アーユルヴェーダ体質診断|自分のドーシャを知って健康に!あなたはどのタイプ?

 アーユルヴェーダ体質診断|自分のドーシャを知って健康に!あなたはどのタイプ?
Yoga Hawaii Magazine

アーユルヴェーダはヨガの治病部門でありかつ医療的側面でもある。アーユルヴェーダでは、肉体、感覚、精神、プラーナ、高次元の自己(アトマン)の間のバランスを取ることが大事。簡単な診断チェックで自分のタイプを知ろう!ハワイ在住のヨガティーチャーで、アーユルヴェーダにも造詣が深いメアリー・バスティアンがナビゲートする。

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アーユルヴェーダ(Ayurveda)とは何か

アーユルヴェーダとは、サンスクリット語のアーユス(Ayus:生命)とヴェーダ(Veda:科学)を組み合わせた「生命科学」の意。インドの伝統医学で、ヨガともつながりが深い。体と心を整え、自然との調和により自己治癒力を高めるとされている。アーユルヴェーダでは五大元素(地、水、火、空、風)を、あらゆる肉体とあらゆる生物に存在する3つの基本的なエネルギーに分類する。この3つのエネルギーは「ドーシャ」と呼ばれ、「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」に分けられている。
ニューメキシコ州アルバカーキにあるAyurvedic Instituteの所長、ヴァサント・ラッド博士は、「ドーシャ」の文字通りの意味は、「過失」、「不純」、「誤り」であると説明している。五大元素は私たちの内に常に存在していて、質的にも量的にも正常であると、調和のとれた精神生理学的状態が維持される。このバランスが崩れると、元素によってダートゥ(組織)が汚染されて、それがのちにドーシャ(不純なもの)になる。ラッド博士は、「健康の点から言えば、ドーシャとは精神生理学的反応と病理学的変化を支配している3つの原理を指している」と解説している。3つの原則とは、ヴァータ、ピッタ、カパである。

アーユルヴェーダの基本 3つのドーシャ「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」とは

ヴァータ(風)体質とは

ヴァータは風と空によって支配されており、このふたつの元素が表すとおり、動き、活動力、コミュニケーション、表現に影響を及ぼす。また、乾いている、ザラザラしている、冷たい、希薄、変わりやすい、軽いという特徴がある。ヴァータのエネルギーは、大腸のなかで増大して、消化器系の問題を引き起こす。
ヴァータの人は、バランスが取れている時には、創造性や注意力のほか、かすかなエネルギーに反応する力を発揮する。しかし、バランスが崩れると、じっとしていられなくなり、不安で怒りっぽくなり、一方的な判断を下すようになる。

アーユルヴェーダ
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ヴァータはクラッカー、サラダなどの「軽い」食品やコーヒーを過剰に摂取すると悪化すると言われている。日常生活の乱れ、就寝時間の遅れ、頻繁な移動、慌ただしい食事、過剰な刺激によっても、ヴァータが増大する可能性がある。ヴァータタイプの人は、将来に目を向けていることが多い。
ヴァータの人にとって、バランスを回復させる3つのかぎは、「暖かさ」、「接地していること」、「規則正しさ」である。
たとえば、ヴァータタイプの人は陰ヨガヨガニードラのような緩やかなヨガを行うと、神経を鎮めることができる。また、瞑想を行ったり、音楽を聞かずに自然の中を歩くこともよい効果をもたらす。規則正しく寝て(10時までに寝て6時までに起きるのが理想)、(携帯電話のない)落ち着いた環境で食事をとることがよいのは言うまでもない。シチューやスープのように暖かくて「地に接している」食べ物が、空と風のドーシャを鎮める。その一方で、生の食品は消化されにくいため避けた方がよい。

ピッタ(火)体質とは

火と水がピッタを構成している。ピッタの特徴(鋭い、熱い、流動的、酸っぱい、油っぽい、強い刺激がある)は代謝と消化を通じて現れることが多い。ピッタは小腸で悪化する可能性がある。ピッタタイプの人は今の時間のなかで考えている。
風のドーシャであるヴァータとは対照的に、ピッタの人は気性が激しく、自信にあふれていて、知的で野心家である。また、高い目標を達成することが多く、狙いを絞っていて、切迫した状況でも実力を発揮できる。体格は中肉中背でそばかすがあり、食欲旺盛であることが多い。

