「寝ても疲れが抜けない…」睡眠の質を下げるNGコーヒー習慣|管理栄養士が解説

「寝ても疲れが抜けない…」睡眠の質を下げるNGコーヒー習慣|管理栄養士が解説
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中村瑞樹 管理栄養士
中村瑞樹
2026-05-10

「しっかり寝たはずなのに、朝から体が重い」「何時間寝ても、すっきり感がない」そのように、寝ても疲れが抜けない感覚がある人は、毎日のコーヒー習慣が睡眠の質に影響しているかもしれません。コーヒーに含まれるカフェインは、摂るタイミングや量によって、眠りの深さや長さに関わることが研究で示されています。だからこそ、コーヒーとのつき合い方を少し見直してみませんか。管理栄養士がわかりやすく解説します。

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睡眠の質を下げるNGコーヒー習慣とは?

コーヒーに含まれるカフェインには脳を覚醒させる働きがあり、摂るタイミングや量によって睡眠に影響することが知られています。では、具体的にどのような飲み方が睡眠に影響しやすいのでしょうか。

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習慣① 夕方以降にコーヒーを飲む

カフェインは体内で分解・排泄されるまでに時間がかかる性質があります。夕方以降にコーヒー1杯程度のカフェイン量(約100mg)を摂ると、眠りにつきにくくなったり、熟睡の時間が減ったり、夜中に目が覚めやすくなったりすることがわかっています。

カフェインの体内での半減期(体内の量が半分になるまでの時間)は個人差がありますが、3〜7時間とされています。例えば半減期が5時間の方の場合、16時にマグカップ1杯のコーヒーを摂取した場合、21時に100mgのカフェインが体内に残っているということになります。

午後や夕方にコーヒーを飲む習慣がある方は、改めて睡眠に影響が出ていないか振り返ってみることをおすすめします。そして、自身の睡眠時間から逆算して、コーヒーを飲む習慣を、睡眠に影響が出にくいタイミングに調整をしましょう。

習慣② 1日で飲みすぎている

コーヒーに含まれるカフェインの目安は次のとおりです。

  • ブラックコーヒー(150ml):約90mg
  • インスタントコーヒー(150ml):約86mg

カフェインの1日摂取量が400mgを超えると、睡眠に影響が出ることがわかっています。朝や日中の摂取であっても、1日の総量が多いと睡眠に影響することがあるため、合計量を意識することも大切です。

習慣③ コーヒー以外のカフェインを見落としている

コーヒー以外にも、緑茶や紅茶、コーラ、エナジードリンクなどにカフェインは含まれています。コーヒーの量だけを意識していても、こうした飲み物との合算で、気づかないうちに1日の摂取量が増えていることがあります。身近な飲み物に含まれるカフェインの目安は次のとおりです。

  • 紅茶(150ml):約45mg
  • 緑茶・煎茶(150ml):約30mg
  • ウーロン茶(150ml):約30mg
  • エナジードリンク(1缶250ml目安):約80〜150mg
    ※製品によって大きく異なります

コーヒー以外の飲み物も含め、1日のカフェイン合計が400mgを超えていないか、一度見直してみましょう。

コーヒーとの賢いつき合い方

コーヒーには抗酸化成分も豊富で、適切な量であれば健康との関わりも研究されている飲み物です。
だからこそ、「やめる」のではなく、飲むタイミングと1日の合計量を意識することが、睡眠の質を守りながらコーヒーを楽しむうえでのポイントとなりそうです。カフェインの代謝には個人差があり、適量も人によって異なりますが、厚生労働省の資料では次のような目安が示されています。

1日の量

カフェインは、1日あたりおよそ400mg未満が目安とされています。
前述の飲み物ごとの目安も参考に、1日の合計量が400mgを超えないよう意識してみましょう。

飲む時間帯

朝、日中に楽しむようにし、夕方以降はなるべく控えるのが望ましいとされています。ただし「カフェイン感受性」と言って、カフェインの反応には遺伝子による個人差が存在します。自分の体調や睡眠の調子を観察しながら、ちょうど良いタイミングを探ってみることをお勧めします。

水分補給も忘れずに

コーヒーと水分補給は別物と考えましょう。コーヒーには利尿作用があるため、飲んだ分だけ水分が補給されるわけではありません。コーヒーをよく飲む方の中には、知らず知らずのうちに体内では水分が不足していることもあります。また、カフェインは少量ずつしか尿に排泄されない性質を持っています。

喉が渇く前にこまめに水や白湯を飲む習慣を意識しながら、コーヒーは水分補給としてではなく、日々の楽しみのひとつとして取り入れていきましょう。

まとめ

「寝ても疲れが抜けない」という不調は、忙しい毎日の中で見逃されがちな悩みですよね。その背景に、毎日のコーヒー習慣が関係している可能性があります。
「最近なんとなく疲れが取れにくい」と感じたら、大きく変えようとしなくても大丈夫です。
まずは夕方以降の1杯を、ノンカフェインのハーブティーや白湯に置き換えてみるところから始めてみてはいかがでしょうか。
 

【参考資料】
・厚生労働省 健康づくりのための睡眠ガイド 2023
・厚生労働省 良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない睡眠のこと(2025年9月版)
・ファイザー株式会社「医薬品インタビューフォーム|カフェイン『ホエイ』(日本薬局方 カフェイン水和物)」(2013年1月改訂・第5版)
・Clark I, Landolt HP, Coffee, caffeine, and sleep: A systematic review of epidemiological studies and randomized controlled trials. Sleep Medicine Reviews, 2017, 31, p.70-78. DOI:10.1016/j.smrv.2016.01.006.
・厚生労働省 はたらく女性の心とからだの応援サイト

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