【ランジのふらつき対策】安定した体勢でランジをするために知っておくと便利なイメージ術
エクササイズやトレーニングを続けていると、理想通りにはうまくいかない事態に行きつくときがあります。それは無意識の動作に任せていることからくる、必要以上の力みに起因していることが多いです。このコラムでは、無意識の力みが体に及ぼす影響について探求しているアレクサンダーテクニークの実践者が、特定の動作に関して解剖学的な視点を交えて考察し、思考から体の使い方を変える方法を提案します。77回目のテーマは「ランジでふらつくときの対策」です。
ランジは効果的だけどフラフラしやすい!
両脚を前後に開いて腰を落とす動作を繰り返すことで、お尻や太ももの筋肉を鍛えるランジ。それほど広くないスペースでも気軽にできますが、バリエーションが豊富にあり、やり方によってはかなりハードに筋肉を鍛えられるトレーニングです。どのようなやり方でランジを行うにしても、片脚を前に出す、あるいは後ろに引いた不安定な状態で腰を落とす必要があります。
そこで多くの人が悩むのが、ふらついてしまうこと。土台となる体の軸を安定させるため、足裏で地面をしっかり捕えようとしたり、お腹に力を入れてコアを引き締めようとしたり、様々な対策がありますが、どれを試してもうまくいかないと悩んでいる人もいるのではないでしょうか。あなたの「体を安定させようという意気込み」は、ひょっとしたら必要以上の力みとなって、体に負荷をかけてふらつかせているのかもしれません。
安定させようとして逆に体の自由が失われる
「体を安定させようという意気込み」からくる力みは、実は両脚を前後に開く動作から既に始まっています。体を安定させるという思考には「上半身を動かさないように」という注意事項が混じっていることがあり、このような思考の下、脳は上半身に対して無意識に動くことを制限します。即ち上半身の筋肉を必要以上に縮めて固まらせるのです。そうすると、首や腰をはじめとした上半身の関節、さらには股関節や膝が固定されます。
また、足で地面を捕えようと踏ん張り過ぎると、足裏や足首の筋肉も必要以上に縮めて固まらせることになります。足首が固まれば、やはり股関節や膝も固まります。
ただでさえ不安定な体勢で行わなければならないことに加え、以上のような状況で上半身はもとより、股関節・膝・足首が臨機応変に動ける自由さを失ってしまった結果、余計にふらつきやすくなるのだと考えられます。
両脚を力ませずに前後に開くためのイメージ術
1. 頭と脊椎のイメージによって、余計な力みから体を解放する
まずは下のイラストで頭と脊椎への理解を深めましょう。
脊椎は椎骨という小さな骨の連なりで構成されていて、全体ではS字カーブを描いてユラユラ揺れることでバランスを保っています。
頭はそんな脊椎の上に乗っています。頭と脊椎の一番上(首)の接点となるのは、だいたい耳たぶの辺りなので、「頭は耳たぶより上にある」と思ってください。
そして「脊椎は頭がある方へ向かって伸びている」とイメージします。
2. 頭と脊椎をイメージしながら片脚を出す
片脚を前に踏み出す場合は、「1でイメージした頭や頭の方へ伸び続ける脊椎に連れられて、脚も前に向かう」と思いながら一歩を踏み出します。
そして片脚を後ろに引く場合は、「頭やそれに連なる脊椎が前に向かうと、シーソーのように片脚は後ろに向かう」と思いながら引きます。
片脚を前に出すにしても、後ろに引くにしても、実際に上半身を大きく前に倒す必要はなく、「そういう風に上半身は動いてくれるものだ」という意識があれば十分です。脚という体の一部だけを操作するのではなく、頭からつま先まで連動によって起こることと意識ができれば、より無理のない動作となり、必要以上に力ませるのをやめられることでしょう。
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