【前屈が苦手…を克服】3つのポイントを押さえることで効果絶大!腿裏の筋肉を柔軟にする簡単ワーク
脚の動きの要となる股関節は、ヨガポーズのキーパーツであり、同時に悩みの多い部位でもあります。そこで「できない」苦手ポーズから股関節の状態を知り、悩みを解決する方法をご紹介します!
目指すは、柔軟性と筋力を兼ね備えた股関節
股関節の理想的な状態とは、「安定したポジションで正しく機能できること」と中島陽平先生。そのためには、柔軟性と筋力の両方が必要になるそう。
「股関節の柔軟性を高めたいと思うときは、硬くなっている筋肉の反対側で筋力低下が起きているケースが多いです。そのため、ストレッチを行うだけでなく、低下した筋力を高めるトレーニングを行うことが柔軟性の向上につながります」
そこで、まず始めに行いたいのが、下のチェックテスト。苦手な動きから硬くなっている筋肉の場所を確認しましょう。
「筋肉の硬さを把握したら『相反神経抑制』という神経作用を使ってヨガポーズやワークを行うのが効果的です。相反神経抑制とは、力を入れて筋肉を収縮させると反対側の筋肉がゆるむという神経の反射。これを使うことで柔軟性と筋力アップの両方を実現できます。結果的に股関節まわりの筋肉のバランスが整い、一過性ではない柔軟性を手に入れることができます」
さっそく試してみましょう!
苦手な動きを確認してみよう
【CHECK】前屈が苦手
壁から10㎝ほど離れたところで、壁に背を向けて立ち、上半身を前に倒してチェック。前屈が苦手な人は、足の真上にお尻をセットできず、壁にお尻がついてしまいがち。
このタイプが苦手なポーズ…【開脚系】【前屈系】
前屈でお尻が後ろに引けるのは、腿裏が硬いサイン。ダウンドッグなどの前屈系や開脚系ポーズの動きが制限されやすくなります。
柔軟性アップのポイント
柔軟性を高めようと、やみくもにストレッチをしても、十分な効果は得られません。ポイントを押さえて、効果的に行うことが柔軟性アップのコツです。
POINT1 相反神経抑制を使う
筋肉が収縮すると、その反対側の筋肉が弛緩してゆるむ、相反神経抑制を使うことで股関節を安定させた状態で柔軟性を向上することが可能。この神経作用を使うと、体が柔軟な動きを記憶し、日常動作でも柔軟性を発揮できるように。
POINT2 キープは10秒以上
体に力を入れると、筋肉はすぐに収縮しますが、瞬時に反応するのは使い慣れている筋繊維。10秒以上長めにキープすることで筋繊維全体が反応してしっかりと収縮。その反対側の筋肉も十分に伸び、硬さがほぐれやすくなります。
POINT3 なるべく継続して行う
筋肉は、継続して動かすことで活性化します。たとえば、ヨガポーズ&ワークで体がほぐれたら、次はそのほぐれた状態からスタートでき、より柔軟性が高まりやすく。逆に間が空くと、筋肉は元通りになってしまうので、ぜひ続けて行って!
苦手な動き別・硬さ解消ポーズ&ワーク
上のチェックテストをもとに、苦手につながる筋肉の硬さを解消。相反神経抑制を使って筋肉を収縮しながら柔軟性を高めましょう。
前屈が苦手な人のストレッチ
前腿を刺激して、意識しにくい腿裏の筋肉を柔軟に
デスクワークなどで膝を曲げて座っている時間が長いと、腿裏のハムストリングスが硬くなり、前屈が苦手に。これを解消するには、腿裏と反対側の前腿に位置する大腿四頭筋を刺激するヨガポーズ&ワークが効果的です。骨盤前傾を意識しながら行って。
●ヨガのポーズなら...
両脚を体の前に伸ばして座る。両手をお尻の横の床につく。骨盤を前傾して10秒キープ。膝は曲がってもOK。余裕があれば、上半身を前に倒して。
POINT
・水を後ろにかくイメージで床を後ろに押す。
・おへそを前に突き出すようにして骨盤を前傾。
●ワークなら...
①仰向けになる。左脚を上げて膝を90度に曲げる。
②股関節の角度を変えずに、腰が丸まらないところまで左膝を伸ばして10秒キープ。反対側も。
POINT:腰が丸まる人は腰の下にタオルを入れて。
□比べてみよう!
ハムストリングスが柔軟になると腿裏の緊張が軽減。足の上にお尻がくるように。
教えてくれたのは…中島陽平先生
理学療法士。ヨガとピラティスの指導資格を持つ。都内の整形外科・ペインクリニック科で痛みに悩む人たちにヨガやピラティスを活かしたリハビリを提供。また、ヨガスタジオ「シュミッツの森」で解剖学クラスを担当する。
モデル…松本捺美さん
ヨガインストラクター。ヨガ歴7年。ニューヨークでRYT200取得。「ミス・ワールド・ジャパン2019」でミスヨガ受賞。ヨガを通して感じたポジティブなエネルギーを伝えていきたいと考え、現在、東京・代官山でヨガ指導を行う。
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