【ストレス軽減の裏技】1日20秒間だけ!ストレスや不安を解消する方法「タッチの実践法」
この研究では、自分への思いやりを込めたタッチを20秒間行うだけで、ストレスが大幅に軽減し、精神的な健康状態が改善することが示された。
熱心な瞑想家であるイーライ・サスマン氏は、マインドフルネスを実践する南フランスのセンター、プラムヴィレッジで1か月を過ごした。驚いたことに、そこでの正式な瞑想の練習は30分しかスケジュールに組み込まれていなかった。僧侶は、今この瞬間に集中するには3時間の瞑想ではなく、3回の呼吸で十分だと彼に助言した。より長い瞑想セッションに慣れていたサスマン氏は、これにより考え方を変え始めた。
「これは私にとって衝撃的でした。もし3回の呼吸、もしくは約20秒だけで、本当に人々の生活に変化をもたらすことができるとしたらどうでしょう。」
現在カリフォルニア大学バークレー校で心理学の博士号取得を目指しているサスマン氏は、これを検証するため、自分に思いやりを持って触れる短い時間が、通常はより多くの時間と労力を必要とする瞑想と、同様の精神的な健康上の利益をもたらすかどうかを調査した。
毎日の短いタッチで精神的な健康状態が改善
この研究では、勉強、課外活動に忙しく追われる大学生を対象に、現在の自分自身についてどのように感じているかを調査した。参加者は無作為に2つのグループに分けられ、1つのグループは自分への思いやりを示すタッチ、もう一方のグループは指タップ(人差し指と親指を触れ合わせる)を1日20秒間、1か月間行い、その後、感情的な幸福度を自己評価した。
1か月間毎日の実践後、指タップをしたグループと比較し、自分への思いやりを示すタッチを行ったグループの報告には、自己への思いやりの強まり、ストレスの軽減、精神状態の改善がより大きく見られた。また、実践を毎日行った人の方が、あまり頻繁に行わなかった人よりも、精神的な健康状態の改善が大きかった。
「この研究は、ドイツの研究者による2021年の研究を基にしています。その研究では、ストレスを引き起こす作業を行った後に、20秒間の自分への思いやりを示すタッチでコルチゾール値が低下することが示されました。人との触れ合いが不足しているこの社会において、私たちは他人に対して惜しみなく与えているのと同じ優しさと思いやりを、自分自身にも与えることができるのです。」とサスマン氏は語る。
自分を思いやるタッチの実践方法
1. 心を落ち着かせ、最近自分が価値のない人間だと感じたり、失敗したと感じたりした瞬間について考える。
その瞬間を思い出したとき、自分の体に何か変化が起こっているか観察しよう。
2. 自分にとって触れて心地よいと感じる身体の部位を見つける。
研究では、参加者は胸と腹部の上に手を置いたが、それ以外でもより心地よく感じられる方法があるなら、どのような方法でもよいと推奨されている。例えば、首の後ろを撫でたり、親指で手のひらの特定の場所をマッサージしたり、抱擁するように上腕を撫でたりする方法がある。触れたときの感覚と温かさに意識を集中させよう。
3. 「今、自分自身にとっての友人となるにはどうすればよいか?」と自問する。
あなたが友人や若い頃の自分が同じような状況に置かれているのを目にしたら、心から思いやりを持って接するだろう。不完全さを許し、受け入れることに焦点を当てよう。
4. 20秒後、目をあけてもよいし、必要に応じて何度でも繰り返す。
「親しい友人に対してするように、自分自身にも同じように優しく思いやりを向けることです。ですから、嫌なことがあった日には、たとえ20秒間だけでも、自分自身を親友として扱うことを自分に許してあげてください。」とサスマン氏は話す。
出典
https://www.latimes.com/lifestyle/story/2024-03-25/quick-way-reduce-stress-20-second-meditation
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2666497621000655
AUTHOR
HIDEMI
ヨガ講師 /ヨガ翻訳・通訳者 色、音、言葉が好き。同志社大学国文学科在学中は日本語学を学び、中学生の頃から独自に英語の学びを深める。サロンモデルをしながら、ジュエリーブランド、コスメブランド勤務を経て、2015年よりヨガの指導を始める。外国人講師のWSやTTの通訳、テキスト翻訳等、ヨガ関係の通訳/翻訳業も行う。
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