コーヒーは一日何杯まで?飲みすぎるとどうなる?管理栄養士が解説

 コーヒーは一日何杯まで?飲みすぎるとどうなる?管理栄養士が解説
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「カフェインの摂りすぎは良くない。」となんとなくコーヒーの量を控えている方も多いのではないでしょうか。この記事では1日何杯のコーヒーが適量なのか、コーヒーを飲みすぎるとどうなるのかを管理栄養士が解説します。

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コーヒーは1日何杯飲んでいい?

1日の適量なコーヒーの量は4~5杯、カフェインに換算すると400㎎以内に収まる量であれば健康への危害はないと言われています。これはアメリカの食品医薬局会(FDA)で推奨されている量です。しかし妊婦は高濃度のカフェイン(1日300mg以上)を摂取すると胎児の発育を阻害する可能性があることも報告されており、世界保健機関では一般の人より更に少ない2~3杯、カフェインに換算すると300mg以下を推奨しています。妊婦の他に授乳婦、妊娠を予定している人、服薬している人はよりカフェインの影響を受けやすいため一般の人より摂取量を控えることや、医師への相談が推奨されています。

カフェインを過剰に摂取するとどうなる?

カフェインは適度な量であれば眠気覚ましや集中力を高める効果があります。しかしカフェインを過剰に摂取すると中枢神経系が過剰に刺激されることで、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠などの健康障害を引き起こす可能性があります。先ほどコーヒーは1日カップ4~5杯までと述べましたが、カフェインの感受性は個人差が大きく、1杯のコーヒーでもカフェインが効きすぎてしまう方もいます。自分の身体と相談して適量を把握しておきましょう。

コーヒーだけじゃない!カフェインを含む食品

お茶のイメージ
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「コーヒーは飲まないからカフェインの過剰摂取は大丈夫。」と安心はできません。カフェインが含まれる食品はコーヒーだけでなく、カカオ豆、茶葉、エナジードリンク、また医薬品にも含まれています。以下はカフェインを含む食品と1杯当たりのカフェインの含有量を表にしたものです。

表
参考資料:カフェインの過剰摂取について(農林水産省)

こうして見ると普段水分補給としてよく飲むお茶にもカフェインが含まれていることがわかりますね。カフェインの過剰摂取はコーヒーの飲みすぎだけでおこるものではありません。カフェインは風邪薬、眠気防止薬、酔い止め薬など市販の医薬品にも含まれています。例えばカフェインが含まれる医薬品をお茶で飲んだり、カフェイン濃度の高いお茶から水分補給をしているとカフェインの過剰摂取に繋がります。またエナジードリンクは商品によって1杯でコーヒーの2倍量を含むカフェインを含むものもあります。栄養成分表をよく見てカフェイン量を確認しましょう。

まとめ

カフェインはコーヒーだけではなく様々な飲み物や医薬品にも含まれています。コーヒーの飲み過ぎだけ気をつけていればカフェインの過剰摂取を防げるというわけではありません。カフェインを含む飲み物を組み合わせて飲んだり、医薬品とカフェインが含む飲み物を一緒に摂ることもカフェインの過剰摂取に繋がります。どのような食品に、どれぐらいのカフェインが含まれるかをよく知り、無意識に過剰摂取してしまわないように気を付けましょう。

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田中ひろか

田中ひろか

管理栄養士。 保育園栄養士、ダイエットインストラクターとして食事指導とレシピ提供の経験を経て渡豪。 バイロンベイでのヨガリトリート中ベジタリアンの食生活を経験したことから、幅広い野菜の食べ方を知る。 食を楽しみながら健康的なライフスタイルを築くため、’’野菜をおいしく手軽に食べる方法’’を研究中。 現在はメルボルンに在住し、オンラインの食事指導とカフェのヴィーガン、ベジタリアンメニューの提案に携る。



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