【減塩以外で血圧を簡単に下げる食べ方】高血圧治療の名医が明かす、最新研究と実践のヒント
減塩は大切とわかっていながら、「外食中心なので無理」、「そもそも味が薄くてつらい」と続かなかった人に。ふだん私たちが食べている物のなかに、食べるだけで血圧を下げてくれる食材がたくさんあります。どういう食べ方をすればいいのか、何を食べればいいのか?『血圧を下げるのに減塩はいらない!ナトカリ比であなたの血圧は下がる』(アスコム)より内容を一部抜粋して紹介します。
ナトカリ比を意識すれば血圧も簡単に下げられる!
ナトカリ比とは、尿中ナトリウム量を尿中カリウム量で割った値のことです。
これを計算式で表すと次のとおりです。
ナトカリ比=尿中ナトリウム量÷尿中カリウム量
ナトカリ比も厳密には「随時尿によるナトカリ比」と「24時間蓄尿によるナトカリ比」の2種類があります。随時尿は、より一食ごとの食事内容に影響を受けやすくなります。多少、両者の意味合いは異なりますが、要するにナトカリ比の値が小さいほど健康上のリスクが低く、逆に大きいほど高血圧や生活習慣病を抱えやすくなるということに変わりはありません。
各種の研究から、ナトカリ比が2未満であれば高血圧のリスクを抑えられ、ナトカリ比が4を超えると高血圧や心血管疾患のリスクが増すことがわかっています。
ナトカリ比を下げれば、血圧は下がる。
このシンプルな法則が、近年、血圧コントロール法として注目を集めつつあります。
いままでは、「高血圧を防ぐには塩分を減らすのが大事だ」と言われてきましたが、減塩は難しく、血圧コントロールに失敗する人ばかりでした。しかし、ナトカリ比という考え方を手に入れたことにより、高血圧対策は一歩前へと進化しました。比率である以上、減塩して分子を小さくしなくても、カリウムを多く摂って分母を増やせば、高血圧を改善できるからです。
例えば、ナトリウムを3g摂って、カリウムを0.5gしか摂らなかったら、ナトカリ比は「6」です。これでは高血圧のリスクにさらされます。ところが、カリウムも同時に3g摂れば、計算式に当てはめるとナトカリ比は「1」。理想的とされるナトカリ比2未満に収まるので、血圧は下がっていくというわけです。
これまでの高血圧対策は、塩分を減らすだけでした。しかし、この新しいメソッドでは、カリウムを増やすことでもいいという柔軟な発想があります。従来の減塩法が「ナトリウムの引き算の健康法」であったとすれば、今回のナトカリ比を意識する方法は、さらに「カリウムの足し算が加わる健康法」といえます。
ここで少し身の上話をしますと、私の家内が知らず知らずのうちにナトカリ比を意識して身につけていた方法があります。家内はおせんべいが好きで、それこそ1袋をペロリと食べてしまうのですが、顔や手足がむくんでパンパンになり、指輪が抜けなくなって困っていたことがありました。
しかし、大好きなりんごを1個食べたところ、顔や手足のむくみが取れて、指輪も簡単に外すことができたのです。
これは私の家内が見つけた薬を飲まずにむくみを取る方法です。まさに今回のナトカリ比を意識して塩分を少なくする方法――「カリウムの足し算が加わる健康法」そのものでした。
みなさんも指輪が抜けなくなったり、顔や手足がむくんでなにか困ることがあったりする場合は、ぜひ、りんごを1個食べてみてください。驚きの効果が得られるかもしれません。
『血圧を下げるのに減塩はいらない! ナトカリ比であなたの血圧は下がる』(アスコム)
この本の著者…渡辺尚彦(わたなべ・よしひこ)
医学博士。高血圧専門医。医学博士。日本歯科大学生命歯学部内科客員教授・同大学病院内科臨床教授、前東京女子医科大学東医療センター内科教授。専門は高血圧を中心とした循環器病。1952年、千葉県生まれ。1978年、聖マリアンナ医科大学医学部卒業、1984年、同大学院博士課程修了。1995年、ミネソタ大学時間生物学研究所客員助教授として渡米。1987年8月から連続携帯型血圧計を装置し、以来、365日24時間血圧を測定。現在も引き続き連続装着記録更新中。高血圧改善のための生活上のポイントを「渡辺式血圧を低下10カ条」にまとめ、「渡辺式血圧を低下音頭」を作詞作曲するなど、楽しく、わかりやすい指導には定評がある。『血圧を下げる最強の方法』『ズボラでもみるみる下がる 測るだけ血圧手帳』(アスコム)など著書多数。
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