「年のせい」と思っていませんか?疲れ・だるさの裏にある病気の可能性とは|医師が解説

「年のせい」と思っていませんか?疲れ・だるさの裏にある病気の可能性とは|医師が解説
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甲斐沼 孟
甲斐沼 孟
2026-04-23

外来でとてもよく聞く言葉があります。「もう年だから仕方ないですよね」。確かに、加齢に伴って体力が落ちたり、回復が遅くなったりするのは事実です。ただし、「疲れやすい」「だるい」といった症状をすべて年齢のせいにしてしまうのは、少し危険です。というのも、実際には、「病気のサイン」が紛れていることが少なくないからです。医師の立場からすると、「年のせいだと思って放置していたら、検査で異常が見つかった」というケースは珍しくありません。見過ごしがちなサインについて医師が解説します。

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疲れ・だるさの正体はひとつではない

「疲れ」や「だるさ」は、とても曖昧な症状です。だからこそ、原因も一つではありません。

  • 単なる疲労の蓄積
  • 睡眠不足
  • ストレス
  • 栄養バランスの乱れ

こういった日常的な要因もあれば、

  • 内科的な病気
  • ホルモンの異常
  • メンタルの不調

といった医療的な問題が隠れていることもあります。

重要なのは、「いつもと同じ疲れかどうか」です。ここが見極めのポイントになります。

見逃されやすい代表的な病気

まず代表的なのが「貧血」です。
特に女性に多いですが、男性でも消化管出血などが原因で起こることがあります。
「立ちくらみ」「息切れ」「朝がつらい」といった症状がヒントです。

次に「甲状腺の異常」。
代謝をコントロールするホルモンの異常で、体が重く感じたり、逆に動悸が強くなったりします。
「なんとなく元気が出ない」が続く場合は疑う必要があります。

また「糖尿病」も見逃されやすい病気の一つです。
初期は目立った症状が少なく、「疲れやすい」「だるい」程度のこともあります。

さらに見落とされがちなのが、「心不全」や「腎機能の低下」といった臓器の問題です。
「年齢のせいで体力が落ちた」と思っていたら、実は臓器の機能低下だった、ということもあります。

実際によくあるケース

印象的だったのは、60代の男性の方です。
「最近疲れやすくて、年かなと思って」と受診されました。詳しく調べると、軽度の心不全が見つかりました。

また、50代女性で「ずっとだるいけど更年期だと思っていた」という方。
検査の結果、甲状腺機能低下症が原因でした。

いずれも、ご本人は「年齢のせい」と納得していたケースです。

ただ、原因が分かり適切に治療すると、驚くほど楽になることも少なくありません。

「様子見」でいい疲れとの違い

もちろん、すべてが病気というわけではありません。では、どこで線引きをすればよいのでしょうか。

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一つの目安は、

  • 休んでも回復しない
  • 以前より明らかに悪化している
  • 日常生活に支障が出ている

こういった場合は、「いつもの疲れ」とは別物と考えるべきです。

逆に、

  • 忙しい時期だけ
  • しっかり休むと回復する

こういった場合は、生理的な疲労の可能性が高いです。

医師としての率直な感覚

正直に言うと、「年のせい」と言って来院が遅れる方は少なくありません。

そして、そういう方ほど、「もっと早く来ていれば」と感じることが多いのも事実です。

疲れやだるさは軽く見られがちですが、体からの重要なサインです。

特に、今までと違う変化があるときは要注意です。

迷ったときのシンプルな判断基準

最後に一つ、シンプルな判断基準をお伝えします
自分の中で違和感があるかどうか
この感覚は、意外と正確です。

「なんとなくおかしい」
「前と違う」
そう感じたら、それは単なる年齢の問題ではないかもしれません。

無理に我慢せず、一度立ち止まって確認すること。
それが結果的に、健康を守る一番確実な方法だと思います。

今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。

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