【60代からの体力維持】加齢によって縮んで弱くなる、体の前側の筋肉・体幹を鍛える「椅子のポーズ」
年齢が上がるにつれてちょっと動いただけで疲れてしまい、外出の回数が減っていませんか。そうするとますます体力が落ちて悪循環に陥ります。この連載では、家に居ながらできる体力維持ワークをヨガ講師の西川尚美先生がレクチャー。運動が苦手でも簡単にできて続けやすいワークを厳選!継続は力なりで、60代からでもコツコツ続ければ溌剌と動ける体を目指せます。
強いコアは体の安定力、持久力維持の原点
「体幹は発動の原点と言われ、コアの筋肉が弱くなると呼吸する力や下肢筋力の低下、骨盤の安定感も衰えて歩くことさえ億劫になります。体幹が衰える原因は運動不足、重い物を持たない動かない便利な生活、猫背姿勢などさまざま。また、体の前側の筋肉は加齢によって縮んで弱くなるので、そのスピードを遅くするには無理のないトレーニングを継続して行うのが大切です。普段の生活でもキッチンでシンクに寄りかからず下腹部に力を入れて立つなど、お腹に意識を向けて生活すると何歳からでも体幹は強化できます」(西川尚美先生)
ドローインでポーズをキープしお腹の深層筋を強化
「『椅子のポーズ』は、ドローインで腹部深層にある腹横筋を、股関節屈曲により腸腰筋をオンにします。ドローインとは、おへそを背骨に近づけるようにして腹圧をかけて、お腹を凹ませる動きのこと。その状態でポーズをキープすると腹横筋が鍛えられて強い体幹が手に入ります。また、このポーズでは腿前の大腿四頭筋と臀筋の力で股関節を支えるので、歩行時などに重要となる下半身の大きな筋肉も強化できます。腰が反らないようにするには、内腿に丸めたタオルを挟み内転筋をオンにすると◎」(西川尚美先生)
椅子のポーズ
目的と効果:腹横筋を中心とした体幹の筋肉と併せて、下半身の筋肉を強化し長い時間安定して動ける体を作る。
〈やり方〉
1.脚を揃えて立ち内腿に丸めたタオルを挟む。両手は胸の前で合掌。
2.おへそを背骨に近づけるようにして引き込みながら、股関節を曲げて椅子に座るように腰を落とす。このとき膝がつま先より前に出ないように意識する。腰を低くするより腹圧が抜けないことが重要。
3.上半身を左にねじり、目線は斜め後ろへ。このときも腹圧を抜かずお腹を引き込んでおく。反対側も同様に行い、3~5セット繰り返す。
〈プロフィール〉
西川尚美先生
サンディエゴでヨガに出会う。現在オンラインクラスでブレスワーク、陰ヨガ、瞑想、指導者養成講座を開講している。インサイトヨガのサラパワーズ氏、陰ヨガ創始者ポール・グリリー氏に師事。マインドフルネス陰ヨガ指導者養成講座を開講中。YYTT500、全米アライアンス RYT500認定講師、介護予防運動指導員。著書「朝ヨガ夜ヨガ」(宝島社)、DVD「陰ヨガ for beauty & healing」も好評。
AUTHOR
ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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