【腹筋運動ですぐに疲れるなら試して】余計に力まずに腹筋を鍛えるクランチの方法


筋トレをしているのに効果が出ない、続かないとお悩みではありませんか? それは何も考えず習慣に任せて動いているが故に、本来必要ではない筋肉までが使われているせいかもしれません。そういった余計な力みと筋トレの関係について、効率的に動くことを探究しているアレクサンダーテクニークの実践者が解剖学的な視点を交えて考察し、思考による効果的な方法を提案します。44回目のテーマは「腹筋運動(クランチ)」です。
腹筋のトレーニングですぐに疲れてしまう理由
ウエストやポッコリお腹を引き締めたい、しっかりした体幹を作りたいというのは、美容と健康に関心がある多くの人が望んでいることでしょう。クランチをはじめとした腹筋運動は特別な道具の必要もなく、気軽に行なえるものではありますが、その一方ですぐに疲れてしまうと悩んでいる人も多いようです。腹筋のトレーニングは定期的に続けることで効果が発揮されますが、疲れが感じやすくなると続けるモチベーションも下がってしまいますよね。
このようにすぐに疲れて長続きしないという人は、その運動を型通りに行なうことに頑張り過ぎている可能性があります。例えばクランチをするとき、無闇に上体を持ち上げようとしてはいませんか?
持ち上げようという思いが筋トレの邪魔をする仕組み
クランチの手順として「仰向けで膝を立てて頭の後ろで両手を組み、背中を丸めながら上体を起こして、おへそをのぞき込む」といった方法が一般的です。ただし、上体を起こすときに「持ち上げよう」と頑張る気持ちが先行すると、無意識のうちに頭で胴体を押し下げて首や肩、背中に余計な力みを作ってしまいます。効かせたい部分である腹筋以外の筋肉まで力ませ、固定させた状態でクランチを行なうことになるので、必要以上のパワーを使うことになります。
さらに筋トレは複数回を重ねる必要があるため、同じ動作を続けようと躍起になることもあります。そうすると首や肩、背中に加え、腰、太ももにも緊張が入り、余計な力みの悪循環となるのです。
これらの余計な力みは普段なら気づかない程度の小さな力みかもしれません。しかしながら筋トレという筋肉を酷使するシーンでは小さな力みが積み重なって、疲れを感じやすくしていると考えられます。
クランチで余計な力みをやめるための考え方
そこで使う必要がない筋肉を力ませずにクランチをするにはどうしたらいいのでしょう?
余計な力みを手放す方法として次のことを試してみてください。
1.「頭は首の先にあり、脊椎は頭のある方に向かって伸びていく」と思う
まずは無意識に行なっているであろう、頭で胴体を押し下げることをやめるため、頭は自分の体のどこにあるのか、そして胴体はどちらの方向に伸びるものなのかを認識します。

2.「頭頂部が上体の全てを先導して動く」と思いながら上体を起こす
頭頂部を意識して、頭頂部がその下に連なる上体の全てを連れていってくれるとイメージします。 頭に伴って、首、腕、背中、クランチでは床から離れる部分ではないとしても腰も連動していると意識に加えてみて。

3.首に力が入るなら、見えているものを意識して視点を移動させる
上体を起こしているときにどうしても首に力が入ってしまうなら、見えているものを意識して、天井の一点から立てている両膝の間への一直線を目で追います。 仰向けに戻るときも、両膝の間から天井へ目で追うと力みにくくなるでしょう。

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