ガチガチ肩とぼんやり重い頭がスーッと軽くなる。40代の不調の根本に効く“胸ひらき”ストレッチ「魚のポーズ」
長時間のスマホ・PC作業で肩まわりがガチガチ、頭がぼんやり重い…。そんなときに頼りになるのが、胸をぐっと開く 魚のポーズ(マツヤーサナ)。日常では縮まりやすい胸まわりを大胆に広げ、呼吸が一気に通ることで、肩のこわばりや頭の重だるさが驚くほど軽くなるストレッチです。背中をゆるやかに反らせる動きは、自律神経にも働きかけ、気分転換やメンタルのリフレッシュにもぴったり。「深く吸えて、深く吐ける」感覚を思い出させてくれるポーズです。
魚のポーズとは? 肩・胸・首に広くアプローチ
魚のポーズは、身体の前面を大きく開く後屈ポーズ。胸・鎖骨・首の前側が広がることで、肩まわりの緊張が自然と抜けやすくなります。
胸が縮こまっていると肩が前に入り、いわゆる“巻き肩”姿勢になりやすく、肩こりや首こりが慢性化しがち。魚のポーズでは胸郭がしっかりと持ち上がるため、肩が本来の位置に戻りやすく、首〜肩の筋肉にかかる負担が軽減されます。また、頭頂部をやさしく床に預ける形は、首の前側を長く伸ばしながら、頭にあるツボ周辺をじんわり刺激してくれるため、頭の重だるさやぼんやり感のリセットにも効果的。肩・胸・首がセットで解放される、非常に気持ちの良い後屈ポーズです。
肩こりが軽くなる理由
肩こりの根本原因のひとつは、胸や肋骨の硬さによる「呼吸の浅さ」。胸が縮むと横隔膜の動きが小さくなり、呼吸も浅く、肩や首の筋肉ばかりで呼吸をするようになってしまいます。魚のポーズで胸がしっかり開くと、肋骨の動きがスムーズになり、肩・首の筋肉ではなく、横隔膜を使った深い呼吸ができるように。それによって肩に無駄な力が入らなくなり、
・肩の張りが抜ける
・首こりが和らぐ
・肩甲骨がスムーズに動く
といったポジティブな変化が自然と生まれます。胸がひらくことで姿勢が整い、肩の位置が後ろへ引かれるため、巻き肩が改善し、肩こりが“戻りにくい身体”に近づいていくのも大きなメリットです。
頭もスッキリするのはなぜ?
魚のポーズでは、頭頂部を床に軽く乗せることで、頭のてっぺん付近(百会などのツボ)に心地よい刺激が入ります。この刺激は自律神経のバランスを整えたり、脳の緊張をゆるめたりする働きがあり、
・頭が重い
・思考がまとまらない
・ぼんやりする
・ストレスで呼吸が浅い
という状態にも効果的です。胸が開いて酸素が体にたっぷり入ることで、脳への酸素供給も増え、頭の回転が滑らかになる感覚が得られます。「頭の中にふっと風が通るようなスッキリ感」があるのが、魚のポーズならではの心地よさです。
続けるほど姿勢と呼吸が整う
魚のポーズは一度でスッキリ感を感じやすい反面、続けることで体の“クセ”そのものが変わります。胸まわりが柔らかくなると、肩が正しい位置に戻りやすくなるため、巻き肩が徐々に解消し、日常的な肩こりが減っていきます。
深い呼吸ができるようになると、睡眠の質が上がったり、集中力が高まるなど、心と体の両面でメリットが増えていきます。胸が開き、呼吸が入る体は疲れにくく、気分も前向きに。日々のメンテナンスとして取り入れると、肩こり・首こりの予防にもつながります。
魚のポーズのやり方
1) 仰向けに寝転がり、手のひらを下へ向けた状態でお尻の下へしまいます。肩甲骨同士も軽く寄せて、モゾモゾ動きながら身体の下へ腕全体をしまいましょう。
2) お尻で手の甲を踏んづけたまま、肘で床を押して状態を持ち上げます。ゆっくりと顎を上げて頭頂を床へ下ろします。あまり頭に体重が乗りすぎないよう、しっかりと肘で床を押して胸を引き上げておきましょう。頭はそっとつく程度が理想です。
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