背中の肉が気になる40代へ。肩甲骨を継続的に動かすことで姿勢が変わる理由
40代になって気になる背中の贅肉。実はその原因は姿勢の悪化にあります。肩甲骨まわりの筋肉が硬くなることで猫背になり、背中が丸まって肉が目立つように。でも、肩甲骨を正しく動かせば、眠っていた筋肉が目覚め、姿勢が整い、背中のラインの改善が期待できます。今日から始められる簡単メソッドをご紹介します。
背中の肉がつく本当の理由と肩甲骨の関係
40代になって気になり始める背中の贅肉。その原因は単なる加齢や体重増加だけではありません。実は、肩甲骨まわりの筋肉が硬くなり、可動域が狭くなることで、背中全体の血流が低下していることが大きな要因なのです。
デスクワークやスマートフォンの使用で前かがみの姿勢が続くと、肩甲骨が外側に開いたまま固まり、本来使われるべき菱形筋や僧帽筋中部などの背中の筋肉が休眠状態になります。この「使われない筋肉」は萎縮し、その部位に脂肪が蓄積しやすくなり、たるんだ背中を作り出しているのです。
さらに、肩甲骨が正しく動かないことで猫背になり、背中が丸まって余計に肉が目立つという悪循環に陥ります。逆に言えば、肩甲骨を正しく動かすことで、眠っていた筋肉が目覚め、姿勢が整い、背中のラインの改善が期待できるということです。
肩甲骨リセットで背中美人を目指す方向性
背中の肉を落とすには、まず肩甲骨の可動域を取り戻し、正しい位置に戻すことが最優先です。ハードな筋トレや厳しい食事制限を始める前に、肩甲骨まわりの筋肉を目覚めさせることで、姿勢が根本から改善されます。
特に重要なのは、肩甲骨を「寄せる」「下げる」「回す」という三つの動きを取り戻すこと。この動きができるようになると、肩が後ろに引かれ、胸が開き、背筋が自然と伸びた美しい姿勢が手に入ります。
また、肩甲骨が動くことで背中全体の血流が改善され、老廃物の排出も促進されるため、背中のむくみやたるみの改善にもつながります。つまり、肩甲骨を動かすことは、姿勢改善を通じた背中痩せへの効果的なアプローチであり、同時に肩こりや首の痛みといった不調も改善できる一石二鳥の方法なのです。
1日1分でできる肩甲骨リセットメソッド
肩甲骨の可動域を取り戻すためには、毎日のシンプルなエクササイズが効果的です。ここでご紹介する「肩甲骨ぐるぐる回し」と「壁ドンストレッチ」は、立った状態でも座ったままでも行える最もシンプルで効果的なメソッドです。朝起きたとき、仕事の合間、お風呂上がりなど、1日に何度か行うことで、肩甲骨の可動域が徐々に広がり、継続することで姿勢の変化が期待できます(効果の実感には個人差があります)。
1. 肩甲骨ぐるぐる回し(基本編)
まず、両手の指先を肩に軽く置きます。この状態で、肘で大きな円を描くように、前から上、後ろ、下へとゆっくり回していきます。このとき、肩甲骨が背中の中央に寄っていくことを意識しながら、5回ゆっくりと回しましょう。次に逆回転で5回行います。
ポイントは、できるだけ大きく、ゆっくりと動かすこと。肩甲骨がゴリゴリと音を立てることがありますが、それは固まっていた証拠です。ただし、痛みを伴う場合や、動かしにくさが続く場合は、整形外科などの医療機関を受診することをおすすめします。
2. 壁ドンストレッチ(応用編)
壁の前に立ち、両手を肩の高さで壁につけます。肘を曲げながら胸を壁に近づけていきます。このとき、肩甲骨を背中の中央に寄せることを意識し、5秒キープして戻す動作を3回繰り返します。胸が開き、肩甲骨が内側に引き寄せられる感覚を味わいましょう。
無理な動きや強い痛みを感じる場合は、すぐに中止してください。
3. 日常への取り入れ方(継続のコツ)
これらのメソッドを習慣化するために、「朝の歯磨き後」「仕事の休憩時間」「就寝前」など、特定のタイミングとセットにすることをおすすめします。継続することで、背中のラインがすっきりし、後ろ姿に自信が持てるようになることが期待できます。姿勢が変われば、見た目の印象だけでなく、体の不調も改善され、若々しい印象を取り戻すことができるでしょう。
※エクササイズの効果には個人差があります。2週間以上継続しても改善が見られない場合や、痛みが悪化する場合は、医療機関にご相談ください。
監修/古賀奈津美
商社のサラリーマンをしていた頃に運動不足解消のために始めたヨガと出会う。ヨガを始めて半年後にRYT200を取得。週末のみ活動するインストラクターから、フリーランスのヨガインストラクターへと転身。常温ヨガ、ホットヨガ、溶岩ヨガなど様々なスタジオで指導。パークヨガやビーチヨガのイベントも実施。現在はオンラインヨガ・児童館にてママ向けヨガを実施中。RYT200取得/ヨガ解剖学基礎講座修了
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