【世界的ブームの抹茶がアレルギー性鼻炎のくしゃみを減らす可能性】鼻のムズムズを和らげる意外なメカニズムとは?

【世界的ブームの抹茶がアレルギー性鼻炎のくしゃみを減らす可能性】鼻のムズムズを和らげる意外なメカニズムとは?
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山口華恵
山口華恵
2026-04-24

春の花粉シーズンになると、多くの人が鼻水やくしゃみに悩まされる。ティッシュが手放せない日々が続き、外出もストレスになる人は少なくないだろう。特にくしゃみは、周囲の目も気になり、仕事や勉強の集中も妨げる。そんな中、意外な“身近な味方”が花粉症対策のヒントになるかもしれない。世界で人気の抹茶が、アレルギー性鼻炎によるくしゃみを抑える可能性があるという。

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実験で明らかになった抹茶の新たな効果

日本の広島大学の研究チームは、抹茶がアレルギー性鼻炎によるくしゃみを抑える可能性を示すマウス実験の結果を発表した。研究では、花粉症の症状を再現するために、卵白由来のたんぱく質を使いマウスにアレルギー反応を起こさせた。その上で、抹茶粉末を混ぜたお茶を週に2~3回、さらにアレルゲン曝露の30分前にも追加で与えたところ、くしゃみの回数が明らかに減少したという。短時間の観察でも差がはっきりと現れ、抹茶が症状を和らげる可能性が示された。抹茶は、緑茶の茶葉をまるごと粉末にしたもので、カテキンやポリフェノール、カフェイン、L-テアニンなど、さまざまな生理活性成分を含む。今回の実験では、茶葉を粉末のまま摂取することで、通常の緑茶よりも多くの成分を体内に取り込める形が再現されており、実際の飲み方に即した設計となっている。

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従来の免疫抑制とは異なる作用メカニズム

従来の花粉症薬は、ヒスタミンの働きをブロックしたり、免疫反応そのものを抑えたりすることで症状を軽くする。一方、広島大学の研究では、抹茶はIgE抗体やマスト細胞、T細胞といった免疫指標に大きな変化を与えなかった。つまり、抹茶は免疫反応を直接抑えるのではなく、別の経路で作用している可能性がある。研究チームが注目したのは、くしゃみを引き起こす“神経回路”だ。くしゃみは、鼻の刺激が脳幹に伝わることで起こる反射で、脳幹内の特定の神経活動が活発になるとくしゃみが増える。実験では、抹茶を摂取したマウスではこの神経活動が強く抑えられ、ほぼ通常レベルまで低下していた。広島大学の神経免疫学の教授は「ヒトの研究でも緑茶がアレルギー性鼻炎を和らげる可能性が示唆されているが、仕組みは不明だった。今回の結果は、神経回路に作用する新たなメカニズムを示唆する」と語る。

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日常に取り入れやすい“新しい花粉症対策の味方”

今回の研究結果は、あくまでマウス実験に基づくものだが、薬に頼らず日常に取り入れられる花粉症対策として期待は大きい。抹茶は手軽に楽しめる飲料であり、スイーツやスムージーなどにも幅広く使える。摂取方法も簡単で、ティースプーン1~2杯をお湯に溶かすだけで、神経に作用する成分を取り入れられる可能性がある。現時点では人間に同じ効果があるかは未検証で今後の臨床試験で確認が必要だ。それでも、抹茶が日常生活に手軽に取り入れられる食品であることを考えれば、くしゃみ対策の“新しい味方”として十分に期待できる。春の花粉シーズンを前に、抹茶が日常のケアの助けになるかもしれない嬉しいニュースである。

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出典:

New herbal allergy remedy? Matcha helps dial down the sneeze reflex in mouse study

Professor says certain hot drink could cut sneezing for hay fever sufferers

Japan's famous matcha could reduce sneezing in people with nasal allergies

Matcha May Reduce Allergy Sneezing By Quieting The Brain’s Sneeze Circuit

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