なんとなく押してない？【肩こりのツボの探し方】押して揉んでたたいて…不快な肩こりを解消するには？

身体機能を元気にする「ツボ」

ツボとは正式には「経穴（ケイケツ）」とよばれ、東洋医学の考えに基づく「気の流れる川＝経絡（ケイラク）」に点在しています。全身に361個あると認定され（WHO認定）、それ以外の穴を含むと700個とも1000個ともいわれています。

また、ツボ押しには科学的な根拠があることも明らかになっています。ツボを刺激すると、脳内物質の分泌が促され、痛みを緩和したり、自律神経を整えたりする効果があります。具体的には、毛細血管の拡張、神経伝達物質の放出、免疫機能の活性化などのメカニズムがわかっています。

東洋医学では、「気＝エネルギー」が全身を流れることが、身体機能を元気にすると考えられています。ツボは、気の出入口。気の詰まりや減少を感じた際には、押したり、叩いたり、温めたりしてみましょう。簡単な刺激で体調改善を感じることができます。

肩こりのツボ「肩井（ケンセイ）」

今回、ご紹介するのは「肩井（ケンセイ）」のツボ。肩の筋肉、上部僧帽筋の上にある、肩こりのツボです。「肩がこったなあ！」とちょうど手を当てるところにあり、私たちも無意識のうちに手当てをしています。

肩井をさすったり押したりすることで血流が促され、首こりや肩こりが原因の緊張型の頭痛、肌の不調も改善するなど、さまざまな効果を発揮します。

肩井は女性特有の不調にも関連あり

肩井は少陽胆経にあり、胆経絡と肝経絡は陰陽ペアの関係となっています。「肝経絡」は、東洋医学では血や自律神経にも大きく影響を及ぼし、特に女性の月経不順、更年期の不調症状に大きく関わるとされている部分。肩、首周辺のこりは迷走神経にも大きく影響しますので、そのような女性特有の不調に大きく効果があります。

⚫︎肩井のツボを刺激することで解消する不快な更年期症状

目の不調、眼精疲労
肩こり、四十肩、五十肩
腰痛
寝違え
緊張性頭痛、偏頭痛
胃痛
冷え
めまい
肌の不調
不眠症
耳鳴り

肩井の探し方

肩峰（肩先あたり）と首の骨、頚椎7番のちょうど真ん中。反対側の手を肩に置いたとき、ちょうど中指が当たるところ。

肩井のツボ押し方法

①押す

②つまむ

③こぶしで叩く

●バリエーション

①反対の手指で押しながら、肩を上下に動かす

①反対の手指で押しながら、腕を上下に動かす

動画と一緒に肩こりのツボ押しをしてみてください