【最新研究が示唆】朝食は何時がベスト? 8時までに摂ると、ある病気のリスクが低下する?!
朝食を8時に摂れば、日本人の死因としても第二位となっている心血管疾患のリスクを下げられるかもしれない。
目が覚めたらまずはコーヒーだけ飲むという人もいれば、朝食は後回しにして身支度を整える人もいる。しかし、ヨーロッパで発表された最新研究によれば、朝食や一日の最後の食事を摂る時間は、あなたが考えているよりもずっと重要かもしれない。
朝食を早めに摂ると心血管疾患のリスクが大幅低下
最新の研究で、朝食と夕食を早めに摂ることで、心血管疾患のリスクが大幅に低下することが明らかになった。フランス国立農業・食糧・環境研究所(INRAE)、フランス国立衛生医学研究所(Inserm)、ソルボンヌ・パリ・ノール大学とバルセロナ・グローバルヘルス研究所(ISGlobal)の研究チームは、朝食の時間が早ければ早いほど、心血管の健康に有益であることを発見した。昨年末、学術誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載されたこの研究は、2009年から2022年までの間に追跡調査された約10万3000人(79%が女性)の参加者データを使用し、食事の時間と心血管疾患との関連性を調査する目的で行われた。世界保健機関(WHO)が発表するデータによると、世界の主な死亡原因のひとつである心血管疾患は、毎年約1800万人の死亡原因となっており、日本人の死因としても第二位となっている。
朝食のタイミングは何時が良い?
今回の研究によると、朝食の時間が1時間遅れるごとに、心血管疾患のリスクが6%増加することがわかった。つまり、午前8時に朝食を摂る人に比べて、午前9時に朝食を摂る人は心血管疾患のリスクが6%増加する。また、夕食時間を遅らせると、脳卒中のリスクは1時間増えるごとに8%増加することがわかった。さらに、夜間の断食時間(朝食を遅らせるのではなく、早めの夕食を摂ること)が1時間増えるごとに、脳血管疾患のリスクは7%低くなった。
これらの結果から、朝食はできるだけ早めの時間、具体的には午前8時には摂ることが望ましく、夕食に関しては、午後20時には摂ることが望ましいということが明らかになった。
食事のタイミングが心血管疾患の予防に役立つ可能性
今回の研究に参加した国立農業・食品・環境研究所(INRAE)のバーナード・スロール博士は次のように述べている。「追加の科学研究で検証を行う必要はあるものの、今回の発見は、食事のタイミングが心血管疾患の予防に役立つ可能性を示唆している。早めの時間に朝食と夕食を摂り、夜間の断食期間を長くする習慣が、心血管疾患のリスクを軽減するのに役立つかもしれない。」
出典:
This is the best time to eat breakfast for heart health, according to science
This Is the Healthiest Time to Eat Breakfast, According to a Nutritionist
AUTHOR
山口華恵
翻訳者・ライター。大学卒業後、製薬会社やPR代理店勤務を経て10年間海外(ベルギー・ドイツ・アメリカ)で暮らす。現在は翻訳(仏英日)、ライフスタイルや海外セレブリティに関する記事を執筆するなど、フリーランスとして活動。趣味はヨガとインテリア。
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