あなたの肩こり、実は「呼吸」のせい? 一生モノの『深く吸える体』を作る姿勢リセット術

あなたの肩こり、実は「呼吸」のせい? 一生モノの『深く吸える体』を作る姿勢リセット術
photo AC
石上静香
石上静香
2026-02-21

「しっかり寝ても疲れが取れない」「いつも肩が重い」・・・そんな不調に悩んでいませんか?実は、その原因は肩の筋肉ではなく、「姿勢の崩れによる、呼吸の質の低下」かもしれません。 私たちは1日に約2万回以上も呼吸をしています。姿勢が崩れた状態での呼吸は、24時間休みなく体に負担をかけ続けることになるのです。

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なぜ「姿勢」が呼吸を邪魔するの?

理想的な姿勢とは、横から見たときに「耳・肩・股関節・膝・外くるぶし」の5点が一直線に並んでいる状態です。

正しい姿勢
生成AI

しかし、デスクワークや家事でこのバランスが崩れると、体は「2つのバケツ」がズレた状態になってしまいます。ここでいうバケツとは、下を向けたバケツ=「胸郭(肋骨)」と、上を向けたバケツ=「骨盤」のことです。

姿勢 バケツ
photo by Shizuka Ishigami

この2つのバケツの間には、呼吸を作り出す横隔膜(おうかくまく)があります。横隔膜が正しく・大きく動くことで、深い呼吸ができるのです。

ところが、バケツが上下にまっすぐ重なっていないと、横隔膜が本来の動きを妨げられてしまいます。すると体は、不足した酸素を補おうと、肩や首の筋肉を無理に使って呼吸を始めます。これが、いくら休んでも取れない慢性的な肩こりや、疲労の正体なのです。

例えば、以下のような姿勢の崩れがあると、バケツの向きがまっすぐ重なっていない状態になります。

・猫背タイプ:全体が丸まり、バケツの口が両方とも後ろ(背中側)を向いている

・反り腰タイプ:腰が反り、バケツの口が両方とも前(お腹側)を向いている

胸郭と骨盤
イラストAC

深い呼吸を取り戻す「姿勢リセット術」

深い呼吸をするには、歪んだ「胸郭と骨盤」を本来の位置に戻す必要があります。以下の3ステップで実践してみましょう。

ステップ①:現状チェック

リラックスした状態で、片手を胸の上、もう片方の手をへその下に置きます。わかりにくい場合は、呼吸チェック②のように、肋骨の横の方と骨盤の出っ張った骨が垂直か、を確認するとイメージしやすいです。今の胸と骨盤の位置関係を確認してください。多くの人は、胸の方が高くなっていたり、手が垂直になっていないはずです。

呼吸チェック1
photo by Shizuka Ishigami
呼吸チェック②
photo by Shizuka Ishigami

ステップ②:バケツの位置を整える

胸とお腹の手が垂直になるように、胸郭と骨盤の位置を調整します。イメージ図のように、肋骨の下の方と骨盤の出っ張った骨が一直線になることを確認してください。

呼吸チェック3
photo by Shizuka Ishigami

立って行うのが難しい場合は、椅子に深く腰掛けると位置関係を意識しやすくなります。この位置こそが、横隔膜が最もスムーズに動ける「呼吸の黄金ポジション」です。

ステップ③:コントロールされた深呼吸

位置を整えたら、以下の手順でゆっくり呼吸を行います。

呼吸法 生成AI

1:体内の息を楽に吐き切る

2:鼻から2秒ゆっくり吸う(両手が同時に前へ押し出されるイメージ)

3:1秒間止めてキープ

4:4秒かけてゆっくりと細く長く吐き出す(両手が同時に戻るイメージ)

自分のペースでゆっくり5回繰り返しましょう。慣れてくると、徐々に呼吸の時間を長くしてみましょう。

注意点:大きく吸おうとして肩に力が入ったり、腰が反ったり、胸が前に出ないように気をつけましょう。呼吸を「ゆっくりコントロールすること」が大切です。

「質の高い呼吸」が体を変える

姿勢を整えて胸郭を本来の位置に戻すだけで、肺が広がるスペースが確保され、驚くほどスムーズに空気が入ってくるようになります。

正しい姿勢は、見た目が美しいだけでなく、呼吸を楽にして全身の巡りを良くする「土台」となります。

まずは1日1回、自分の「バケツの向き」を意識して、深く大きな呼吸をしてみてください。1日何万回も行っている呼吸が楽になり、肩の力が抜けてくることで、長年悩んできた肩こりも軽く感じるはずです。

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