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ピッタが増大すると、感情が激しくなり、競争心が強く、批判的で高慢になる。熱したオーブンを冷ますのに時間がかかるように、頑強なピッタは、鎮めるのに時間を要する。
コーヒー、アルコール、辛い食べ物を摂取すると、ピッタが増大する。また、働きすぎても暴力行為を目にしてもピッタは増大する。ピッタタイプの人は、冷水で目や頭や足を洗ったり、冷たいシャワーを浴びたり、寝る前に星を見たりして心身を鎮めるようにするとよい。
ヨガについてはヨガニードラを行うとよい効果を得られる。そのほか、ポーズを7割、瞑想を3割にしてバランスよく練習をするのもよい。特に、前屈のポーズ、後屈のポーズ、うつ伏せのポーズ、シンプルなツイストのポーズが効果的である。ピッタタイプの人がバランスを取るうえでかぎとなるのは、冷たい要素、落ち着いた要素、中庸の要素である。

カパ(水)体質とは

カパは水と地に代表されるドーシャで、柔らかさ、粘り気、湿気、重さ、鈍さといった特徴をもつ。カパは潤滑性の元素であると考えられており、肺、胃、胸部に蓄積される。カパタイプの人は過去に注目することが多い。
カパの人は、寛大で穏やかな性質であり、3つのタイプのなかで最も思いやりがある。カパの人は他人を最も受け入れ、ロマンチックかつ官能的で、聞き上手でもあり、心から人生に満足している。
しかし、ひとたびバランスが崩れると、欲深さ、出し惜しみ、独占欲、倦怠感、抑うつといった形を通して、「重く粘着質」な性質が表に出てくる。

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食べ過ぎ、感情に任せた飲食、運動不足、物質的利益の重視によって、カパのバランスは崩れる。カパタイプの人にとって健康のかぎは、直感的に表現することと激しい運動を行うことにある。後屈や側屈などの難しいポーズを行うと、停滞感を解消できる。反対に、刺激的な食品や、苦味や渋みのある物を食べると、停滞感が助長される。乾いたブラシを使ってマッサージする、陽気な音楽を聴く、昼寝をせずに早寝早起きをすることによって、カパタイプの人のバランスは回復する。

自分のドーシャを知ることはなぜ大事なのか

元素を踏まえて自分の性質を把握し、優勢なドーシャを理解することが、健康的に大切に暮らしていく道筋となる。また、自らのドーシャを理解することは、人間関係を築くうえでも役に立つ。たとえば、ピッタが優勢だと感じた場合は、怒りや理不尽な接触に対処する用意ができているということがわかる。アーユルヴェーダの観点を取り入れると、何を食べれば自分の火が静まるのかがわかるようになり、自然のなかのわずかな空間や自然のなかで時間を過ごすことよって自分の元素のバランスが取れるようになる。対話をしても反発することなく、夜の冷気や自然のように落ち着いた雰囲気に対話を導いていくことができるようになる。

【診断】質問に答えて、自分のドーシャ(体質)を知ろう!

インターネット上にはアーユルヴェーダの自己診断テストが多数存在するが、以下の簡単なテストによって自分のドーシャをかなり正確に把握することができる。どんな人にも3つのドーシャがあるが、それぞれの割合が異なっているということを忘れないようにしよう。ドーシャが混在していて、そのうちのひとつが支配的であるということはある。

質問を読んで、どれかひとつの数字に丸をつけよう。あてはまらない場合が0、最もあてはまる場合が7で、0から7の間で該当する数字を選ぼう。2と5は使われていない。
 次に、各ドーシャの数字を合計しよう。合計が最も大きいのが優勢なドーシャだ。複数のドーシャの値が高い場合や合計の値が近い場合は、ふたつないし3つのドーシャが同等の複合型になる。

