カリウム不足を防ぐ!朝のゆで卵にプラスしたい食材とは?管理栄養士が解説
朝食の定番「ゆで卵」。手軽に良質なたんぱく質を摂れる優秀な食材ですが、実はカリウムがあまり含まれていないことをご存知でしょうか。 カリウムは余分な塩分を排出し、むくみや高血圧を予防する大切なミネラル。日本人は慢性的に不足しがちといわれています。 この記事では、朝のゆで卵に「ちょい足し」するだけでカリウム不足を解消できる食材と、その効果的な組み合わせ方をご紹介します。
カリウムの働きと不足のサイン
カリウムは、体内の余分なナトリウム(塩分)を尿として排出するはたらきがあり、血圧を正常に保ち、むくみを防ぐ効果があります。
不足すると、脱力感や食欲不振、筋力低下、手足のだるさ、むくみなどが現れることがあります。「最近なんだか体が重い」「顔や足がむくみやすい」と感じたら、カリウム不足のサインかもしれません。
日本人はカリウムが足りていない?
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、生活習慣病予防のための1日当たりのカリウム目標量は、成人男性で3,000mg以上、成人女性で2,600mg以上とされています。WHOの推奨量では1日3,510mg以上とさらに高い水準です。
しかし、実際の平均摂取量は男性2,439mg、女性2,273mg(令和元年・国民健康・栄養調査)。多くの日本人がカリウム目標量に達していないのが現状です。
ゆで卵はカリウムが少なめ
ゆで卵は「完全栄養食」とも呼ばれ、たんぱく質やビタミン、ミネラルを豊富に含んでいます。アミノ酸スコアは100点満点で、良質なたんぱく質源として優秀です。
しかし、カリウム量はゆで卵1個(約55g)に含まれるカリウムは約72mgで、1日の目標量のわずか2〜3%程度です。カリウムを補うには、他の食材と組み合わせることが大切です。
朝におすすめ!カリウム豊富な「アボカド」
ゆで卵に組み合わせるなら、「アボカド」がおすすめです。アボカド100gあたりのカリウム含有量は約590mg。バナナ(100gあたり360mg)の約1.6倍で、果物の中でもトップクラスです。アボカド半分(可食部約70g)でカリウムは約410mg。ゆで卵1個(72mg)と合わせると、約480mgものカリウムを摂取可能。1日の目標量の約15〜18%を、朝の食卓でクリアできます。ゆで卵のたんぱく質と、アボカドのカリウム。朝からバランスの良い組み合わせで、カリウム不足を効率よく解消できます。
アボカドがカリウム補給に最適な理由
ポイントは「生で食べられる」という点です。カリウムは水溶性のミネラルで、野菜を茹でると30〜50%が流出してしまいます。一方、アボカドは生のままカットするだけなので、効率よく栄養を摂取できます。
さらにアボカドは「世界一栄養価の高い果物」としてギネス認定されています。抗酸化作用のあるビタミンE、食物繊維、血液をサラサラにする不飽和脂肪酸など、カリウム以外の栄養素も豊富です。
ゆで卵×アボカドは相性抜群
ゆで卵はたんぱく質とビタミンDが豊富ですが、ビタミンCと食物繊維が不足しがち。一方、アボカドはその両方を多く含みます。
さらにアボカドの脂質は、ゆで卵に含まれる脂溶性ビタミン(A・D・E)の吸収を高めてくれるため、栄養面でも理想的な組み合わせです。
一日の目安量
アボカドの1日の目安量は、半分(可食部約70g)程度。これで約410mgのカリウムを摂取できます。ゆで卵1個と合わせれば、朝食だけで約480mgのカリウムを補給可能です。
ただし、アボカドはカロリーが高め(100gあたり約176kcal)なので、食べ過ぎには注意が必要です。ダイエット中の方は、1日1/4〜1/2個程度に抑えるとよいでしょう。
知っておきたい注意点
カリウムは通常の食事で摂り過ぎになることはほとんどありません。ただし、腎臓の機能が低下している方は「高カリウム血症」のリスクがあるため、医師に相談を。
また、アボカドの食べ頃は、皮が黒っぽく軽く押してやわらかいもの。緑色でかたいものは常温で数日置くと追熟します。
おいしく続けられるアレンジ例
アボカドエッグサラダ:刻んだゆで卵とアボカドをマヨネーズで和えて。パンにのせてもおいしい定番の組み合わせです。
アボカドエッグトースト:トーストにスライスしたアボカドと半分に切ったゆで卵をのせて。塩こしょうとオリーブオイルで仕上げます。
アボカドエッグボウル:半分に切ったアボカドのくぼみに、刻んだゆで卵をのせて。わさび醤油で和風にいただくのもおすすめです。
アボカドエッグ+トマト:ミニトマトを加えてビタミンCをさらにプラス。彩りも栄養バランスもアップします。
まとめ
カリウムは塩分排出を助け、むくみや高血圧を防ぐ大切なミネラル。ゆで卵は完全栄養食といわれるほど優秀ですが、カリウムは少なめ。
そこに「アボカド」をちょい足しすることで、カリウム摂取量は約7倍に。生で食べられるアボカドは、カリウムを効率よく補える“朝の最強パートナー”。朝食に是非取り入れてみてください。
参考文献
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
・厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査」
・文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
・厚生労働省 e-ヘルスネット「カリウム」
・健康長寿ネット「カリウムの働きと1日の摂取量」
記事監修/亘美玲
管理栄養士。病院栄養士として七年間勤務後、食品会社にて約十五年間、メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者を務める。自身の妊娠・出産、離乳食作りの経験をきっかけに母子栄養の研究を重ね、現在は産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座など幅広く活動している。
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