女性器は"第二の顔"どうケアするのが正解?医師とビューティディレクターの見解は
オーガニックライフに関心のある人へ、最新のアイテムや情報を発信しているイベント、BIOPLE FES(ビープル フェス)で行われた「フェムテック 」に関するトークショー。登壇したのは、ワールドワイドに活躍する、ビューティーディレクター・メイクアップアーティストの早坂香須子氏と、日本初の女性器整形専門クリニック院長の喜田直江氏。日本のフェムテック業界の最前線にいる2人は、一体毎日どんなデリケートゾーンケアをしているのか?
女性器まわりはデリケートゾーンと呼ばれ、近年「デリケートゾーンのケアの重要性」がメディアでも多く語られるようになりました。でも実際は、何をしたらいいの? 何が正解なの?と疑問に思っている人も多いはず。そんな人たちに向けて、まず最初のアクションについて、素敵なアドバイスをもらいました。
女性器は"第2の顔"。だけど、どう扱うのが正しいの?
早坂(敬称略、以下同)「自分の女性器をちゃんと見てる人って、とても少ないんですよね。まずは、ちゃんと自分の女性器をチェックして欲しいです」
喜田(敬称略、以下同)「そうですね。まずは鏡で見る。そして、膣の中に指を入れて中の感触を知っておくのが大事。普段の状態を知っておかないと、変化したとき異常がわからないので」
早坂「女性器って人と違うのは当たり前だし、日本人はメラニン色素が多いので、色も濃いめ。事実を知ることで、不安とか不満が出てくるかもしれない。でも今は、それを自分でケアできるし、その方法は選択できるほど多いんです」
喜田「うちのクリニックにいらっしゃる患者さんの中でも、一番の悩みは、女性器の見た目や黒ずみなんです」
早坂「ちなみに、2位と3位は?」
喜田「2位は膣のゆるみ、3位は性交痛ですね」
早坂「私は最初、乾燥が気になったんですよ。でも、こういうことってみんな口にするのが、恥ずかしいと思うみたい。私のように、オープンに話せる人って氷山の一角だよ、と言われたことがあります」
喜田「日本の文化では女性器は『恥部』ですからね。こういう話題が普通に話せるには、まだ時間がかかりますが、女性の課題を技術で解決し女性のQOLを高める『フェムテック』というマーケットがここ最近やっと広まってきたから、希望はあるはずです」
早坂「そうですよね、フェムテックありがとう!って言いたいぐらい(笑)」
自分の女性器を知ったあと、何をすればいい?
早坂「ケアの事始めとしては、まずウォッシュ選びから。必ず専用のものを使ってくださいね」
喜田「なぜ専用のものがいいかと言うと、女性器の中の小陰唇付近は、粘膜と皮膚の中間なので他の皮膚とpHが違うからです」
早坂「そう、デリケートゾーンのpHが低い(弱酸性)のは、菌から体を守るためだから。ボディソープで洗うとそのバリアが壊れてしまうんですよね」
喜田「はい。そして吸収率が高い皮膚でもあるので、成分表示もちゃんとチェックしてください。あと、日本人は真面目すぎて、洗い過ぎの方も……実は『膣の中』まで洗ってしまう人もいるんです」
早坂「膣の中は洗っちゃダメですよね!どうしても膣内が気になる人は、市販の専用品(精製水)にpHバランスを保つ膣用の乳酸菌があるので、それがおすすめですね」
喜田「洗う時は、小陰唇のひだにアカが溜まりやすいので、気をつけて。慣れない人なら、ムースタイプのウォッシュも使いやすいですよ……って、こういうこと、今の教育では、みんな誰からも教えてもらってないんですよね」
早坂「性器にまつわることって、人に話してはダメと言われる風潮が長い間日本にはありましたよね」
喜田「はい。それゆえに間違ったケアを続けている人も多いように思えます。まず、女性器ケアに関して正しい知識を知って欲しい。それは恥ずかしいことではないのです。ぜひご家族、特に娘さんがいる方は、このことを伝えて欲しいなと思います」
実際に、二人はどんなデリケートゾーンケアをしてる?
早坂「私はお風呂上がり、顔のケアより先に、膣用オイルをデリケートゾーンの前後に塗って、日々の違いを感触で確かめます。それから、膣の中に保湿クリーム。朝は、専用のワイプでデリケートゾーンを拭き取るケアをしています」
喜田「私は、デリケートゾーンを洗った後、美白クリームを塗る、以上(笑)。継続するために、シンプルで時間のかからないケアにしています」
早坂「私とはまったく逆だ(笑)。私は美容の人だから、手間をかけるのが好きなんですよね。ちゃんとお手入れすると、本当に女性器がふっくらしてくるんですよ! その感動レベルは、顔の肌の調子がいいの最上級ぐらい!」
喜田「お手入れしてから、膣内はどう変化しましたか?」」
早坂「3ヶ月ぐらい経ってから、潤いが戻ってきました。同時に、女性としての自信も、腹の底から戻ってきた!」
デリケートゾーンのお手入れ、本当の目的
早坂「42~3才のころは、仕事にかまけて自分に手をかけなかったんです。気分はイライラするし、更年期かな? と思ったり、膣は乾燥しているのがデフォルトだと思い込んでました。女性として、自分はもう終わったな、とも。でも、ケアを続けるうちに、諦める必要なんてないんだなと思えるようになりました。」
喜田「生理がはじまり、妊娠・出産、そして更年期……女性は生涯にわたり、女性ホルモンの影響を受け続けます。病気ではない、膣やデリケートゾーンの悩みは、友人にも相談しにくいもの。自分の幸せのために、ぜひデリケートゾーンのケアを始めてくださいね」
プロフィール
早坂香須子さん
ビューティーディレクター・メイクアップアーティスト。元看護師という異色の経歴を持つ。スキンケアブランド「ネロリラ ボタニカ」をプロデュースし、オンラインサロン「LIFE IS A FLOWER」を主催。
喜田直江さん
産婦人科医。婦人科形成医院「なおえビューティークリニック」院長。産婦人科医として病気ではない「女性特有の悩み」を持つ人が多いことに気づき、婦人科形成専門クリニックを開院。
取材協力:Biople by CosmeKitchen(ビープル バイ コスメキッチン)
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