【巻き肩が治らないのは肩回りがガチガチに硬いから】「肩甲骨の癒着」をほぐして美姿勢を作る「鷲のポーズ」
肩を後ろに引こうとしても、気づけばまた前に丸まっている…。巻き肩が戻るのは意識の問題ではなく、「肩甲骨まわりの筋肉が固まっているから」かもしれません。肩甲骨が背中に張りついたように動かない状態では、いくら姿勢を正そうとしても元に戻ります。そこで試してほしいのが「鷲のポーズ」。腕を絡めて肘を押し上げるだけで、肩甲骨まわりの菱形筋・僧帽筋をほぐし、肩甲骨の動きをリセットできます。
巻き肩が戻る原因は肩甲骨の「癒着」にある
デスクワークやスマートフォンの使用で腕を前に固定した姿勢が続くと、肩甲骨は左右に引き離されたまま固まっていきます。この状態が慢性化すると、肩甲骨と背骨のあいだにある「菱形筋」や「僧帽筋中部」が引き伸ばされたまま緊張し、肩甲骨が背中に貼りついたように動かなくなります。肩甲骨の可動域が失われると、肩関節が正しい位置に戻れなくなり、巻き肩が定着。さらに肩甲骨まわりの血流が滞ることで、肩こり・首こりも慢性化しやすくなります。マッサージで一時的に楽になっても、肩甲骨の動きそのものが回復しない限り、姿勢はすぐに元に戻ってしまいます。
肩甲骨を「外に開く」ことで背中の癒着がほぐれる
肩甲骨まわりの硬さを解消するには、肩甲骨を意図的に外側へ大きく開く動き(外転)が効果的です。腕を前でクロスして肘を前方・上方へ押し上げると、両肩甲骨が背骨から左右に引き離され、菱形筋・僧帽筋中部が深くストレッチされます。固まっていた筋膜の癒着がほぐれることで、肩甲骨が背骨の方向へ戻れる可動域が回復。筋肉が本来の機能を回復していくと、上がったり前に出ていた肩も、元の位置に戻りやすくなります。同時に肩甲骨まわりの血流が促進され、肩こり・首こりのケアにもつながります。
「鷲のポーズ」とは
鷲のポーズ(サンスクリット語でガルダーサナ)は、腕と脚を互いに絡め合わせるヨガのバランスポーズです。腕を絡めて肘を押し上げる動きが、肩甲骨まわりの菱形筋・僧帽筋中部を同時に引き伸ばし、肩甲骨の外転可動域を取り戻す効果があります。脚も絡めることで股関節・足首のストレッチとバランス強化も加わりますが、腕だけのバージョンでも肩甲骨まわりへのアプローチは十分に行えます。道具不要・椅子に座ったままでも実践できるため、デスクワークの合間の肩甲骨リセットとして取り入れやすいメソッドです。
鷲のポーズのやり方
1. 背筋を伸ばして立つか、椅子に浅く座る。両腕を肩の高さで前に伸ばし、右腕を下・左腕を上にして肘をクロスさせ、絡める。余裕があれば前腕をさらに巻きつけて手のひら同士を合わせる(合わない場合は手の甲同士でOK)。

2. 両肩が耳に近づかないよう肩を下げ、絡めた両肘を肩と同じ高さまで持ち上げる。

3. 息を吐きながら、絡めた肘を体から前方へゆっくり押し出す。両肩甲骨が左右に開いて背中が広がる感覚と、肩甲骨のあいだ(菱形筋)がじんわり伸びるのを感じる。

4. その状態で5〜7呼吸キープする。吐く息のたびに肘が少し遠くへ伸びるイメージで、肩はすくめずに保つ。
5. 腕をほどいて左腕を下・右腕を上にして同様に5〜7呼吸おこなう。左右1セットを1日2〜3回繰り返す。
効果を高めるためのポイント
最も大切なのは「肘を前へ押し出すこと」。腕を絡めるだけで止まってしまうと肩甲骨が開かず、菱形筋へのストレッチが不十分になります。肘を体から遠ざけるように前方に押し出すことで、はじめて肩甲骨が外転して背中が広がる感覚が生まれます。腕が深く絡まらない場合は、肘同士を重ねて抱きしめるだけでも十分な効果が得られます。これが初心者向けの軽減法です。また、肩をすくめると僧帽筋上部に力が入って肩甲骨が動きにくくなるため、肩は常に耳から遠ざけておきましょう。脚も加える場合は、バランスが安定してから無理なく挑戦してください。毎日続けると2週間ほどで「肩甲骨が動くようになった」「肩まわりが軽くなった」と感じる方が続出します。
記事監修/本田雄介
体ガチガチのアラフォーヨガ初心者から、ヨガインストラクターを目指してインドでRYT200〜500修了。早稲田大学人間科学部スポーツ科学科卒業後、アパレル業界で就職するも、40歳を前に「自分らしさとは?」「人生の意義とは?」と考え始める。ヨガのもつ効果や精神性にも惹かれて転身を決意。インドで資格取得後、大手ヨガスクールでインストラクター養成講師を務め、2025年からフリーランスに。Instagram:@honhon180
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