【クランチで首が痛くなるのはなぜ?】無理せずクランチするための上体と脚のイメージ術

【クランチで首が痛くなるのはなぜ?】無理せずクランチするための上体と脚のイメージ術
AdobeStock

体を動かすには筋肉が働かなくてはなりません。ところが、私たちは無意識のうちに必要以上に筋肉を力ませていることがあります。このシリーズでは、そんな余計な力みとエクササイズの効果について探求しているアレクサンダーテクニークの実践者が、体の様々な不調を解剖学的な視点を交えて考察します。そしてイメージするだけで有効な方法を提案します。73回目のテーマは「クランチ」です。

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クランチによくある問題

腹筋のトレーニングとして定番のクランチは、仰向けになって膝を立て(あるいは足を浮かせて膝を90度にして)、おへそをのぞき込むようにしながら上体を上げるという、自重のみで行える手軽なエクササイズです。そんなクランチでよく耳にするのが、首が痛くなる問題です。

「あごを引く」「頭から肩甲骨の辺りまでを丸めるようにして上げる」「腰が反らないようにおへそを床に押しつける」など、正しいクランチのポイントとして様々な方法が見受けられます。しかしながら、忠実にこれらを守っているのにやはり首が痛くなると悩んでいる人もいることでしょう。

クランチで首が痛くなる理由

クランチで首が痛くなる原因のひとつは胸鎖乳突筋の過剰な力みです。胸鎖乳突筋は首もとにある胸骨や鎖骨と頭蓋骨の耳の後ろ付近を結ぶ筋肉で、首を回したり、すくめたり、あるいはあごを突き出したりといった、首や頭を動かす動作で大きな役割を果たしています。

胸鎖乳突筋
イラストAC

クランチでは丸めるようにして上体を上げていきますが、このときにも胸鎖乳突筋はもちろん働いています。ただし「上体を持ち上げよう」という意識が強いと、必要以上に働いてしまうようです。

そもそもクランチの準備として、仰向けになって頭の後ろで手を組んだ時点で、「クランチをするぞ!」という気合いが追い風となり、胸鎖乳突筋をわずかに力ませていることもあります。このような緊張状態に既にあっては、前述の正しい方法を行っても最大限には活かせません。緊張状態の中で無理にクランチを続けることになるので、胸鎖乳突筋への負担が少しずつ積み重なっていくのです。

胸鎖乳突筋を力ませずにクランチをするイメージ術

そこで胸鎖乳突筋が緊張するような状況をやめることが大切だと考えます。次のイメージ術を実践してみてください。

1. まずは床に背中をゆだね、首が自然に伸びてくるのを待つ
仰向けになってクランチを始める体勢になったら、「上体を持ち上げよう」と頑張る気持ちを一旦あきらめて、背後にある床に背中をゆだねます。それに伴って、頭がわずかに動いて、首が自然に伸びてくる瞬間を待ちます。

2.「脊椎は頭に向かっている」と思う

「脊椎は頭に向かっている」と思う
イラストAC


首が伸びてきたな〜と感じたら、「脊椎は頭がある方向に向かう」と思います。これは仰向けのときだけに限らず、上体を上げているときも同様です。
上体を上げるとその意識が薄れ、簡単に胸鎖乳突筋に余計な力が入ってしまうもの。首が痛いと感じたら、脊椎がどの方向に向かえば首が楽になるのかを思い出してみて。

3.「膝に掛けられた紐を引っ張られている」と思う

「膝に掛けられた紐を引っ張られている」と思う
イラストAC


また上体を上げるには、脚を意識することが効果的な場合もあります。膝に紐が掛けられていて、その紐を誰かに引っ張られているとイメージしてください。
脚が膝の方向に向かい、頭の方向に向かう脊椎と拮抗することによって上体は起き上がってきます。それは結果的に、安定した体幹で腹筋を必要な分だけ使えたことになるでしょう。

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