セレブやアスリートに人気なプライマル・ヨガって?ハワイ出身のカリスマティーチャーの思い

セレブやアスリートに人気なプライマル・ヨガって?ハワイ出身のカリスマティーチャーの思い
@YogaHawaiiMagazine.com

私生活で困難に直面し、不安感や過去のトラウマ的記憶と闘うことになったリズ・アーチ。そんな彼女が行き着いたのはヨガ。太極拳、武道にインスパイアされた「プライマル・ヨガ」を創設し、世界中のセレブリティやアスリートから人気ティーチャーとなった。

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「私は思ったんです『そう、ただ思い切ってやってみるんだ』って」アーチは言う「宇宙があなたを受け止めてくれると信じるんだ」宇宙は、アーチを受け止めてくれただけではなかった。彼女は世界中のセレブリティやアスリートに評判の人気ヨガ講師となった。

マーシャルアーツ(武道)とヨガは最高の組み合わせである。その証明は、ハワイ・カイルア生まれのリズ・アーチに任せよう。カンフーの戦闘的な型とヨガの平和的なプラクティスの間に、いったいどんな関連があるというのだろう。まずはリズ・アーチの動きをじっさいに見てみて欲しい。戦士のポーズIIからカンフーの横蹴りへのシームレスな移行。そこにあなたは、淀みのない動きと呼吸の完璧なブレンドを目撃するだろう。


アーチはPrimal Yoga®の創始者。太極拳とカンフーにインスパイアされた流れるような動きをヨガとを融合させたもので、呼吸とバランス、そして力強さとが調和のとれたひとつのダンスになっている。集中的にプラクティスを行うと、プライマルヨガによって体中に「気」のエネルギーと「プラーナ」のエネルギーの両方を培うことができる。


「あらゆる訓練法の中でこれがベストです。しかも流れるようなフォームの中で全てがひとつになっているのです」アーチはそう説明する。彼女によれば、このプラクティスは80%はヨガ、20%は武道だとのこと。ヴィンヤサヨガのスタイルを踏襲したプライマルヨガは、じっさいかなりのスローペースで注意深く行われる。動作の構成要素のひとつひとつは「体に対して知的に動く」ように作られている。アーチは太極拳およびカンフーの試合で地域でも全米でも優れた成績を収めているが、同時にヨガのサーティフィケーションも多数所有している。これらは無関係ではない。


カンフーの型に見られる美しく整ったラインや、力強さ、優雅さといったものを、ヨガのアーサナと比較するのは不自然なことではない。アーチは特定のポーズの際に呼吸を中断する過程を加えているが、それはカンフーの動きで力を瞬発的に放出するときのさまを取り入れたものだという。彼女の考案したフローにおいて、太極拳とヴィンヤサヨガの優雅な振り付けの間にある類似性を直感的に経験することができる。フローに追加されたのは、気功の自己治癒的な側面。ヨガにおけるプラーナヤーマ(呼吸)と似ているが、気功も呼吸と動きを活用して身体的、感情的な障害を動かすことで、自己治癒的に作用する特徴がある。


アーチは武道の厳しい修業を直接に経験するなかで、ひとりの女性として独自の視点からプライマルヨガというアプローチを生み出した。「他を思いやる姿勢を崩さず、まさにその姿勢からパワフルな動きを教えること――それこそが私の狙いでした」プライマルヨガをするのに武道の経験は必要ではない。「私の指導方針は、常に『アヒムサ』(非暴力:負傷者を出さないこと)です」とアーチは説明する。「そのため、私のところでは生徒たちは身の安全を感じられています」
75分のプライマルヨガのクラスの後では、力みなぎり、地に足につくのを感じないという人はいないだろう。

「私たちは生まれながらにして、自らを癒し、力づけることができる道具を自分のなかに持っているのです。この根本的な前提の上にプライマルヨガは構築されています」アーチは彼女のプラクティスについてこのように述べる。
女性のプラクティショナーのなかに、プライマルヨガが恋人やパートナーとの別れや、ほかのさまざまな試練を乗り越えるのに役に立つと評価している人がいるのは驚くことではない。

アメリカ中のヨギの間で人気が急上昇しているだけではなく、武道を取り入れている点が強みとしてはたらいてアーチのヨガは男性にとっても挑戦しやすいものとなっている。「ヨガへと引き込まれる入り口なんです」こう言って彼女は笑い、クラスには男性と女性がだいたい同じくらいの割合で混じっていると付け加える。