ヴァータ体質診断

1. 体格は痩せ型で、太りにくい。
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2.  動作が素早く、活動的である。
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3. 肌はたいてい乾燥していて、冬はさらに乾燥する。
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4. 手足はたいてい冷たい。
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5. 気力が一定ではなく、爆発的に溢れる。
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6.おならが出たり、便秘をする。
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7.  たいてい寝付きが悪く、安眠しにくい。
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8. 寒さが苦手である。
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9.   陽気で、何かに熱中するたちである。
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10. 記憶するのは苦手だが、後まで覚えている。
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11. 新しいことを覚えるのは簡単だが、忘れるのも早い。
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12.  決断するのが苦手である。
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13.  生まれつき心配性である。
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14.おしゃべりで早口であると思われている。
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15.  元来感情的であり、気分が変動する。
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16. 心が安定していないが、想像力に富んでいる。
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17. 食習慣と睡眠習慣が不規則である。
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ピッタ体質診断

1.    暑さに耐えられない。
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2. 汗っかきである。
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3. 食事を遅らせたり抜いたりするのは耐えられない。
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4.細くまっすぐな髪で、色は明るい色、金髪、赤毛または白髪である。あるいははげかかっている。
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5.食欲旺盛で、大量に食べることができる。
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6.腸の動きは規則正しい。時々下痢をするが、便秘はめったにしない。
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7.冷たい飲み物やアイスクリームのような食べ物が好きである。
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8.暑く感じることが多い。
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9.辛いものを食べると胃の調子が悪くなる。
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10.自分は有能であると思う。
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11.きちんとして、何事も卒なくこなそうと努めている。
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12.意志が強く、友人に頑固だと思われている。
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13.元来せっかちなたちである。
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14.元来腹を立てやすい。
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15.細かい点まで注意していて、凝り性である。
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16.怒りやすいが、いつまでも根に持たない。
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17.たいてい自分にも他人にも批判的である。
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カパ体質診断

1.太りやすいが、なかなか痩せない。
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2.食事を抜くのは苦ではないし、まったく問題ない。
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3.鼻が詰まりがちで、鼻炎や副鼻腔炎を起こしやすい。
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4.眠りが深く、睡眠に問題がない。
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5.髪の量は多い、脂っぽい、黒髪、くせ毛のいずれかである。
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6.肌はなめらかで柔らかく、青白いといってもいいほど白い。
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7.体格は大柄で、骨格がどっしりしている。
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8.消化に時間がかかるので、食後は腹部に膨満感を覚える。
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9.気力が一定していて、持久力も体力もある。
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10.寒くてじめじめした気候に敏感である。
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11. 何事もゆっくり時間をかけて秩序立って行ない、落ち着いている。
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12.少なくとも8時間寝ないと、翌朝体調が優れない。
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13.生まれつきおだやかで落ち着いて、簡単には怒らない。
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14.覚えるのは早くはないが、記憶するのは得意で、なかなか忘れない。
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15.多くの人から、優しくて寛容で穏やかであると思われている。
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16.たいてい寝過ごしてしまい、朝起きるのが苦手である。
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17.新たな役目を引き受けるのは気が重い。
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アーユルヴェーダを食事に取り入れる方法

前述した通り、自身のドーシャを理解しアーユルヴェーダを食事に取り入れることで、より健康に過ごすことができる。アーユルヴェーダの考えに基づいた食べ方やレシピを紹介する。

アーユルヴェーダを受けられるサロン

本場アーユルヴェーダの施術を受けられる場所は以下の通り。

 

アーユルヴェーダとヨガで不調を解決していく方法

ドーシャ別に行うべきケアがある。上記のチェックリストで自分の体質がわかったら、体質に合わせてセルフケアを行おう。

ライター/メアリー・バスティアン
ハワイ在住のヨガティーチャー。Open Space Studiosのオーナーであり、最初の指導者養成講座では、シヴァ・レー、マックス・ストロム、サウル・デイヴィッド・レーから指導を受けている。ヒマラヤンインスティチュートのキャスリン・テンプレトンと、ヴァマデヴァジ(デイヴィッド・フローリー)&シャンバヴィジに師事してアーユルヴェーダを学び続けている。自らのアーユルヴェーダのクラスでは、アーサナ、ムードラ、マントラクリヤヨガニードラ、瞑想などハタヨガのほとんどの要素を取り入れている。

 

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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Text by Mary Bastien
Article from yogaHAWAIImagazine.com
Translated by Setsuko Mori



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