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【腸内細菌と肥満の関係】研究から明らかに！ダイエットに効果的な「４つのプロバイオティクス」とは？

山口華恵 2024-02-28

近年、腸内フローラ（腸内細菌叢）が全身の健康に与える影響が注目され、ダイエットに対しても効果が期待できることがわかってきた。

ダイエットに効果的なプロバイオティクス

このところ、世界的に腸の健康が話題になっているが、多くの専門家は単なる一時的な流行ではないと考えている。実際、アメリカ医師会（AMA）によれば、健康な腸は消化、代謝、免疫、そして包括的なウェルビーイングに不可欠だという。また、腸内フローラに関する研究が進む中、新たな健康の可能性が広がっており、その中にはプロバイオティクスを積極的に摂取するとダイエット効果があるということもわかってきた。

プロバイオティクスとは、体によい影響を与える微生物やその微生物を含む食品・飲料・製剤のことを指し、生きたまま腸に届いて腸内フローラのバランスを改善する。プロバイオティクスが体重やお腹の脂肪を減らすのに役立つ可能性も示唆する研究も出てきている。さらにプロバイオティクスはダイエットだけでなく、免疫機能、消化器官、心臓の健康など、さまざまな利点が期待できる。

腸内フローラが肥満の発症に影響！

実際、2021年に発表された医学雑誌「Nutrients」の研究によれば、肥満や肥満関連の疾患は単に遺伝的な要因や食習慣、運動不足だけでなく、腸内フローラがその発症に関与していることも示されている。こうした事実から、ダイエットにおいてプロバイオティクスが有益であり、今話題のオゼンピックのような減量薬よりも安全な選択肢とされている。

今回は、特にダイエットに効果的な４つのプロバイオティクスをご紹介したい。

ダイエットに効果的な４つのプロバイオティクス

ラクトバチルス・アシドフィルス

ラクトバチルス・アシドフィルスは、自然界の食材にも含まれているが、過敏性腸症候群、下痢、高コレステロール、細菌性膣症などの薬にも使用される。腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌の繁殖を抑える働きがある。これにより、腸内環境が整い、免疫力が向上する。また、脂肪の吸収をコントロールするため、ダイエットにも効果が期待できる。

ビフィズス菌

言わずと知れた美容に欠かせない善玉菌、ビフィズス菌。腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整える働きがある。これにより、便通が改善され、体内の老廃物が効率的に排出されることで、おなかの膨満感や不快感を軽減し、すっきりとしたボディラインへ導いてくれる。ダイエットを成功させたいなら、まずはビフィズス菌を取り入れたい。

サッカロミセス・ブラウディ

サッカロミセス・ブラウディはライチやマンゴスチンの果物から抽出される酵母。腸内のバランスを整え、カンジダなどの悪玉菌の過剰な増殖を防ぐ効果がある。さらに下痢症状を含む消化器系のトラブルの予防および治療にも使用されることで知られる。腸内環境をクリーンに保ち、美容やダイエットへの高い効果も期待できる。

サーモフィラス菌

ヨーグルトなどの発酵乳製品の製造に一般的に使用されているサーモフィルス菌は、腸内での栄養素の吸収や代謝を調整し、食物から得られるエネルギーを効果的に利用できるようサポートしてくれる。腸内で乳酸を生成し、腸内を酸性の環境に整える。これにより、悪玉菌の繁殖が増殖できなくなり、善玉菌が増え、基礎代謝のアップにもつながるため、ダイエットには効果が期待できる。

これらのプロバイオティクスは、ヨーグルト、チーズ、味噌、醤油、かつお節など様々な発酵食品やサプリメントから気軽に摂取することができる。もちろん、日頃の運動や質の良い睡眠も重要だが、食事に積極的にプロバイオティクスを取り入れ、腸内環境を整えることはダイエット成功の近道になりそうだ。