高価なサプリを飲む前に。医師が「天然のマルチビタミン」として信頼し、毎食欠かさない食材とは

高価なサプリを飲む前に。医師が「天然のマルチビタミン」として信頼し、毎食欠かさない食材とは
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甲斐沼 孟
甲斐沼 孟
2026-03-04

サプリメントの相談は、本当に多いです。「このビタミンCはどうですか?」「マルチビタミンって必要ですか?」「月3万円くらいかけているんですが…」正直に言います。悪いとは思いません。でも私は、ほとんど飲んでいません。その代わり、毎食ほぼ必ず食べているものがあります。それは「卵」です。拍子抜けしましたか?でも本気です。今回は、なぜ私が卵を「天然のマルチビタミン」と呼んでいるのか、内科医の視点でお話しします。

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なぜ人はサプリに惹かれるのか

サプリは分かりやすい。数字で示される安心感がある。

「ビタミンC 1000mg」
「鉄 10mg」

いかにも効きそうです。でも、人体はそんなに単純ではありません。

栄養は単独では働きません。ビタミンもミネラルも、相互作用の中で機能します。

だから私は、栄養のチーム力を重視します。

その代表が卵です。

卵は本当に「完全栄養」なのか

よく「完全栄養食品」と言われますが、実はビタミンCと食物繊維以外、ほぼ入っています。

具体的には、
・ビタミンA
・ビタミンD
・ビタミンE
・ビタミンB群
・葉酸
・鉄
・亜鉛
・セレン
・良質なタンパク質

卵
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これだけ揃って、1個30円前後。サプリより圧倒的にコスパがいい。

しかも、吸収率が高い。

私のリアルな食べ方

毎食欠かさない、と言っても難しいことはしていません。

朝:ゆで卵
昼:サラダに温泉卵
夜:味噌汁に溶き卵

これだけ。

疲れている日は卵かけご飯。それだけで最低限の栄養が担保されます。

忙しい外来の日も、コンビニでゆで卵を2個買えば安心。

サプリを持ち歩くより簡単です。

40代以降こそ必要な理由

40代以降、落ちるのは代謝だけではありません。

・消化力
・吸収力
・ホルモン分泌

だからこそ、少量で密度の高い栄養が必要になります。

卵の栄養
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卵のタンパク質はアミノ酸スコア100。筋肉の維持にも役立つ。
ビタミンDは骨だけでなく、免疫や血管にも関与します。

更年期世代の女性にも、私はまず食事改善から提案します。

サプリの前に、卵。これが基本。

「コレステロールが心配」問題

必ず聞かれます。

コレステロール
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結論から言えば、健康な人が1日1〜2個食べても問題ありません。

血中コレステロールの多くは、体内で合成されています。

むしろ卵を抜いて、菓子パンを食べるほうが問題。

実際、患者さんで「朝パンをやめて卵に変えただけで、体重と中性脂肪が下がった」というケースは珍しくありません。

サプリとの決定的な違い

サプリは「点」。
卵は「面」。

ビタミンB群は単独で摂っても、バランスが悪いと効率が落ちる。
でも卵には自然な比率で入っている。

人体は長い進化の中で、食材を前提に設計されています。
人工的な単独投与は、時に過剰にもなります。

もちろん、重度の欠乏症は別です。治療としてのサプリは否定しません。

でも健康維持レベルなら、まず食材。

実際に変わるのか?

私自身、朝食をパンとコーヒーだけにしていた時期がありました。
正直、だるい。集中力も続かない。

朝に卵を足すようにしてから、午前の外来が楽になりました。
血糖の乱高下が減ったからだと思います。

患者さんでも、「間食が減った」「髪のパサつきが減った」という声は多いです。

派手ではない。

卵だけでいいのか?

もちろん万能ではありません。
ビタミンCや食物繊維は別に必要。

だから私は、

・卵
・野菜
・発酵食品

この3つを基本にしています。

でも“軸”は卵。栄養の土台です。

健康投資の優先順位

月3万円のサプリより、毎日の卵。
高級な美容液より、良質なタンパク質。

体は、食べたものでできています。

投資先を間違えないこと。派手な広告より、地味な食材。

私はそう考えています。

まとめ

高価なサプリを否定はしません。でも順番があります。

✔ まず食事
✔ まず卵
✔ 毎日続けられるもの

天然のマルチビタミンは、ドラッグストアではなく、スーパーにあります。

私は今日も、味噌汁に卵を落とします。

それくらい地味で、それくらい確実。

健康は、意外とシンプルです。

今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。

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