疲れた日にこそ全身をストレッチしよう【運動量ゼロ】姿勢も心も整える仰向けゆるストレッチ
スマホ利用やデスクワーク、心身の疲労などで、私たちの姿勢は前傾や猫背になりがちです。この体勢が長く続くと胸が硬くなって心身の不調につながります。今回は体を動かしたくない、運動が苦手な人でも楽にできる、胸を開くゆるストレッチをご紹介します。
胸が硬くなりやすい生活習慣
多くの人が長時間のスマホ利用やデスクワークで、肩や腕が体の前に出たり前傾姿勢になっている時間が長くなる傾向があります。また、心身が疲れた時には目線が下がって姿勢も崩れている…こんな経験はありませんか?疲れている時も姿勢を保つために必要な筋肉のコントロールがしづらくなって、前かがみの姿勢になりがちです。この姿勢が続くことによって胸が圧迫された状態になり、胸の筋肉が縮んで硬くなってしまいます。
胸が開いた状態のメリット
胸の筋肉が縮んで硬くなると姿勢が崩れたり呼吸に影響がありますが、逆に胸が開いた状態だと、
姿勢の改善
胸が開かれると体の前に出ていた肩の位置が整って姿勢が改善されます。これによって前かがみの姿勢で生じた首・肩・腰などの筋肉の緊張やこわばり感が和らぎ、慢性的なこりや痛みの予防や軽減につながります。
自律神経のバランスが整う
胸を開くことで呼吸がしやすくなります。深い呼吸は活動時に優位になった交感神経の働きを抑え、副交感神経を優位にしてリラックス状態を促進します。副交感神経が優位な時は心拍数や血圧が安定したり、内臓機能が活性化されて消化が促進されます。
ストレス軽減
胸を開くと開放感も生まれ、気持ちが前向きになったりストレスの軽減につながることがあります。
縮こまった胸を開くことで心身の両方に良い影響をもたらします。今回は、運動が苦手な人でも疲れて何もしたくないような時でもできる、仰向けで楽に寝たまま少しずつ胸を開くことができる、簡単ストレッチをご紹介します。
胸をやさしく開く、仰向けゆるストレッチ
<やり方>
1)折りたたんだブランケットの山折りになった部分が頭の方を向くように置き、その上に背中を乗せて仰向けになって両膝を立て、両肩が床に安定するように、ブランケットを背中の中央~上部にずらして体の位置を整える。ブランケットが肩に近すぎると肩が床につかなくなるので、きちんと位置を整える
2)背中の位置が整ったら、足を腰幅より少し広く開いて中央で両膝を合わせる。脚は伸ばしたままよりも膝を曲げることでお腹の力が抜け、それによって背中がより楽になります
3)両腕は軽く横に開くか肩の高さで横に開いて肘を90度に曲げ、手の甲を床につけて指先を頭の向こう側に向ける。ゆったりと呼吸を続けて、胸が優しく開いているのを感じましょう
4)終わったら背中のブランケットを外して、平らな床に乗った背中の感触を味わう
ブランケット1枚では薄くて十分に胸が開かないように見えるかもしれませんが、ほんの少しの厚みでも何もない床に仰向けになるのとでは胸の開き具合に違いがあります。慣れてきたらブランケットの枚数(厚み)を増やしても良いですが、仰向けになった時に両肩が床から浮いたり、後頭部全体が床につかずあごが上がる場合は、ブランケットの厚みを減らしましょう。
AUTHOR
吉田加代子
オーストラリア・ブリスベン在住、東京都出身。日本とオーストラリアでの会社員生活を経て、2012年よりオーストラリアでヨガ講師としての活動を開始。ハタヨガやリストラティブヨガクラスの他、音響楽器シンギング・リン®を使ったサウンドセラピーも提供。ヨガや音の効果を活かして、クライアントの心身の健康をサポートしている。
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