飲酒で超加工食品を食べ過ぎやすくなる可能性|豪研究が示した意外な仕組み
シドニー大学の研究チームは、アルコールの摂取が超加工食品の過剰摂取につながる可能性があることを明らかにした。
飲酒した日は塩味の強い食品の摂取量が増加
この研究では、アルコール摂取と食事内容の関係を調べるため、オーストラリア国民栄養・身体活動調査(NNPAS)のデータの分析を行った。
結果、飲酒した日は飲酒しなかった日と比べて、塩味の強い食品の摂取量が多いことが分かった。また、アルコール1杯を飲むごとに塩味の強い食品の摂取量は増加し、甘い食品の摂取量は減少する傾向がみられた。特に、飲酒時にたんぱく質が少ない超加工食品を摂取した場合、エネルギー摂取量が大きく増える傾向がみられた。
なぜ塩味が強い食品が欲しくなる?
研究チームによると、アルコールを飲むとFGF21と呼ばれるホルモンの分泌が増加し、塩味やうま味の強い食品への欲求が高まるという。また、同ホルモンには甘い食品への欲求を抑える作用があることも知られている。
本来、人の体はうま味や塩味を肉などたんぱく質が豊富な食品のサインとして認識してきた。しかし、現代ではたんぱく質が少ないにもかかわらず、うま味や塩味を強く感じる超加工食品が数多く存在する。こうした食品はたんぱく質が豊富な食品のような味がする一方で、実際には十分なたんぱく質を含まないため、たんぱく質への欲求が満たされにくい。その結果、より多くの食品を食べてしまい、総摂取エネルギーや炭水化物、脂質の摂取量が増える可能性がある。
シドニー大学の栄養学者でこの研究の責任著者デービッド・ラウベンハイマー教授は「たんぱく質が少ない超加工食品が身近にある環境では、アルコールが過食を促す可能性がある」と述べている。
共著者でシドニー大学の栄養学者、スティーブン・シンプソン教授は、今回の重要な発見は、アルコールが摂取カロリーに与える影響が食環境によって変わることだとし、「食事の中心が未加工または加工の少ない食品なのか、それとも塩味の強い超加工食品なのかによって、飲酒が摂取カロリーに与える影響は異なる。つまり、問題はアルコール自体のカロリーだけではない」と説明する。
専門家に聞く飲酒時のおつまみ選び
こうした食欲への影響に対処するため、研究チームや専門家は、満足感が得られる自然な食品を用意しておくことを勧めている。
肥満外科医のミール・アリ医師は飲酒時の選択肢として以下を挙げている。
手軽に摂取できるたんぱく質源
- ツナ
- ゆで卵
- ヨーグルト
- ナッツ類
比較的健康的な塩味・うま味食品
- 新鮮な野菜
- カッテージチーズ
- 全粒穀物のトーストにアボカドをのせたもの
- 油を使わず作ったポップコーン
- 豆類
ラウベンハイマー教授は、飲酒する場合はホルモンの働きを意識しておくことが大切だとし、「たんぱく質が豊富な食品をすぐに食べられるようにしておけば、超加工食品に手が伸びるのを防ぎやすくなる」と述べている。
出典
https://www.sydney.edu.au/news-opinion/news/2026/06/03/why-drinking-alcohol-may-make-you-reach-for-chips-and-pizza.html
https://www.healthline.com/health-news/drinking-alcohol-unhealthy-food-cravings
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