【自分の体の構造を理解している?】ヨガを始める前にレントゲンを撮るべき理由

 【自分の体の構造を理解している?】ヨガを始める前にレントゲンを撮るべき理由

自分の体の構造をもっと良く知ると、ヨガの実践をパーソナライズしやすくなるかもしれません−そして背骨のためにより安全に行うことができます。

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いくつかのヨガビデオの冒頭に警告文が表示されることをお気づきでしょうか?「フィットネスプログラムを開始する前に、医師またはその他の医療専門家にご相談ください」といった内容の文章です。そう、皆さんの多くがほぼ無視しているアレです。

しかし、カイロプラクティックの医師(DC)のケヴィン・ハリリ博士によると、私たちはそのアドバイスに従うべきです。サンタバーバラ在住のカイロプラクティショナーであるハリリ博士は、彼の最新の電子書籍「Preserve Your Curves: Spinal Freedom with Yoga and Pilates」の中で、安全に体を曲げたり、ねじったり、伸ばしたりする方法を正しく自ら判断できるように、自分の体の構造を知ることが重要だと主張しています。

ヨガも害をもたらすことがある

ハリリ博士は、自身も週6日ヨガを実践していると言い、ヨガのメリットに異議を唱えている訳ではありませんが、アーサナの実践はケガをしたり、痛みを悪化させたりする可能性があると言います。「私たちの多くは、信仰に基づくアプローチで運動を実践しています」と彼は著書の中で述べています。運動は私たち人間にとって良いことだと常日頃から聞いてきたため、それを絶対に正しいと思い込んでいるのです。軽めで取り組みやりやすいと評判のヨガは特にそれに当てはまります。実際、他のエクササイズ中に起こったケガを癒すため、多くの人がヨガを始めています。しかし、身体の構造、特に脊椎のアライメントによっては、標準的なヨガの指示に従うことで、痛みやケガを引き起こす可能性がある、とハリリ博士は言います。悪い姿勢、古いケガ、または進行中のケガがある場合には、ヨガが役立つ可能性があります。一方、ヨガをすることで悪化する可能性もあります。あるヨギにとってうまくいくことでも、別のヨギにとっては逆効果かもしれません。専門的なトレーニングなしで違いを知るヨガプラクティショナーはほとんどいません。ヨガティーチャーたちでさえ、生徒の留意事項を明確に説明できる程、十分解剖学を学んでいる訳ではないのです。

専門家に相談する

これが、ハリリ博士が特定のカーブを理解する上で、役立つ脊椎のレントゲンと専門家による「姿勢チェック」を提唱している所以です。医師やカイロプラクティショナーはあなたのレントゲンを「読みとく」ことができます。脊椎の問題が起こっていないかをチェックし、あなたの体に最も健康的な方法でヨガを行うため、すべきポーズ、そしてすべきではないポーズを決める手助けをしてくれます。

専門家は、避けるべき“悪い痛み”を引き起こしているポーズか、体を強化する上でもっと行うべきムーブメントによる“良い痛み”なのかを理解する手助けをしてくれます。

レントゲンによって、脊柱側弯症や脊椎の湾曲などの構造上の問題が明らかになることもあります。一度、自分の脊椎がどのような感じかわかったら、実践内容を調整してバランスを改善し、行うポーズを変えることができます。レントゲンの「診断」内容をあなたのヨガインストラクターにシェアして、あなたのニーズに合わせたシークエンスを設計することも可能です。

「私の経験では、たいていのヨガティーチャーたちは生徒たちからお願いされたエクササイズを取り入れることにオープンです。実際、多くのティーチャーが必要に応じてそうすると明言しています」。ハリリ博士はこの問題を真剣に、そして個人的にも受け止めています。「ヨガやピラティスの実践する人々が何年も不必要に、そして気づかぬうちに自分の体を傷つけ、私のオフィスで泣き崩れるのをこれ以上見たくありません」と彼は言います。「私はただ彼らがクラスで、自信を持って自らが行なっていることを楽しんでいる姿が見たいのです」。

教えてくれたのは・・・タマラ・Y・ジェフリーズさん
タマラ・Y・ジェフリーズはヨガジャーナルのシニア・エディター。以前はベネット大学(ノース・カロライナ州グリーンズボロ)でジャーナリズムコースの教授として勤務していた。tamarajeffries.com

ヨガジャーナルアメリカ版/「Should You Get An X-Ray Before You Do Yoga?

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By TAMARA Y. JEFFRIES
Translated by Hanae Yamaguchi

AUTHOR

ヨガジャーナルアメリカ版

ヨガジャーナルアメリカ版

全米で発行部数35万部を超える世界No.1のヨガ&ライフスタイル誌。「ヨガの歴史と伝統に敬意を払い、最新の科学的知識に基づいた上質な記事を提供する」という理念のもと、1975年にサンフランシスコで創刊。以来一貫してヨガによる心身の健康と幸せな生き方を提案し続けている。



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