「レントゲンは問題なしなのに、呼吸がしづらい…」医師が教える、意外すぎる原因とは?

「レントゲンは問題なしなのに、呼吸がしづらい…」医師が教える、意外すぎる原因とは?
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甲斐沼 孟
甲斐沼 孟
2026-03-10

「病院でレントゲンを撮っても“肺も心臓も異常なし”って言われたのに、なんか息が浅い…」ーこういう相談が本当に増えているようです。原因のひとつとして注目されている“スマホ巻き肩”について医師が解説します。

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胸は問題ないはずなのに苦しい…その違和感、姿勢のせいかも

 “スマホ巻き肩”——スマホ姿勢が引き起こす肩の前傾クセ。

スマホをのぞき込む姿勢は、以下のような“息が入りにくいフォーム”を自然と作ってしまうんです。

☑︎ 頭が前に出る
☑︎ 肩が内側に巻く
☑︎ 背中が丸くなる

胸郭(胸のカゴ)がぎゅっとつぶれたような状態になるので、肺がふくらむスペースが減って、知らず知らず呼吸が浅くなる。本人は「なんか胸が張りづらい」「深く吸えない」と感じるけれど、レントゲンでは骨も肺も正常なので“異常なし”になってしまうわけです。

体のトラブルではなく、姿勢からくる“機能的な息苦しさ”——これがスマホ巻き肩のやっかいなところです。

どうして息苦しくなる? 巻き肩が呼吸に直結する理由

巻き肩になると、なぜ呼吸がしづらいのか。

理由は意外とシンプルです。

① 肩と胸の筋肉が縮んで、胸郭が広がらない
大胸筋や小胸筋がギュッと固くなり、呼吸で胸を広げようとしても伸びない。「吸いきれない」感覚につながります。

② 肋骨まわりの動きが鈍くなる
背中が丸いままだと肋骨の動きが小さくなり、結果として肺が十分に膨らみにくくなります。

③ 横隔膜の動きも制限されやすい
座り姿勢で前のめりになっていると、お腹周りが圧迫されて本来スムーズに上下するはずの横隔膜が動きにくくなります。

ある30代の男性のケース

「深呼吸すると胸じゃなくて“鎖骨あたり”だけが動く」と気づいたそうです。

よくよく話を聞くと、在宅ワークで首が前に出た姿勢のまま1日10時間。

姿勢改善ストレッチを2週間続けたところ、「久しぶりに胸が広がる感じがした」と驚いていました。

レントゲンでは絶対に写らない“姿勢のクセ”こそ、呼吸不調の正体というケースは本当に多いです。

呼吸がラクになる! 今日からできる巻き肩リセット

「巻き肩」といっても、難しいトレーニングが必要なわけではありません。

① まずは胸をゆるめる(とても大事)

・壁に手をついて胸を伸ばすストレッチ
・タオルを丸めて背中に当てて仰向けで深呼吸

胸がゆるむと、吸える空気の量がぜんぜん違います。

壁に手をつく
photo/Adobe Stock

② 肩甲骨を動かす習慣をつくる

・肩を後ろに大きく回す
・ひじを後ろに引いて胸をひらく

動かしていくと、自然と“巻き込みクセ”が抜けてきます。

③ スマホを見る位置を“高く”する

これが一番手っ取り早い!スマホをおへその高さで見ると、ほぼ確実に首・肩が前に落ちます。

胸の高さまで上げるだけで、肩が内に巻きにくくなります。

④ 深呼吸を1日数回だけでも

胸をしっかり広げて吸う練習は、固まった胸郭を目覚めさせるようなもの。

“息が浅いクセ”がついている人ほど、深呼吸の効果がハッキリ出ます。

巻き肩は“悪い姿勢”というより、単なるクセ。正しい方向に少し手を添えてあげるだけで、呼吸はちゃんと戻っていきます。

まとめ

・レントゲンが正常でも、姿勢のクセで呼吸が浅くなることは多い

・「スマホ巻き肩」は胸郭をつぶし、胸が広がらず息が吸いにくくなる

・胸の筋肉をゆるめる、肩甲骨を動かす、深呼吸をすることで改善しやすい

・スマホの位置を上げるだけでも効果がある

「病気じゃないと言われたのに苦しい」その違和感、あなたの姿勢サインかもしれません。少し胸を広げて深呼吸してみてください。きっと、息が入りやすくなるはずです。

今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。

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