「日本人は食塩を摂りすぎている?」高血圧予防のための無理のない減塩法とは|管理栄養士が解説
以前から「減塩」の重要性が注目されています。今回は、減塩のメリット、実践方法について解説します。
食塩の摂りすぎには要注意!
食塩の摂りすぎは、高血圧の原因となることが知られています。高血圧は「サイレントキラー」とも呼ばれ、自覚症状なく進行し、循環器疾患や腎疾患の発症、進展のリスクを高めるといわれています。そのため、なるべく食塩の摂りすぎに注意することが大切です[1]。
実際に食塩をどのくらいとっているの?
厚生労働省が策定する『日本人の食事摂取基準(2025年版)』によると、食塩の一日の摂取目標量は成人女性6.5g未満、成人男性7.5g未満です。しかし『令和5年国民健康・栄養調査』の報告によると、日本人は総じて食塩をとりすぎていることが分かっています[1,2]。
少しの工夫で取りくめる減塩法8選
高血圧予防のための健康貯金として、少しの工夫で取りくめる減塩法8選をご紹介します[3]。
しょうゆやソースは「かける」ではなく「つける」
直接食品にしょうゆやソースをかけずに、別の皿にとって「つけて」食べることで、食塩の摂取量を控えることができます。
食べすぎに注意する
減塩していても、食べすぎてしまうと食塩の摂りすぎにつながります。食べすぎに注意しましょう。
見えない食塩に気をつける
外食は満足感を出すために味つけが濃いメニューが多い傾向にあります。また、魚の塩干物やハムやベーコンなどの加工肉、スナック類など、加工食品には多く食塩が含まれているため、商品選びや食べる量に注意が必要です。
味を確認してからしょうゆやソースをかける
食品を食べる前にしょうゆやソースをかけるのではなく、まず食べてみましょう。調味料がなくても十分おいしい食品もあります。
麺類の汁を残す
麺類の汁を飲みほしていませんか。汁をすべて残すことで、2~3g減塩することができます。
一日の中で食塩の摂取量を調整する
例えば、昼ごはんで食塩を摂りすぎた日は、夜ごはんで食塩が多い料理を食べすぎないように気をつけるなど、一日の中で食塩の摂取量を調整しましょう。
汁物は具だくさんにする
具をたくさん入れ、汁の量を減らすことで、汁からの食塩摂取量を抑えることができます。
減塩の食品を使う
「食塩控えめ」、「減塩」などと書かれている食品は、食塩の量が減らされて作られています。減塩みそや減塩しょうゆなどを活用するとよいでしょう。
減塩で健康貯金始めよう
少しの工夫で減塩することができます。日々の生活の中で、できることから取りいれて、健康貯金を始めましょう。
【参考文献】(すべて2024年12月15日閲覧)
AUTHOR
なかでかおる
一人でも多くの方の心身の調子を整えるため、食と心の領域で活動中。学術修士では、食行動と動機づけに関する研究を実施。栄養疫学と健康心理学を軸に、食の領域では、特定保健指導やジムでの栄養指導、コラム執筆、研究補助等、心の領域では、コーチングセッションやコラム執筆、研究補助等を行う。
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