〈股関節と呼吸の意外な関係〉骨盤が動かない原因「横隔膜」と「骨盤底筋」の硬さを解消する呼吸法
股関節が硬くて「ストレッチしても変わらない」「しゃがむと前が詰まる」「歩き出しが重い」と感じる人は、股関節だけが原因ではないことがあります。実は、呼吸が浅いことが原因で体が緊張し、骨盤が動きにくくなっているサインかもしれません。骨盤は股関節の土台なので、土台が固いまま股関節だけ伸ばしても、ラクになりにくいのです。
「股関節の詰まり」と「呼吸」の関係性
「股関節が硬い」と悩んでいる方の中には呼吸が浅い方が多いです。理由はシンプルで、呼吸が浅いと胸や肩、腰の筋肉を過剰に使うことになります。それにより、体が緊張し、骨盤まわりが固まりやすく、股関節がスムーズに動くための土台である骨盤が動きにくくなります。
「股関節を伸ばす」より先に、骨盤が動かない原因である呼吸の浅さを解決するのが近道です。
カギは「横隔膜」と「骨盤底筋」
ポイントは、体の上部にある横隔膜(胸の奥で呼吸に関わる膜)と、骨盤底筋(骨盤の底の筋肉)です。
息を吸う時、横隔膜は下がり、骨盤底筋も少し下がります。逆に息を吐く時、横隔膜は上がり、骨盤底筋も自然に上がります。要は、本来は「吸うと少し下がり、吐くと自然に上がる」と連動します。
ところが、呼吸が浅いとこの上下運動が小さくなり、腰やお腹まわりがこわばって骨盤が動きにくくなり、結果として股関節の前の詰まり感につながりやすくなるのです。
寝たまま1分の「90-90呼吸」
今回、腰やお腹まわりのこわばっている筋肉を緩めるエクササイズを紹介します。
まず大事なのは呼吸をする時に、頑張り過ぎないこと。呼吸を意識しすぎてしまうと、肩がすくむ、あごが上がる、胸だけで吸おうとして腰を反る、苦しいのに回数をこなす…。これらは体の緊張を増やして、逆効果になりがちです。「ラクに、静かに」を最優先にしましょう。きつくないのが正解です。
<やり方>
1)仰向けの姿勢で横にあり、足裏を壁につける。股関節と膝が90度くらいの角度になるようにセット
2)動きを確認するため、片手は胸、もう片手はお腹の上に置く
3)鼻から息を3秒吸う。この時、肋骨が360度広がるイメージ、お腹の手がふわっと上がるのを感じましょう
4)口から息を6秒吐く。この時、お腹の手がすーっと下がるのを感じましょう
5)2秒間、息を止める。吐ききった後、息を止めて、肋骨が下がった状態を維持します(ここで腹筋の収縮を感じます)
6)3)〜5)の動きを5呼吸繰り返す。合計1分程度でOKです
コツは、大きく吸うより、細く長く吐いて力みを落とすこと。息苦しさを感じた時は、秒数を短くしてください。
よくあるNG
以下の状態だと、せっかくエクササイズをしても効果が減ってしまいます。
● 力みすぎて肩がすくむ(首まで頑張る)
● 力みすぎてあごが上がる
● お腹を固めて、頑張る呼吸になる
● 苦しいのに回数を増やす
終わったら「変化チェック」
終わったら変化を確認しましょう。
チェック項目
● 軽く足踏みして歩き出しがラクか
● 椅子から立って股関節の前の引っかかりが減ったか
変化が小さくても、骨盤が動ける入口が作れています。股関節が硬い日は、伸ばす前に呼吸で土台(骨盤)をゆるめる。これを続けることで、股関節だけでなく、体幹の安定や骨盤底筋の働きにも繋がり、尿もれや姿勢の変化など、嬉しい効果も得られるかもしれません。
▼解説動画で詳しくみてみる
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