管理栄養士の私が夏バテ対策に食べている3つのもの
暑い日が続くと「なんとなくだるい」「食欲がわかない」と感じることはありませんか?夏は食事量が減ったり、冷たいそうめんやうどんなどの麺類だけで済ませたりと、栄養バランスが偏りやすい季節です。今回は、管理栄養士の私が夏バテ対策として普段の食事で意識しているものを3つ紹介します。
夏バテ対策で意識したいこと
夏バテ対策に必要なのは、毎日の食事からエネルギーやたんぱく質、ビタミン、ミネラルなどを不足させないことです。
食欲が落ちると、食事量が少なくなったり、のど越しのよい麺類だけで食事を済ませたりしてしまいがち。それだけでは1日に必要なエネルギーや栄養素が不足しやすくなります。
また、汗をかくことで水分だけではなくナトリウムなどの電解質も失われます。こまめな水分補給を意識しながら、食事からも必要な栄養をとっていきましょう。
管理栄養士の私が夏バテ対策に食べているもの
私が夏バテ対策に意識して食べているものを今回は3つ紹介します。
豚肉
意識して食べることが多い食材が豚肉です。
豚肉には、筋肉や皮膚など体をつくる材料となるたんぱく質に加えて、ビタミンB1が豊富に含まれています。ビタミンB1は、ごはんやパンなどに含まれる糖質をエネルギーに変えるときに必要な栄養素です。不足すると糖質からエネルギーを十分につくりにくくなるため、日頃から意識してとりたい栄養素のひとつです。
暑い日はパンだけ、そばやうどんだけで食事を済ませがちですよね。そんなときに豚肉を加えることで、エネルギーに変えてくれるビタミンB1、そして体づくりに必要なたんぱく質も一緒に補えます。
私は、冷しゃぶにして野菜と一緒に食べたり、豚肉と野菜をさっと炒めたりして取り入れる場合が多いです。特に冷しゃぶは暑い日でも比較的食べやすく、野菜も一緒にとれるので夏バテを感じたときによく選ぶメニューです。しゃぶしゃぶ用の薄切りの豚肉は、電子レンジでも簡単に熱を加えて調理できます。サラダやそうめんにボリュームが欲しいときにもおすすめです。
甘酒
甘酒も意識的に取り入れています。アルコールが入っているものではなく、米麹で作られるノンアルコールタイプの甘酒です。
甘酒にはブドウ糖が含まれているため、エネルギーを補う方法のひとつとして活用できます。甘酒に含まれているビタミンB群は、糖質やたんぱく質、脂質などからエネルギーをつくる過程に関わる栄養素です。
食物繊維やオリゴ糖、ミネラルも含まれており、さまざまな栄養素を補えるのが甘酒の魅力。
私は暑さで食欲がわきにくいときや、疲れを感じる日に1日1杯取り入れています。冷やして飲めば暑い時期でも飲みやすく、調理をせずに取り入れられるのも嬉しいポイントです。
そのまま飲むだけでなく、豆乳と組み合わせるのもおすすめです。豆乳を加えれば大豆由来の植物性たんぱく質も一緒に補えて、甘酒だけで飲む場合とは違った栄養をプラスできます。
ただし、甘酒は糖質を多く含むため、飲みすぎには注意してくださいね。
梅干し
最後に紹介したいのが梅干しです。梅干しには食塩由来のナトリウムが含まれています。ナトリウムは体内の水分量を調整したり、神経や筋肉が正常に働いたりするために必要なミネラルのひとつです。
汗をたくさんかくと水分とともにナトリウムなどの電解質も失われます。そのため、大量に汗をかいたときは水分だけでなく塩分を適度に補うことも大切です。
また、梅干しの特徴的な酸味にはクエン酸などの有機酸が関係しています。酸味が料理のアクセントになるため、食欲が落ちているときにもいつもの食事をさっぱりと食べやすくしてくれます。
私は疲れを感じたときにおやつ代わりに食べたり、冷ややっこや和え物の味つけに使ったりしています。
お椀に梅干し、かつお節、とろろ昆布を入れてお湯を注げば、簡単な和風スープにも。普段のメニューに少量加えるだけでも味にメリハリが出るので、いつもの食事ではなかなか食欲がわかないときにも取り入れやすいです。
ただし、梅干しは塩分を多く含む食品でもあります。私は食べすぎないよう1日1個程度にしています。汗をかく量や普段の食事内容に合わせて適切な量を心掛けましょう。
食欲がない日は「食べられるもの」を上手に活用しよう
夏バテ対策というと「栄養のあるものをしっかり食べなければ」と考えてしまいがちですが、食欲が落ちている日に無理をする必要はありません。
今回ご紹介した以外の工夫では、大葉やみょうが、しょうが、ねぎなどの香味野菜や、カレー粉などのスパイスを上手に取り入れるのもおすすめです。香りや風味が加わることで、いつもの料理でも味に変化がついて食べやすくなりますよ。
例えば、サラダにせん切りにした大葉やみょうがをトッピングにのせたり、炒め物にカレー粉を少量使ったりするだけでも手軽に取り入れられます。
そばやうどんなどの麺類を食べるときは、麺だけで終わらせず、豚しゃぶやサラダチキン、卵、豆腐、野菜、海藻など、冷蔵庫にある食材を1~2種類加えてみましょう。たんぱく質やビタミン、ミネラルなどを補いやすくなり、食事全体の栄養バランスも整えやすくなります。
一度の食事ですべての栄養を整えようとするのではなく「今の食事に何をひとつ足せるか」「どうすれば食べやすくなるか」と考えることが無理なく食事をとるコツです。
まとめ
今回は管理栄養士の私が夏バテ対策に食べているものを紹介しました。
「しっかり食べなければ」と無理をするのではなく、その日の体調や食欲に合わせて、取り入れやすいものから少しずつ食べていきましょう。
参考文献
・文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
・上西一弘「栄養素の通になる 第5版」-女子栄養大学出版部
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く





