60代からの【脱!老け背骨】カラダ年齢は背骨で決まる!劇的に背骨がほぐれる胸椎ストレッチとコツ


「背骨の柔らかさこそが人間の身体年齢を表す。」ピラティスの創設者ジョセフ・ピラティスの言葉です。同じように年齢を重ねていても、若々しく元気な人とそうではない人の差は、背骨の柔軟性にあるかもしれません。
背骨の老いのサイン
年齢を重ねるにつれて、重力に負けるかのように背中が丸くなったまま凝り固まっていませんか?高い位置にある物を取るのが辛い、空を見上げるのが辛い、深い呼吸ができない、これらは背骨の動きが悪くなっているサインの可能性があります。背骨が硬くなることで反らす動きに制限がかかり、連動する腕の可動域が狭くなる、首に過剰な負担がかかって痛みが出る、胸郭の動きが悪くなって呼吸が浅くなる、などの不調を招いてしまうのです。

背骨は26個の骨から成り、細かくみていくと首にある7個の頚椎、胸にある12個の胸椎、腰にある5個の腰椎、骨盤にある1個の仙骨、1個の尾骨に分かれています。背骨は身体の中心の軸であるとともに大切な神経の通り道であるため、背骨の状態は見た目の姿勢の美しさや身体の動かしやすさだけではなく、自律神経のバランスにも影響を与えます。美と健康に大きく関わるため、「身体年齢は背骨で決まる」というのは、その通りではないでしょうか。
背骨を動かす時に気をつけること
関節には、積極的に動かすべき関節(Mobility Joint)と動きの安定のために使うべき関節(Stability Joint)があります。

背骨にフォーカスしてみると、胸椎は積極的に動かすべき関節、頚椎と腰椎は動きの安定のために使うべき関節です。しかし実際のところ、日常生活でついつい負担をかけてしまい慢性痛が出やすいのは首と腰ではないでしょうか。
胸椎を覆う肋骨のような存在が頚椎や腰椎にはないため首や腰は動かしやすい反面、肋骨に覆われた胸は、ほったらかしていると硬くなってしまう部位です。背筋の衰えや悪い姿勢によって胸椎を反らす動きはどんどん制限されてしまいますが、ちゃんと動かすことで本来のしなやかさを取り戻してくれると、首や腰の過剰な負担は減って背骨年齢は若返ります。背骨年齢を若くするためには、頭は背骨の延長、腰はぐらつかせずに安定、この2つを意識して動かすことがポイントです。
背骨をほぐすコツ
胸椎を動かすことが大切なことがわかったから、いざ実践!と思いきや、長年のクセや凝り固まった部分をいきなりスムーズに動かすことは容易ではありません。そこで、道具の出番です。今回は、どの家庭にもあるタオルを使ってみましょう。
身体に外的な刺激が入ると、脳がその部位を認識して動かしやすくなるという性質があります。積極的に動かしたい部位にタオルを当て、その部分を意識しながら往復運動を繰り返すだけで良いのです。往復というのもポイントで、反らす動きが硬いから反らす動きだけをするのではなく、「丸めて反らす」というように、カウンターの動きもしっかり入れましょう。筋肉を縮める動きと伸ばす動きの両方を行うことで、筋肉の質が良くなり背骨がしなやかに動くようになりますよ。もう年だからと諦めないで大丈夫です。
〈胸椎ストレッチのやり方〉

1)椅子に浅く座り、細長いタオルを肩甲骨の下あたりに当ててタオルの端を手でつかむ。肩はリラックスさせて肘は曲げておく。
2)タオルを軽く前に引っ張りながら、タオルを押し返すようにタオルから上の背骨(胸椎)を丸める。
3)タオルを斜め上に引っ張りながら、タオルにもたれかかるようにタオルから上の背骨(胸椎)を反らす。
●ポイント
息を吐く時に背骨は丸まりやすく、息を吸う時に背骨は反らしやすくなります。息を吐きながら背骨を丸め、息を吸いながら背骨を反らし、呼吸に合わせて背骨をゆったり動かしましょう。
▼ 詳しい動きを動画で確認したい方は、こちらからどうぞ ▼
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