【捻りのポーズを深めたいなら】イメージだけでできる!ツイストの効果をより発揮する簡単な方法
特定の動作で関節に違和感を感じるのはよくあることです。でもそれを気にし過ぎると、その思いが必要以上に体を力ませて、余計に動きにくくなることがあります。そんな思考と力みの関係について探究しているアレクサンダーテクニークの実践者が、体にまつわる問題を解剖学的な視点を交えて考察し、思考から動作を変える方法を提案します。56回目のテーマは「ツイスト」です。
ツイストを効果的にいたいのに…
ツイストはヨガをはじめとした様々なトレーニングでみかけるエクササイズで、内臓への刺激や上半身のストレッチ、自律神経を刺激することによるリラックスなど、心身への効果が期待できます。また、座位だけではなく、立位や仰向位とレベルに応じた色々な体勢でのポーズが存在し、それらを行うためのハウツーもたくさんありますよね。
しかしながら、言われた通りに行っているはずなのに思うようにツイストを深められないと思っている人も多いようです。それは「しっかり捻ろう」と気負い過ぎている、あなたの真面目さがツイストを深めることへの障害となっているのかもしれません。
しっかり捻ろうとするあまり体が力む
ツイストは指導する側の意図によって、体幹や内臓、自律神経など、アプローチする目的は変わり、ハウツーも異なるものです。上から捻るように言われたり、逆に腰から捻るように言われたり、座位なら坐骨を床にしっかりつけるように指示されることもあります。これらの指示は指導側の意図した目的に到達できるように出されたアドバイスなので、その通りにした方が効果的なのは確かです。
ところが言われたことを忠実に行おうと思うと、それだけで私たちの体には必要以上の力が入り、動きにくい状態に追い込まれるもの。指示の言葉に執着するあまり体への意識が薄れ、頭で脊椎を押し下げて胴体を固めるのです。そうして脊椎や肩、股関節といった関節の可動域を制限し、本来の可動性を発揮できないまま、無理にツイストすることになります。さらに「腰から捻るように」などの部分を強調されると、どうしても意識がその部分だけに集中し、逆にその周辺の筋肉を固めることになります。
効果的にツイストをするためのイメージ術
全身の関節の可動域を余すことなく動かして気持ちよくツイストには、次のことを行ってみてください。
1. 頭と脊椎のの構造を確認する
下のイラストで頭と脊椎に対する認識をアップデートしましょう。
脊椎は首の7個の骨(頚椎)、胸の12個の骨(胸椎)、腰の5個の骨(腰椎)、骨盤の一部でもある仙骨・尾骨から構成されています。椎骨という小さな骨の集まりである頚椎・胸椎・腰椎は一つひとつが動けるようになっています。
そして頚椎の上に乗っているのが頭です。頭は首の上で自由に動いてバランスをとることで、どのような体勢でも維持できるようになっています。
こうして改めて頭と脊椎について認識し直すと、人によってはこの時点で全身の力が抜けたように感じるかも。
2. 捻るときは頭と椎骨が連動していると思う
1を踏まえて、脊椎を上から捻るときは、まず頭が動いて、それに伴って脊椎も上から順番に動いていくイメージをします。
ちなみに腰椎は構造上、頚椎や胸椎ほど捻ることはできませんが、頭と脊椎全てが連動しているというイメージがあることで、必要以上に力まず本来の可動域で動けるはず。「しっかり腰を捻って」と指示があったとしても、頭と脊椎の全てが動いた結果として腰のツイストが叶っているのですから、頭から尾骨までの全体の連動性を留め置くのは、どのようなツイストでも有効です。
3. 下から捻る場合
下から捻る場合でも、脊椎の下から順番に動いて、最後に頭もその動きのイメージに加えてください。
動作の中に頭まで動いているというイメージがあるだけで、全身の力み方が変わることでしょう。
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