リストラティブヨガは、1990年代にアメリカの理学療法士であるジュディス・ラサター(Judith Laster)氏によって考案されたヨガ。回復するという意味をもつ「restore」が語源とも言われており、「ristorative」には「元気を回復させる」という意味がある。
ラサター師は、アイアンガーヨガの正式認定指導者であり、アイアンガーヨガから派生して生まれたリストラティブヨガは、アイアンがーヨガの特徴の1つである、無理せず楽にポーズをとれるようにプロップス(補助道具)使うポーズをベースにしている。
リストラティブヨガは、通常のヨガのようにポーズをとるという感覚ではなく、自然に入りやすい体の緊張さえもすべて解放させるため、多くのプロップスを使用し、それらに身体を「ゆだねる」ことで身体的な緊張を緩和する。筋肉を伸ばすということよりも、無意識に入っている心身の緊張を、ゆだねることにより手放し、積極的な休息を行うことを目的にしている。
仰向けで横になるポーズが多く、体に負担をかけない姿勢で、1ポーズにつき約20分など、長い時間をかけてホールドする。その際に深い呼吸を行うことにより、自律神経と調え、精神を深く安定させることができる。その静かな時間の中で体の重さを感じ、自分の呼吸の音に耳を澄ませる、など自分の内側を観察する(内観)。楽な体勢で長い時間ホールドするからこそ、いつもより自分の内観しやすくなり、その時間は瞑想状態を作り出し脳に休息を与え、体と心を調和させる時間になる。
筋力や柔軟性を必要としないヨガのため、多くの方に安心して取り入れてもらえるヨガである。
リストラティブでよく使用される代表的なプロップス
ボルスター/ブロック/ブランケット/アイピロー/ベルト/サンドバッグ
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