実はやりがち…旬のアスパラガスの栄養を逃す“NG保存&調理法”を管理栄養士が解説
春から初夏にかけて収穫されたアスパラガスは、厳しい冬の寒さを乗り越えて栄養をたっぷり蓄えているため、甘みが強いのが特徴です。しかし鮮度が落ちやすいので、買ってきたらすぐに処理をして正しい保存をしないと栄養価を損ねてしまいます。今回は、アスパラガスでやってはいけないNG保存と調理法、栄養価をアップさせるためのコツについて管理栄養士が解説します。
アスパラガスのNG保存方法
アスパラガスは非常に生命力が強い野菜です。食用にしているのは、葉や枝が出る前の若い芽の部分。この芽は放っておくとどんどん伸びて、自ら起き上がる習性があります。
横にして保存してしまうと穂先が起き上がろうとしてエネルギーを消費してしまい、鮮度が落ちたり、固くなってしまうので注意しましょう。
NG調理法
アスパラガスにはビタミンB1、B2、C、カリウムが豊富に含まれていますが、これは全て水溶性ビタミンなので、水に溶けやすい性質があります。茹でてしまうと、この水溶性ビタミンが流れ出てしまうので、食べやすくなるようにとあらかじめ柔らかく茹でておくのはNG。下処理は軽く洗うだけにしておきましょう。
鮮度をキープさせるには
アスパラガスはとてもしなびやすいので、ラップやキッチンペーパーで包んで、半分に切ったペットボトルなどを活用し、冷蔵庫の野菜室で立てて保存するようにします。
2~3日で使い切れない場合は、レンジで軽く加熱してから保存容器に入れて冷凍庫で保存しましょう。冷凍すると歯ごたえは若干悪くなってしまうので、スープや炒め物など温かく食べる料理で活用すると良いですね。
栄養価アップの調理のコツ
新鮮な栄養をまるごといただきたいなら、買ったらすぐに調理するのが一番おすすめ。蒸したり電子レンジ加熱なら水溶性ビタミンの損失を少なくできます。
また、水溶性ビタミンの他にも、脂溶性ビタミンであるビタミンAやビタミンKも豊富。ビタミンAは強い抗酸化作用があり、ビタミンKは骨の健康維持に重要な栄養素です。脂溶性ビタミンは油を一緒に摂取すると吸収率がアップするので、洋風ならオリーブオイルで炒めたり、蒸してからごま油を垂らして中華風の和え物にしたり、天ぷらやフライにしても美味しく栄養が摂れます。
もうひとつ、アスパラガスに含まれるルチンという成分には抗酸化作用があり、ビタミンCの吸収を助ける作用があるといわれています。ブロッコリーやトマト、キャベツやピーマン、パプリカなどの野菜と組み合わせてサラダで食べたり、オレンジやいちごなどの果物を食後のデザートにすると、血液をサラサラにしてくれたり、美肌効果が期待できます。
まとめ
アスパラガスには、水溶性、脂溶性のビタミンが豊富に含まれているので、その特性に合った保存や調理をすることで、栄養を最大限に活かすことができます。意外にも和洋中と色々な料理に活用できるので、アスパラガスにしかない風味を生かして美味しくいただきたいですね。
【参考文献】
新しい栄養学/高橋書店
野菜の栄養素まるごと便利帳/監修・吉田企世子
新・野菜の便利帳おいしい編/高橋書店
【ライター】やなぎかおり
特別養護老人ホームにて大量調理や栄養士業務を経験。働きながら管理栄養士の資格を取得。その後、中学校給食センターにて、献立作成、給食管理、食育授業に携わる。結婚、出産を経てヘルスケア栄養指導士の資格を取得。子育てをしながら栄養に関する記事執筆を行っている。
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