巻き肩・猫背・肩こりの原因は胸椎の硬さかも?背骨の硬さを改善する伸び伸びエクササイズ
姿勢の悪さ、首や肩のこり、疲労やストレスを感じやすい…これらの共通原因として胸椎の硬さが考えられます。さらには心身の不調にもつながるも。今回ご紹介するエクササイズで少しずつ硬さをほぐしていきましょう。
胸椎は硬くなるとどうなる?
背骨は、頚椎(首の部分)・胸椎(胸の部分)・腰椎(腰の部分)・仙椎(仙骨)および尾椎(尾骨)の5つの部分から構成されています。
背骨の構成の1つ胸椎は12個の椎骨から成り立ち、背骨の中で大きな部分を占め、背中の中心に位置しています。自分ではなかなか硬さを感じにくい部分ですが、胸椎が硬くなると、次のようなことが起こりやすくなります。
猫背や巻き型、それに伴う首や肩の凝り
胸椎が硬くなると、胸郭(胸椎と肋骨、胸骨から構成される)の柔軟性も低下しがちです。これによって、猫背や前かがみといった胸が縮こまった姿勢になったり、肩が前方に丸まりやすくなって巻き肩が生じる可能性があります。こうした姿勢は首や肩、腰の筋肉が緊張しやすくなるため、痛みや不快感を引き起こすことがあります。
呼吸が浅くなる
姿勢が前かがみになることで胸郭の拡張が制限され、横隔膜の運動が制約されます。これによって深い呼吸がしづらく、呼吸が浅くなりがちです。浅い呼吸は心身の緊張やストレスにつながったり、体内への酸素供給が不足して疲労を感じたり、集中力が低下することがあります。
体の動きがぎこちなくなる
胸椎の硬さが増すと上半身をねじったり曲げたりする動きに影響が出やすくなります。日常生活や運動時における柔軟性や動きの範囲が制限され、動きがぎこちなく感じることがあります。胸椎がなめらかに動くことで、それに付随する胸や背中の筋肉の柔軟性も向上していき、上半身の動きが改善されて硬さや緊張が減ってこうした不調の改善につながるきっかけになります。
胸椎の動きをしなやかする伸び伸びエクササイズ
今回は四つ這いで伸びをすることで胸椎の動きをしなやかにするヨガのポーズ・子犬のポーズをご紹介します。
<やり方>
1)ポーズに入る前にウォームアップをします。床か椅子に座り、両手を組み、手のひらを胸の方へ向けて腕をまっすぐ前に伸ばしながら背中を丸めてあごを引く
2)背中で手を組んで、肩甲骨を寄せあうようにして胸を開く。それぞれ数呼吸キープして、この動きを数回繰り返す
3)四つ這いになり、膝は腰幅くらいに開いて、お尻の真下にくるように位置を整える
4)お尻の位置をなるべく変えずに、両手を前に進めて腕をまっすぐに伸ばしながら、胸を少しずつ床の方へ下げる
5)おでこを床につけるか、余裕があればあごを床につけて目線を前方へ向ける。胸を下げるのが難しい場合は、胸の下にクッションなどを当てて安定させましょう。無理に胸を押し下げようとせず、息を吐きながら硬い胸がゆるんで床に近づくようなイメージで、ゆったりと呼吸を続けるのがポイントです
6)終わったら四つ這いに戻り、お尻をかかとに乗せ、チャイルドポーズで背骨を自然な状態に戻して少し休む
AUTHOR
吉田加代子
オーストラリア・ブリスベン在住、東京都出身。日本とオーストラリアでの会社員生活を経て、2012年よりオーストラリアでヨガ講師としての活動を開始。ハタヨガやリストラティブヨガクラスの他、音響楽器シンギング・リン®を使ったサウンドセラピーも提供。ヨガや音の効果を活かして、クライアントの心身の健康をサポートしている。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く