その不調、もしかして“骨盤底筋”のサイン?知っておきたい基礎知識と自宅エクササイズ
年齢を重ねるにつれて気になってくる「尿もれ」や「下腹ぽっこり」。実はその原因のひとつが「骨盤底筋の衰え」です。骨盤の底を支えるインナーマッスルである骨盤底筋は、日常の習慣などの影響を受けやすく、知らず知らずのうちに機能が低下してしまうこともあります。
骨盤底筋ってどんな筋肉?
まずは骨盤底筋の基本から。普段はあまり意識しない場所ですが、私たちの姿勢や排泄機能、内臓の位置にも関わる、とても大切な筋肉です。
骨盤底筋は、骨盤の底にハンモックのように広がっている筋肉群で、膀胱や直腸などの骨盤内臓器を支えています。女性の場合は子宮も含まれます。
骨盤底筋が衰える主な原因とは?
加齢だけが原因ではありません。骨盤底筋が弱くなる背景には、日常生活のちょっとしたクセや体の使い方も大きく関係しています。
骨盤底筋の衰えには、以下のような原因があります。
加齢による筋力低下
年齢とともに全身の筋肉が減少し、骨盤底筋も衰えます。
出産の影響
特に自然分娩では骨盤底筋に大きなダメージを受けます。
運動不足
骨盤周りの筋肉を使わない生活が続くと、筋力が落ちやすくなります。
長時間の座りっぱなし
姿勢が悪いまま長時間座っていると、骨盤周囲の筋肉が使われにくくなり、骨盤底筋の働きも低下しやすくなります。
姿勢不良
猫背や反り腰など、骨盤の位置が崩れると骨盤底筋もうまく使えません。
慢性的な便秘や咳
いきむと腹圧が上がり、骨盤底筋に大きな負担がかかり続けます。
放っておくとどうなる?骨盤底筋の衰えが引き起こす不調
ちょっとした不調だと思っていたことが、実は骨盤底筋の弱化が原因かもしれません。
骨盤底筋が弱ることで、以下のような不調が現れることがあります
●尿もれ・頻尿
●腹部の張りやぽっこり感
●姿勢の乱れや骨盤のバランスの変化
●呼吸の浅さを感じることもあります(体幹筋群の連動性の低下による)
このような症状がある場合、骨盤底筋を意識したエクササイズを取り入れることが大切です。
骨盤底筋と呼吸はつながっている
今回お伝えするのは骨盤底筋を意識しながら、呼吸を使って行うエクササイズです。
骨盤底筋は呼吸と連動して働いており、息を吸うと横隔膜が下がり、それに連動して骨盤底筋もわずかにゆるみます。息を吐くと横隔膜が上がり、骨盤底筋も引き上がるように働きます。これは、正常な呼吸と体幹筋群の協調による自然な動きです。つまり深く息を吐くことは、骨盤底筋を鍛えることにつながります。呼吸を意識するだけで効果がぐっと高まります。
起床後や就寝前に寝ながら行うことができるので、日々の習慣に取り入れてみてくださいね。
骨盤底筋エクササイズ
1)仰向けになり両手をおしりの横へおく。
2)両膝を立て足を開き、膝同士を合わせる。
3)息を吐きながらゆっくりとおしりを持ち上げる。
4)息を吸っておしりを下ろす。
5)骨盤底筋を意識して息を吐ききるように、5回繰り返す。
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