すぐに寝落ちするのは「睡眠負債」を抱えている証拠?【ヨガと睡眠#12】
「まどろみ時間」の恩恵を受けましょう
睡眠負債においての寝落ちの危険性を理解されても、寝落ちすること自体は悪くないと思われる方がいらっしゃるかも知れません。しかし「まどろみ時間」は、私たちが心身を健やかに保つために必要な時間でもあるのです。特に、ストレスや心の疲労を取り除く役割を多く担っているのが、この「まどろみ時間」の特徴です。
この状態はよく、脳波によって説明されます。私たちの脳波は、思考が活発に働いている状態では、速い速度で動いています。また反対に、熟睡中はとてもゆっくりとした速度になります。そして、「まどろみ時間」に出現する脳波は、この間に位置する、早くも遅くもない速度の脳波(主にアルファ波)です。
この「まどろみ時間」の脳波=アルファ波は、ストレス軽減に重要な役割を果たしています。そして、脳の活性化を促して身体の免疫力を高め、病気を予防する効果も確認されています。寝落ちタイプの方は、この恩恵が得られていない…と考えると勿体ない気持ちになりませんか?そんな方にはぜひ、意識的に「まどろみ時間」を体感されることをオススメします。
ヨガを実践されている方は、ヨガニードラや瞑想の練習をしましょう。ヨガニードラや瞑想の練習中には、アルファ波が多く出現することが確認されています。眠る前に、ヨガニードラのガイダンスを聞きながら、少しの時間「落ちない」練習をしてみるのも良いでしょう。睡眠負債を抱えていると感じる方も、睡眠時間を確保する工夫と共に、ぜひヨガの練習で「まどろみ時間」の恩恵を受けて下さい。今夜、皆さまがゆったりと眠れるように祈っています。
ライター/井上敦子
ヨガ講師。15年間の会社員生活を経てヨガ講師に転身。不眠症をヨガで克服した経験を持つ。リラックスが苦手だった経験から、ヨガニードラを通じてリラックスの本質を伝えるクラスを展開。週に8本のヨガニードラのレギュラークラスを持つ他、指導者養成講座やコラム執筆、アプリ監修(Relook)等ヨガニードラの普及に努めている。Instagram:@yoga_atsuko.inoue
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