鉄不足を防ぐ! 朝、ゆで卵に、組み合わせて食べると良い食材とは? 管理栄養士が解説

鉄不足を防ぐ! 朝、ゆで卵に、組み合わせて食べると良い食材とは? 管理栄養士が解説
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忙しい朝でも手軽にたんぱく質を摂れるゆで卵は、多くの方に愛されている朝食の定番メニューです。前日の夜に作り置きしておけば、朝は冷蔵庫から取り出すだけで食べられる手軽さが魅力といえます。 しかし、卵だけでは鉄分の摂取量が十分でないことをご存知でしょうか。卵には鉄分が含まれていますが、1個あたりの含有量は約0.8mgと、1日の推奨量を満たすには心もとない量です。特に女性は月経による鉄の損失があるため、意識的に鉄分を補う工夫が必要になります。 この記事では、朝のゆで卵と一緒に食べるだけで鉄分をしっかり補える食材について、管理栄養士の視点から科学的根拠を交えてご紹介します。

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ゆで卵は手軽だけれど...

卵は完全栄養食品とも呼ばれ、たんぱく質やビタミン類を豊富に含む優れた食材です。しかし、鉄分に関しては1個(約50g)あたり約0.8mgと、成人女性(月経あり)の1日あたりの推奨量10.5mgには遠く及びません。朝食をゆで卵とパンだけで済ませてしまうと、鉄分が豊富な食材を摂取する機会を逃してしまいます。また、卵に含まれる鉄分の多くは卵黄に集中しており、卵白にはほとんど含まれていません。鉄分不足は疲労感や集中力の低下を招くため、ゆで卵に鉄分豊富な食材を組み合わせることが効果的です。

鉄分補給のカギは「大豆製品」

鉄分を効率よく補う食材として注目したいのが大豆製品です。大豆は植物性食品の中でもトップクラスの鉄含有量を誇り、調理をせずにそのまま食べられるものも多くあります。冷蔵庫に常備しておけば、忙しい朝でもゆで卵と一緒にさっと食卓に出すことができます。

おすすめは「納豆」! 食卓に出すだけで鉄分をプラス

ゆで卵と組み合わせる食材として特におすすめしたいのが「納豆」です。納豆は1パック(約45g)あたり約1.5mgの鉄分を含んでおり、ゆで卵1個と合わせると約2.3mgの鉄分を摂取できます。調理をせずにそのまま食べられるため、時間のない朝でも無理なく取り入れられます。スーパーやコンビニで手に入りやすく、冷蔵庫に常備しておける点も便利です。

納豆
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納豆が鉄分補給に優れている理由

納豆の原料である大豆は、乾燥状態100gあたり約6.8mgの鉄分を含む優れた食材です。納豆は大豆を発酵させることで、鉄分をはじめとする栄養素の吸収率が向上するとされています。発酵過程で生成されるビタミンK2は骨の健康維持に役立ち、ナットウキナーゼは血流を改善する働きがあることが研究で示されています。さらに、納豆には鉄分だけでなく、たんぱく質、食物繊維、カルシウム、マグネシウムなども豊富に含まれており、総合的な栄養価が非常に高い食品です。

ゆで卵と納豆は相性抜群

ゆで卵の良質な動物性たんぱく質と納豆の植物性たんぱく質を組み合わせることで、アミノ酸バランスが向上します。また、卵に含まれる動物性たんぱく質には、植物性食品からの鉄吸収を促進する効果があるとされています。味の面でも、ゆで卵のまろやかさと納豆の風味が調和し、ご飯のおかずとしても満足感のある組み合わせです。

どのくらい食べればいい?

納豆は1日あたり1〜2パックを目安に摂取するのがおすすめです。朝食にはゆで卵1個と納豆1パックの組み合わせを習慣にすると良いでしょう。毎日継続して食べることが鉄分補給のポイントであり、無理のない量から始めることが大切です。

知っておきたい注意点

納豆の原料は大豆であるため、大豆アレルギーがある方は摂取を避けてください。また、納豆に含まれるビタミンK2は、ワルファリンなどの抗凝固薬の効果を弱める可能性があります。該当する薬を服用している方は、納豆の摂取について医師に相談することをおすすめします。プリン体も含まれているため、痛風や高尿酸血症の方は、極端に食べ過ぎることがないように注意が必要です。

おいしく続けられるアレンジ例

納豆ゆで卵かけご飯: 温かいご飯に納豆とゆで卵をのせます。ネギ、ごま、醤油を少々かけるだけで、たんぱく質と鉄分がしっかり摂れる朝食の完成です。

ゆでたまご
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納豆トースト: トーストした食パンに納豆をのせ、スライスしたゆで卵を添えます。意外な組み合わせですが、納豆のコクとパンの香ばしさがマッチします。

ネバネバ丼: ご飯の上に納豆、刻んだゆで卵、市販のめかぶやとろろをのせます。食物繊維もたっぷり摂れる、栄養満点の一品です。

納豆と卵のワンプレート: お皿にゆで卵と納豆を盛り付け、ミニトマトを添えるだけ。洗い物も少なく、忙しい朝でもさっと準備できるシンプルな朝食です。

まとめ

朝のゆで卵に納豆を組み合わせるだけで、不足しがちな鉄分を手軽に補うことができます。納豆は1パックあたり約1.5mgの鉄分を含み、発酵食品ならではの栄養価の高さも魅力です。どちらも調理の手間がかからず、冷蔵庫から出してすぐに食べられるため、忙しい朝でも無理なく続けられます。この組み合わせを毎日の朝食に取り入れて、鉄分不足の予防に役立ててみてはいかがでしょうか。

参考文献

・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
・厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査報告」
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・農林水産省「大豆のまめ知識」
・高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン

記事監修/田中ひろか
管理栄養士。保育園栄養士、ダイエットインストラクターとして食事指導とレシピ提供の経験を経て渡豪。バイロンベイでのヨガリトリート中にベジタリアンの食生活を経験したことから、幅広い野菜の食べ方を知る。食を楽しみながら健康的なライフスタイルを築くため、「野菜をおいしく手軽に食べる方法」を研究中。現在はメルボルンに在住し、オンラインの食事指導とカフェのヴィーガン、ベジタリアンメニューの提案に携わっている。

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