「心配」の3パターンと4つの対処法|臨床心理士が徹底解説!

 「心配」の3パターンと4つの対処法|臨床心理士が徹底解説!
Getty Images
石上友梨
石上友梨
2019-06-25
広告

心配への4つの対処法

対処法1.心配に気づく

まずは自分が何に心配しているのか気づくことが大切です。自分が心配していることは、過去のことでしょうか?未来のことでしょうか?また、自分がコントロールできることでしょうか? 何が心配なのかしっかりと考えてみましょう。

対処法2. 身体への反応に気づく

心配することで、自分の体にどのような反応が起こっているのかチェックします。

・どのような気持ちになっているのか

・どのような呼吸をしているか
早い、ゆっくり、浅い、深い。口呼吸か鼻呼吸か。胸式呼吸か腹式呼吸か。

・身体の調子はどうだろうか
どんな姿勢を取っているのか、首や肩は緊張していないか、胃腸の調子や身体の痛みはあるのか。ひとつひとつに目を向け、自分の身体の反応を確認していきましょう。

対処法3. 身体にアプローチする

呼吸が浅くなっていたり、心臓がドキドキしていたり、交感神経が優位な状態だと、余計にあれこれと心配しやすくなります。心も体もリラックスした状態だと、事実にもとづいた論理的な判断ができます。

ヨガや瞑想などで身体にアプローチをして、自律神経のバランスを整えましょう。

対処法4. 現実思考に戻る

最後に非現実的な結論を出してしまっていないか確認しましょう。紙に書き出して考えることがおすすめです。頭の外に出す(外在化する)ことで、考えから距離と取り、客観的になれます。また、脳の負荷も軽減されます。

目に見える形になるので、整理もしやすくなります。紙に書き出す際のポイントは以下になります。

・事実のみを書き出す。
客観的な事実のみを探します。「〜気がした」「〜にみえた」「〜に違いない」という考えは客観的な事実ではないです。第三者が見ても、ウンウンと頷けるような客観的な事実を探して、書き出しましょう。

・友人へのアドバイス
友人など大切な人が同じ状況で困っていたらなんて声を書けるだろうか?と考えてみます。友人が困っていたらと、視点を変えることで、より現実的な思考ができます。

・安らぎは真実の中にしかない
「安らぎは真実の中にしかない」という格言があります。

過去を変えられないし、未来はなかなか予測できないものです。真実に目を向け、現実思考に戻っても、すぐに解決できない場合もあるでしょう。

しかし、大切なことは、心も体も穏やかなままでいることです。いざ、問題を解決するために判断しなくてはいけないとき、現実や事実にまっすぐに目を向けられる状態でいることです。穏やかなまま、現実的な判断ができることで、自分自身が本来望んでいる方向に物事を進めていくことができるものです。

ライター/石上友梨
臨床心理士/公認心理師 大学・大学院と心理学を学び、警視庁に入庁。職員のメンタルヘルス管理や、心理カウンセリング、スポーツ選手へのメンタルトレーニングなどを経験。ヨガや瞑想を本場で学ぶためインド・ネパールへ。全米ヨガアライアンス200取得。現在は認知行動療法をベースとした心理カウンセリング、セミナー講師、ライター、ヨガインストラクターなど、活動の幅を広げている。また、発達障害を支援する活動にも力を入れている。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

広告
  • 3
  • /
  • 3



RELATED関連記事