卵は1日何個が正解?コレステロールが気になる人が知るべき卵の食べ方|管理栄養士が解説
「卵はコレステロールが高いから、たくさん食べてはいけない」そんなイメージを、なんとなく持っている方も多いのではないでしょうか。しかし近年の研究では、健康な人が卵を多少多く食べても、血中コレステロール値への影響は限定的であることが分かってきました。この記事では、卵の適量やコレステロールを上げる本当の要因、そして卵と組み合わせたい食材について、管理栄養士が解説します。
健康な人なら卵は1日1〜3個食べても大丈夫
かつては「卵は1日1個まで」と言われていました。これは、食品中のコレステロールと血中コレステロールが同じものだと考えられていたためです。確かに、食事から摂取するコレステロールが血中コレステロールに影響を与えることはありますが、その影響は一部にすぎません。血液中のコレステロールは、
- 体内(主に肝臓)で合成されるもの
- 食事から摂取されるもの
の両方で構成されていますが、その大半は体内で合成されたものです。そのため、健康な人が卵を1個以上食べたからといって、必ずしも血中コレステロールが大きく上昇するわけではありません。
そもそもコレステロールとは?
コレステロールは、細胞膜の構成成分として細胞内外の物質の出入りを調整するという重要な役割を担っています。また、ホルモンや胆汁酸の材料にもなるなど、生命活動に欠かせない物質です。血中コレステロールには主に2種類あります。
- LDLコレステロール(悪玉コレステロール)
- HDLコレステロール(善玉コレステロール)
LDLコレステロール値が高い状態が続くと、動脈硬化の進行など健康リスクが高まります。そしてこのLDLコレステロールを上げる主な原因は、食品中のコレステロール量ではなく、飽和脂肪酸の摂りすぎであるとされています。
飽和脂肪酸とは?
飽和脂肪酸とは、炭素同士の結合に二重結合を持たない脂肪酸のことを指します。
主に以下の食品に多く含まれます。
- 乳製品や肉類などの動物性脂肪
- パーム油など一部の植物性油脂
これらを過剰に摂取すると、血中の総コレステロールが上昇しやすくなることが分かっています。そのため、コレステロール値が気になる方は、卵の量を気にするよりも、飽和脂肪酸を多く含む食品の摂取を控えることが重要です。
卵と組み合わせに注意したい食材
卵単体ではコレステロール値を上昇させる働きは限定的ですが、卵と一緒に以下のような飽和脂肪酸が多い食材との組み合わせは、控えめにしたいところです。
- ベーコン、ウインナーなどの加工肉
- バター、ラード、ショートニング(これらを多く使ったお菓子やスイーツも!)
- 脂身の多い肉(バラ肉など)
卵は汎用性が高く、さまざまな食材と相性が良い反面、組み合わせ次第では飽和脂肪酸を摂りすぎてしまいます。例えば、バターたっぷりのトーストにベーコンエッグを朝食に食べ、卵と生クリームを多く使った洋菓子などをおやつで食べる習慣があると、1日で多くの飽和脂肪酸を摂ってしまうことになるでしょう。
むしろおすすめの食べ合わせとは?
卵は栄養価の高い食品ですが、ビタミンCと食物繊維を含まないという特徴があります。そのため、これらを補う食材と組み合わせることで、栄養バランスがさらに良くなります。
ビタミンCを含む食材
じゃがいも、ブロッコリー、ピーマン、キウイ、いちご など
食物繊維を含む食材
野菜類、海藻類、きのこ類、豆類、玄米などの精製されていない穀類
卵は「何個まで」より「どう食べるか」
結論として、健康な人であれば卵は1日2〜3個食べても問題ありません。しかし卵は食材の組み合わせにより、飽和脂肪酸を多く摂り得る可能性もあるため、食べあわせには注意が必要です。卵は良質なたんぱく質をはじめ、ビタミンやミネラルを豊富に含む優秀な食品です。組み合わせに注意して、上手く日常に取り入れましょう。
〈参考文献〉
特集「疑問解消! たまごのヒミツQ&A」:農林水産省
健康日本21アクション支援システム Webサイト
脂質による健康影響:農林水産省
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