夏は胃腸が乱れやすい季節。砂糖も米のとぎ汁も不要な「発酵水キムチ」の作り方|管理栄養士のレシピ
毎日のように続く猛暑。「食欲がない」「冷たいものばかり食べてしまう」「胃腸の調子がすっきりしない」と感じていませんか。 暑さや冷房による寒暖差は、自律神経にも負担をかけやすく、胃腸の働きが乱れやすい季節です。 そんな夏こそ意識したいのが、発酵食品と野菜を組み合わせた食事です。 今回ご紹介するのは、韓国の伝統的な水キムチをヒントに、日本の発酵食材「米麹甘酒」を使ってアレンジした**「和の発酵水キムチ」**。 砂糖も米のとぎ汁も使わず、自然な甘みだけで作る、現代の暮らしに寄り添った発酵レシピです。
なぜ夏に水キムチが人気?
夏は、気温の上昇だけでなく、冷房による寒暖差や冷たい飲み物・アイスなどを摂る機会が増えることで、胃腸の働きが乱れやすい季節です。また、大量の汗とともに水分やミネラルが失われやすく、食欲も低下しやすくなります。
そんな季節におすすめなのが水キムチです。
約90%以上が水分の野菜を無理なく摂れ、発酵による爽やかな酸味で食欲をサポート。
発酵によって生まれる穏やかな酸味は、暑さで食欲が落ちたときでも食べやすく、さっぱりとした味わいで夏の食卓にぴったりです。
野菜に含まれる食物繊維は、腸内細菌のエサとなり、腸内環境を整える食生活をサポートします。
水キムチは漬け汁にも野菜のうま味や発酵による風味が溶け込むため、冷たいスープ感覚で味わえるのも夏ならではの魅力です。
40代・50代の更年期世代は、自律神経の乱れから「暑いのに胃腸が冷える」「疲れが抜けない」「便秘がち」といった悩みを感じる方も少なくありません。
水キムチは、発酵食品と野菜を一緒に取り入れられる一品です。毎日の食事に取り入れることで、夏でも野菜不足になりにくく、さっぱりと食べ続けやすい点が魅力です。
なぜ今、「和の発酵水キムチ」なの?
きっかけはカフェのお客様からのご相談でした。
「私も水キムチ作りたいんだけど、うち、無洗米だった…」
確かに!
伝統的な水キムチには、米のとぎ汁を使うレシピがあります。しかし、日本のライフスタイルが変わりました。
- 無洗米を使う家庭が増えた
- パックご飯を利用する機会が増えた
- 猛暑で炊飯回数が減っている
- キッチンに立つ時間を短くしたい
当てはまる方も多いのではないでしょうか。
また、市販のキムチには商品によって砂糖や水あめなどの甘味料が使われているものもあります。
「できるだけ砂糖を控えたい」と考える方にとって、毎日続けるには気になる点かもしれません。
そこでおすすめなのが、日本の発酵食品である米麹甘酒です。
甘酒で作る「和の発酵水キムチ」5つのメリット
1.砂糖を使わず、自然な甘みでおいしい
米麹甘酒は、麹菌の酵素がお米のでんぷんをブドウ糖などに分解することで、やさしい甘みが生まれます。
そのため砂糖を加えなくても、まろやかで食べやすい味わいになります。
2.米のとぎ汁がなくても作れる
無洗米やパックご飯が主流になった今でも、甘酒があれば思い立った時に作れます。
夏に炊飯回数を減らしているご家庭にも取り入れやすいレシピです。
3.和野菜との相性が抜群
きゅうり、大根、にんじん、かぶ、みょうが、なす、オクラなど、日本の旬の野菜とよく合います。
野菜をたっぷり食べられるため、食物繊維も自然に補えます。
4.和食に合わせやすい
辛味を抑えたやさしい味わいなので、
焼き魚、冷ややっこ、発芽玄米ごはん、味噌汁 など、和食の献立にもよく合います。
5.日本の発酵文化を手軽に楽しめる
米麹甘酒は、日本で古くから親しまれてきた発酵食品です。韓国の水キムチの知恵を取り入れながら、日本ならではの発酵文化を日々の食卓に取り入れられる一品です。
なお、水キムチの乳酸発酵は、野菜にもともと付着している乳酸菌によって進みます。米麹甘酒は乳酸菌そのものではなく、乳酸菌が利用しやすい糖や発酵由来の風味を補う役割があります。
管理栄養士考案!砂糖なし・米のとぎ汁なし「和の発酵水キムチ」
材料(作りやすい分量)
【野菜】
- 大根…100g
- きゅうり…1本
- にんじん…50g
- パプリカ…1/2個
- りんご…1/4個
- みょうが…2本
- 生姜…1かけ
- にんにく…1片
- 赤唐辛子…1本
【漬け汁】
- 水…500ml
- 塩…10g
- 米麹甘酒(無加糖・ストレートタイプ)…100ml
- レモン汁…大さじ1
作り方
① 保存瓶は熱湯消毒し、しっかり乾かします。
② 野菜は食べやすい大きさに切ります。
③ 水、塩、甘酒、レモン汁を混ぜて漬け汁を作ります。
④ 瓶に野菜を入れ、漬け汁を注ぎます。
⑤ 野菜が液面から出ないようにして、25℃前後で12~24時間発酵させます。
⑥ 軽い酸味が出たら冷蔵庫へ。翌日から食べ頃です。
おいしく作るポイント
・夏は発酵が早いため、12時間ほどで一度味を確認しましょう。
・野菜が漬け汁から出ないようにすると、発酵が安定しやすくなります。
・漬け汁にも野菜由来のうま味が溶け込むので、冷たいスープとして楽しむのもおすすめです。
まとめ
砂糖を使わず、米のとぎ汁も必要ない「和の発酵水キムチ」は、現代の日本の暮らしに合わせて取り入れやすい新しい発酵レシピ。
猛暑で疲れやすい夏こそ、旬の野菜と日本の発酵文化を組み合わせた一皿で、おいしく野菜を楽しんでみませんか。
参考文献:
厚生労働省『健康日本21(第三次)』
農林水産省「発酵食品に関する情報」
文部科学省『日本食品標準成分表(八訂)増補2023年』
Marco ML, et al. Nature Reviews Gastroenterology & Hepatology. 2021;18:196-209.(発酵食品と健康に関するレビュー)
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