【究極の疲労回復】最近無理してない?「リストラティブヨガ」で心と体の緊張をゆるめよう

 【究極の疲労回復】最近無理してない?「リストラティブヨガ」で心と体の緊張をゆるめよう
Richard Seagraves

ヨガジャーナルアメリカ版の人気記事を厳選紹介!どうか不安に押し流されないで。安らげるスペースをつくり、しっかりと体を支えるリストラティブヨガで緊張を緩和しよう。

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究極の疲労回復「リストラティブヨガ」でリラックスしよう

長かった 1 週間が終わり、あなたは金曜の晩のリストラティブヨガクラスに申し込む。体をプロップス(補助具)でサポートして回復を促すポーズにゆだねる1時間半はさぞかし至福の時だろう、と期待しながら。だが最初のポーズに浸ったとたん、頭の中はあらゆる思考でいっぱいになる。今週あった出来事や週末に片付けること、もちろん人間関係や仕事の不安やお金の心配も。ポーズが永遠に続くように感じられ、体は動かしていないのに頭はフル回転している。休息どころか、むしろ落ち着きを失い、自分を制御できない。これは「回復」のためのヨガのはずなのに。いったいどういうことだろう?
リストラティブヨガは、体を休息させ、筋肉を伸ばし、心拍数と血圧を低下させて神経系を鎮めながら、安らかな深いリラクセーションへと導く受動的なプラクティスだ。だがリストラティブヨガを快適に行える人もいれば、困難を感じる人もいる。 
「一般的に、リストラティブヨガは横になってリラックスするだけの至福の練習だと思われています」とヨガワークスのリストラティブ・セラピューティック・ヨガトレーニングのディレクター、ジリアン・プランスキーは言う。「ですが、病気や悲しみや前に進めないときなど、極度のストレスを抱えた状態で体をゆるめると、神経が耐えられないことがあります」
リストラティブヨガでは、動的なヨガよりも意識を向ける身体的な動きや感覚が少ないため、精神的に難しさを感じる人もいる。意識が自ずと内面に向き、一日中抑え込んでいたあらゆる感情があふれやすくなるからだ。身体面でも完全に無防備な状態になります、とプランスキーは言う。仰向けで目を閉じ、重要な臓器がある胸や腹部をさらけ出した状態で、全身の筋肉を弛緩させるためだ。多くのリストラティブポーズでは、体を大きく広げて骨や関節もゆるめるので、身体的に不安定で脆弱な状態になる。ポーズを行いながら深い瞑想に入ると、体の輪郭が薄れていくような感覚も覚えるでしょう、とプランスキーは言う。マインドが安定していれば至福の時間となるが、マインドが不安定なときに身体感覚を失うと、恐怖や不安を感じる場合がある。

快適に休息する

今回紹介するシークエンスは、深いリラクセーションと回復の効果だけでなく、大事に守られている感覚も得られるように組み立てられている。初めて練習するときは、友人にプロップスのセットアップを手伝ってもらうといいだろう。ウォーミングアップとして、まずはキャット&カウのポーズかほかの穏やかなポーズを数回行って、呼吸とつながるようにする。各ポーズでプロップの位置や姿勢を整えた後は、数分かけてプロップや床に触れている体の部分に意識を向けていく。プロップ(サポート)にいちばん体重がのっているのは、体のどの部分だろう? その部分をいかりのように地面に根づかせ、大地とつながっているその感覚をほかのプロップや床に触れている体の部位すべてに徐々に広げていく。
体が完全にサポートされていると感じられたら、意識を呼吸に向けていく。寄せては返す波のように、呼吸のたびに体が自然に上下するのを感じる。呼吸の流れにマインドもゆだねよう。各ポーズを行いながら、大地のように揺るがない体の感覚と、流れるような呼吸の感覚との間で自由に意識を行き来させる。
各ポーズでは最大15分間ホールドしよう。ほんの数分でも効果はある。ポーズに浸りたいのに気持ちが落ち着かないときは、手で短いヴィンヤサシークエンスを行うと、心が静まりやすくなる(息を吸いながら、手のひらを空に向けて開く。息を吐きながら手のひらを地面に向ける)。
不安や不快感を引き起こす可能性があるというだけでリストラティブヨガを避けるのはもったいないことだ。実は不安やストレスを多く抱えているときこそ、リストラティブヨガの回復効果を最も享受できる。「大事なのは、体とマインドが大地とつながり、安全で統合された感覚を得られるように、プロップスでしっかりと体をサポートすることです」とプランスキーは言う。それによってリストラティブヨガの効果を感じる一方で、あらゆる感情を受け入れるツールとして実践を利用することも可能となる。
ポーズでの体の無防備感を軽減するには、ブランケットを用いて暖かさや包まれている感覚を得たり、アイピローを手のひらにのせて「手をつないでいる」安心感を得るといいだろう。またプランスキーは、体と大地とのつながりをさらに深め、安定感や安心感を得るために、すべてのポーズで足を何かに預けることを推めている。同様に、たたんだり丸めたブランケットなどのプロップスで腕と脚を支えると、脚や腕の骨の重さが体にかかり、頭の重みも完全にサポートされる。目は開けたままでもかまわない。
このように調整すれば、どんな精神状態であってもリストラティブポーズでグラウンディングする能力を培うことができます、とプランスキーは言う。定期的に練習を続けるうちに、マットの上や外で難しい感情が生じても、意外なほど楽に対処できる自分に気づくかもしれない。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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by Karen Macklin sequence by Jillian Pransky photos by Richard Seagraves
model by Brittany Fohrman styling by Jeneffer Jones, Artists’ Services
hair&make-up by Veronica Sjoen, Artist Untied translation by Sachiko Matsunami

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ヨガジャーナル日本版編集部

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