ヨガ指導者が知っておくべき8つのポイント

 ヨガ指導者が知っておくべき8つのポイント
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6. 痛みはシグナル!無視をしてはいけない

「どんな感じがしますか?」という問いかけへの答えが痛みだった場合、なにかを変える必要がある。痛みは主観的なものであり、だれもが同じ経験をするわけではない。どのくらいの痛みが許容レベルなのかも人によってちがう。別の生徒にとっては単なる不快感だったとしてもある生徒にとっては痛み。痛みはシグナルだ。ダメージを受ける瀬戸際だと体が知らせてきているのである。そのシグナルに耳を傾けよう。内的気づきが深まるにつれて、生徒は自分の感じている感覚が起こるべくして起こっている健全なものなのか、あるいはダメージをもたらす有害なものなのか、おのずと判断がつくようになってくる。もしポーズが痛みに満ちたものになってしまったら、アライメントを変えてみる。あるいは同じ身体部位への刺激を目的にしている別のポーズをやってみよう。そちらで痛みが生じなければ、そのポーズをすればいい。(ポーズ中には感じられなかった痛みが、ポーズを解いた後、あるいは翌日に生じていないだろうか。このことにも同様に気をつけよう。痛みが生じたときは必ず1~2日程度さかのぼって思い当たる原因がないかどうか自分がしていたことを振り返ってみよう。こうした振り返りには大きな価値がある。同じ動作をもう繰り返さないようになれる。)

7. 思い込みは捨て、生徒一人一人に向き合おう

陰ヨガの発展させた功労者とも言うべきポール・グリリーは、あるポーズでふたりの生徒がまったく同一人物であるかのように見えたとしても、そのふたりが体験していることはまったく異なると、気がついたという。ひとりは狙った身体部位に生じた応力を十全に感じ、その感覚に浸っているかもしれない。他方でもうひとりは何も感じていないか、あるいは痛みや不快さでそのポーズを保つのが難しい状態にあるかもしれない。後者の生徒には、なにか別の選択肢が必要だ。適切な部位に応力を見いだせるまで、あちこち動かしてポーズを調整してもらおう。生徒がある特定の見かけになるように求めるのは間違い。それは美学的な思い込みであって、役に立たない。生徒が適切な感覚を得るために自分自身のやり方を見つけられるように導くことが大事だ。

ヨガを教える8つのポイント

8. 普遍的なインストラクションなんてない

その重要さに反して、アライメントのかけ声は普遍的ではない。人間が一人ひとりちがうがゆえに、誰もに効果的に作用するアライメントのかけ声というのも存在しないのだ。アライメントの目的は、あるポーズにおいて堅牢で安定性があり、かつ安全なポジションを作り出すところにある。しかしどのポジションがベストなアライメントなのかはその人ごとに大きく異なる。機能的プラクティスが目指すものは、狙った身体部位に痛みを生じさせることなく適切な応力を生み出すことである。それができていれば、そのアライメントは正しいアライメントなのだ。標準的なアライメント指示にしたがったときに見いだされる美的原理にそぐわなかったとしてもかまわない。たとえば、ダウンドッグで脚や手をまっすぐ前に向けるとき、誰もが適切な位置をとれるわけではない。あなたも唯一無二の存在であり、同様にすべての生徒も唯一無二の存在なのである。それぞれの体にとって有効なヨガを見つけよう。

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Text by BERINE CLARK
Translated by Miyuki Hosoya



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