卵は1日何個まで?痩せたい人が知っておきたい、卵の正しい食べ方【管理栄養士解説】

卵は1日何個まで?痩せたい人が知っておきたい、卵の正しい食べ方【管理栄養士解説】
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近年ダイエットや健康志向の高まりとともにたんぱく質を摂ることが注目されています。手軽に美味しくたんぱく質が摂れる「卵」はどこのお家でもストックされているのではないでしょうか?今回は卵について解説すると共にダイエット中の卵の取り入れ方についてご紹介します。

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卵の栄養価とダイエット中の取り入れ方

卵の栄養価は以下のとおりです。

卵1個(約50g)

・エネルギー 71kcal

・たんぱく質 6.1g

・脂質 5.1g

・コレステロール 190mg

・飽和脂肪酸 1.56g

その他ビタミンA、D、E、K、B群や鉄分など体に必要な栄養素が豊富に含まれていますが、ビタミンCと食物繊維は含まれていません。

コレステロールや脂質を含む卵ですが、痩せやすい体作りに必要なたんぱく質を含んでいるので、ダイエット中にはおすすめしたい食材です。量としては、1日2個が良いでしょう。取り入れ方としては、食前や小腹が空いたときに間食として食べるのがおすすめです。たんぱく質を先に食べることで、血糖値の急上昇を抑えられ脂肪の蓄積を防ぐことができます。そして腹持ちも良いので空腹感を満たしてくれます。また食物繊維を多く含む野菜、海藻、きのこなどと一緒に摂り入れるのもおすすめです。卵に不足した栄養素を補うと共に腸内環境改善に役立ち、痩せホルモンであるGLP−1が分泌されて痩せやすくなります。

卵の取り入れ方
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卵の摂取量について

上記で卵の摂取量は1日2個と述べましたが、その根拠としては以下の点を考慮したためです。

・卵とコレステロールの関係

・飽和脂肪酸の摂取量

卵とコレステロールの関係

コレステロールは脳神経や筋肉の働き、細胞膜やホルモンの生成に必要なものです。

昔から卵摂取とコレステロールの関係性について様々な実験が行われています。卵摂取でHDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)の改善を認めたという報告もあれば、過剰摂取で高コレステロール血症を招き、動脈硬化リスクとなる可能性があるという報告もあります。このように賛否両論ある卵ですが、1日2個までの卵摂取は上記のような悪影響を与えず、かつHDLコレステロールの改善が期待できるとされています。

しかし、脂質異常症など疾病を有する方においては重症化予防の目的からコレステロール摂取は200mg/日未満に抑えることが望ましいとされています。持病がある場合は医師に相談して量を調整すると良いでしょう。

コレステロール
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飽和脂肪酸の摂取量

飽和脂肪酸は肉や乳製品、パーム油などに多く含まれています。飽和脂肪酸を過剰摂取するとコレステロールが増加し、動脈硬化などのリスクとなったり、肥満を助長したりしてしまいます。飽和脂肪酸の目標摂取量は1日の総エネルギー量の7%以下となっています。例えば成人女性(活動量ふつう)とした場合、約2000kcalが1日の必要エネルギー量ですが、その7%以下ということは約15.5g以下が目標量となります。1日の中であらゆる食品から飽和脂肪酸を摂取すると考えると、やはり卵は1日2個程度にするのが良いでしょう。

飽和脂肪酸
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まとめ

卵は栄養豊富でダイエット中もおすすめの食材です。ただし、コレステロールや飽和脂肪酸も含むため食べ過ぎは禁物です。量としては1日2個を目安に取り入れるのが良いでしょう。また食べる際には野菜など食物繊維と一緒に食べると効果的です。身近な卵を活用して、健康的な減量を目指しましょう
【参考文献】
農林水産省
食品成分データベース
卵摂取が、善玉コレステロール HDL の“量” と “質” に与える影響の解明
日本人の食事摂取基準

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