生理前にイライラする自分を責めないで。アーユルヴェーダで考える、女性の心と身体の波

生理前にイライラする自分を責めないで。アーユルヴェーダで考える、女性の心と身体の波
mami nagata
永田舞美
永田舞美
2026-09-02

「なんでこんなにイライラしているんだろう」「本当はそんなこと言いたくないのに、家族にきつく当たってしまった」生理前になると、普段なら気にならないようなことにイライラしたり、ちょっとした言葉に敏感になったりすることはありませんか?生理前に心が揺らぐのは、意志が弱いからでも、性格の問題でもありません。女性の身体には、毎月大きなリズムがあります。今回は、女性のリズムに寄り添いながら、生理前のイライラのケアについてお話ししていきます。

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生理前は、心と身体が繊細になりやすい

生理前には、女性ホルモンの変化によって心身にさまざまな変化が起こります。
眠気やだるさ、むくみ、食欲の変化、胸の張り。そして、イライラ、不安、落ち込み、涙もろさなど、感情にも影響することがあります。

「いつもなら流せることなのに、今日はどうしても気になる」
そんな経験がある方もいるかもしれません。
アーユルヴェーダでは、女性の身体には月経周期に伴う自然な変化があり、その時々でドーシャ(生命エネルギー)のバランスも変化すると考えます。

生理前は、「火」と「水」の要素を持つ「ピッタ」の影響を受けやすい時期です。ピッタは、消化や代謝、知性などを司るエネルギーで、バランスが取れているときには、集中力や判断力、行動力として私たちを支えてくれています。一方で、ピッタが過剰になると、「熱」や「鋭さ」の性質が強くなり、イライラしやすい、怒りっぽい、批判的になる、完璧を求めてしまう、といった形で現れることがあるのです。

「何かとイライラしやすい」
「相手のちょっとした言葉が妙に引っかかる」

そんなときは、生理前という身体のリズムに目を向けてみる。それだけでも、自分への見方が少し変わるかもしれません。

生理前の自分にやさしくなる

生理前の自分の状態に気づくと、「もっと優しくならなきゃ」「イライラしないようにしなきゃ」と、自分を責めてしまう人もいるかもしれません。ですが、感情が揺れたときに必要なのは、自分を責めることではありません。「生理前だからイライラするのは仕方ない」と諦めることでもありません。
「今の私に、何が重なっているんだろう?」と見つめてみることが大切です。

生理前は身体が変化する時期だと知っておくこと。
そこに、睡眠不足や仕事の忙しさ、食生活の乱れ、ストレスなどが重なることがあれば、心身のバランスがさらに崩れやすくなります。

・最近、しっかり眠れているか

・食事を抜いたり、食べすぎたりしていないか

・予定を詰め込みすぎていないか

・ずっとスマートフォンを見ていないか

・本当は疲れているのに、無理していないか

そんな風に、自分の暮らしを振り返ってみることが、生理前を心地よく過ごすために大切なことです。
生理前の波そのものをなくすことはできなくても、日々の過ごし方によって、その波を大きくすることも、小さくすることもできます。
「波があること」と「波に振り回されること」は、同じではないのです。

ピッタが高まりやすい時期は「熱を増やさない」

アーユルヴェーダでは、バランスを崩したときには、その反対の性質を取り入れることで整えていくという考え方があります。ピッタは「熱」「鋭さ」「軽さ」「激しさ」といった性質を持っています。なので、生理前にイライラしやすい人は、日常の中で「熱」をさらに増やさないことがポイント。

・予定を詰め込みすぎない
・仕事を一気に片付けようとしない
・暑い環境に長時間いない
・刺激の強い食事を続けない
・夜更かしをしない
・一人で静かに過ごす時間をつくる

こうした何気ない日々の過ごし方が、影響してきます。

女性は特にマルチタスクが得意で、頭の中がいつもフル回転です。
熱を増やさないために「日常的に少し余白を多めにしてあげよう」と、自分の生活のペースを変えてみる。そんな風にして、身体のリズムに合わせて暮らしを変えることも、立派なセルフケアです。

イライラしたときこそ、身体から整える

最後に、日常的に取り入れたいおすすめのケアをご紹介します。感情が大きく動いているときに、「もっと優しくしよう」「イライラしないようにしよう」と頭でコントロールするのは、なかなか難しいものです。
そんなときのおすすめが、オイルケアです。

温めたオイルを、足裏や耳に塗布し、やさしくなでるように触れていきます。オイルケアは、心身をリラックスさせ、落ち着かせるケアとして、アーユルヴェーダで古くから取り入れられてきました。
オイルを塗りながら、「今日もよく過ごしたな」「ちょっと疲れていたんだな」と、自分と対話をする時間を作るようにしてみてください。

忙しい毎日の中では、自分の身体に触れる時間さえ後回しになってしまいがちです。だからこそ、オイルケアは、身体をケアする時間であると同時に、自分のために立ち止まる時間にもなっていきます。

 

 

身体の波を、敵にするのではなく味方にする

生理前に、揺らぎやすい女性は少なくありません。イライラしてしまった日。誰かにきつく言ってしまった日。何もしたくなくなった日。そんな自分を「またダメだった」と責めるのではなく、「今の私は、少し余裕がなくなっていたんだな」と気づいてあげる。そして、その背景にある睡眠、食事、仕事、予定、人間関係、身体の疲れを少しずつ見直していくことが大切です。

アーユルヴェーダは、心と身体を別々に考えるのではなく、どちらも一緒に眺めながら、「今の自分には何が必要なのか」を知っていくための智慧です。生理前のイライラも、あなたの欠点ではありません。もしかしたら身体が、今は少しゆっくりして、と教えてくれているのかもしれません。

毎月ある生理だからこそ、訪れる身体の波を、敵にするのではなく味方にする。そのためにまずは、次の生理前から、自分の心と身体を少しだけ丁寧に観察してみてください。

自分を責めることをやめて、自分を知ること。
その小さな積み重ねが、これからの身体と心との関係を、少しずつ変えていってくれるはずです。女性として生きるみなさんの日々が、少しでも快適であることを願っています。

音声で詳しくお話しいます↓

 

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