〈背骨を反らすと首が痛い人〉意識すべきは胸椎!ガチガチ背中&胸筋を緩める簡単ストレッチ
ストレッチなどで背骨を反らす時、首の後ろが詰まっている感じがしたり、腰が痛くなったりしていませんか?そんな方に向けて、今回はガチガチ背中を簡単に緩めるストレッチをご紹介します。
背骨を反らしたいなら動かすべきは胸椎
背骨を反らそうとする時、体が硬い方は動かしやすい首だけが動いてしまい、頚椎の後ろ側が詰まって痛みを感じやすくなります。さらに反らせようとすると、同じように動かしやすい腰が過剰に反ってしまい、腰を痛める原因にもなりかねません。
関節には、積極的に動かすべき関節(Mobility関節)と動きの安定のために使うべき関節(Stability関節)があり、胸椎は積極的に動かすべき関節、頚椎・腰椎は安定のために使うべき関節です。つまり、背骨を反らす時にメインで動かしたいのは、頚椎(首)でも腰椎(腰)でもなく、実は胸椎(胸)になります。
子どもの頃はこの胸椎が柔軟に動いていたと思いますが、肋骨で覆われている胸椎は残念ながら成長とともにどんどん動かしにくくなってしまう部分です。
代償運動
「なるほど!胸椎をたっぷり動かせばいいんだ」と頭で理解しても、実際に動いてみるとどうしても首や腰ばかりが動いてしまいませんか?これは代償運動(代償動作)を言って、ある動作が困難な時、本来動かしたい部位以外の部位で補って似たような動きをしてしまうことが原因です。
背骨を動かすヨガの代表的な動きであるキャット&カウでも、本来は胸が動くのが理想ですが、多くの人は首や腰ばかりが反って胸はほとんど動かせていません。
胸椎を動かす鍵は前鋸筋
では、うまく胸椎を動かすにはどうしたら良いのでしょうか。それには、代償運動を防ぎながら体幹の筋肉をうまく使って胸椎を動かすことがポイントになります。首を両手でサポートして首だけが先導して動くのを防ぎ、四つ這いのように重力と自分の重さが真上からかかる姿勢も避けます。
具体的には、後頭部で手を組み、肘を軽く前に向けて肘が視界に入るくらいの位置にすると肩甲骨が安定して肩まわりの筋肉がどこも緊張していない状態を作れます。この姿勢から肘を上に押し出すと、首に負担がかからず肩甲骨と肋骨をつなぐ前鋸筋が働き、首に負担をかけずに胸を反らすことができます。
さらに、重力と自分の重さが真上からかかることで腰が反りやすくなるリスクを避けるために椅子に座りましょう。椅子に座ればあぐらや正座が苦手な人も骨盤を立てて腰の適切なカーブを保ちながら背骨を動かすことができます。筋肉は一方向への動きよりも、伸び縮みをさせることで可動性が良くなるため、胸椎を丸める・反らす、両方の動きを交互に行っていきましょう。
ガチガチ背中&胸筋を緩める簡単ストレッチ
<やり方>
1)椅子に浅く腰かけて、両手を後頭部で組む
2)息を吐きながら背中を丸めてみぞおちを引き込み、肘を床に向ける
3)息を吸いながら目線を上げて背中を反らせ、肘を天井に向ける。この時、肘は視界に入る程度に開いて、お腹は引き上げておく
▼ 詳しい動きを動画で確認したい方は、こちらからどうぞ ▼
AUTHOR
高山ゆかり
ヨガインストラクター。【姿勢と自律神経を整え健やかに】 をコンセプトに活動。長年の運動不足により体調を崩したことをきっかけにヨガを始める。ヨガに筋膜リリース、ピラティスを取り入れることで硬かった体がほぐれ、インストラクターの資格取得に至る。福岡市内のスタジオ、自宅にてヨガレッスンを行う。RYT200/チェアヨガ/ピラティスインストラクター/アロマテラピー検定1級。プライベートでは2児の母。
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