173センチのモデルのような体型にエキゾチックなハパ(ハワイネイティブ)の外見、おまけに武道の技も体得している。そう聞けば、きっと彼女はさぞかし自信に満ち溢れているだろうと想像するのではないだろうか。しかし、じっさいは彼女が公開フォーラムへ登壇したとき、親しい人々がみんな驚いたほど。 自分自身のことを「痛々しいほど内気」と評すアーチ。彼女は教えるために、障害となっていた自信のなさを乗り越えた。彼女は自分の生徒が継続的にクラスに現れるのに気づいたとき初めて、自分の道を見つけられたと思ったという。「生徒さんがクラスにまた来てくれると、いつも謙虚な気持ちになります」そう彼女は言う。「私は生徒の皆さんの成長を目の当たりにすることを通じて、教師としての自分の成長を実感することができました」


教えることもヨガそのものも、カイルア生まれの34歳にとって、自然なことではなかった。10代の頃に彼女が初めてヨガを経験したときのこと。その出会いを「一目惚れというわけには行きませんでした」とアーチは語る。「やったりやらなかったりの断続的な関係というよりは、少しはましだったと言っておきましょう」彼女は地元のYWCAでの初めてのヨガクラスのことを思い出す。ヨガ講師がマントラを唱えながらクラスを歩き回るさまに、また外国の言葉でポーズ名を挙げるさまに、のけぞるほど笑ったという。ロサンゼルスに引っ越して、パワーヨガに出会って初めて、彼女はヨガがほかのスポーツのもつ運動性にも匹敵しうるものだと考えるようになった。


「プラクティスの身体的な側面が、最初は魅力的に感じられました」アーチは言う。「しかし、私にとって本当に人生を変えるものとなったのは、ヨガのもたらす精神的、感情的側面での利益でした」


それから後も、自分にとっての真のヨガプラクティスを見つけ出すために、個人的にさまざまな混乱があったという。アーチは南カリフォルニア大学卒の優秀な学歴を持ち、卒業後はエナジードリンク「レッドブル」を販売する企業に務め、コーポレートPR・マーケティング担当としての安定した職に就いていた。しかし、私生活で困難に直面し、不安感や過去のトラウマ的記憶と闘うことに。アーチは次第に頻繁にヨガをするようになっていったという。


「私にとって、自分のヨガマットはたんに安全な場所であるというだけではありませんでした」アーチは静かに振り返った。「そこは自分の感情を解放できる場所だったのです」

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会社組織の世界は自分にとって本当の天職ではないと気づき、彼女は思い切ってヨガを教えることを追求することにした。「私は思ったんです『そう、ただ思い切ってやってみるんだ』って」アーチは言う「宇宙があなたを受け止めてくれると信じるんだ」

宇宙は、アーチを受け止めてくれただけではなかった。彼女は世界中のセレブリティやアスリートに評判の人気ヨガ講師となった。彼女の本拠地はずっとロサンゼルスにある。そこで彼女は2つのスタジオで週に1回のクラスを教え、oneOeightというウェブサイト上でオンラインでも教えている。受け持っているクラスの仕事のほかに、アンダーアーマーがフィーチャーするアスリートのひとりとして務めるモデルの仕事がある。忙しいなか、少しでも余裕ができたときにはアーチは、講師養成講座を指導し、少なくとも年に1回か2回はリトリートを開催する。いちばん最近開かれたリトリートはケニヤのマサイマラでのもの。そこで彼女はアフリカのサバンナを背景にして12人のヨギに至福のセッションを指導した。次のリトリートは2017年3月にメキシコのバジャで予定されている。


世界中を飛び回っているこのヨギーニは、どうやって息抜きしているのだろう。自称「極端に内向的」な彼女には、自分ひとりの時間を作って充電することがとても大事だという。家でゆっくりした時間を過ごし、彼女にとってのレスキュー犬であるフェイスとナルの2匹を優しく抱きしめ、身を寄せ合う。


この美しい女性には、少し暗い影の側面もある。彼女は墓地に心の慰めを見出すというのだ。ハワイでの子供時代、彼女の家族は葬儀場を所有していた。だからロサンゼルスに引っ越してきたときにも、彼女は共同墓地に行って腰を下ろしたという。そこは彼女に故郷を思い出させたのだ。そしてアーチの心はいまだに故郷にある。彼女は年に一度、クリスマスの頃にカイルアに帰郷することを楽しみにしている。シナモンズ(Cinnamon’s ハワイにある有名なレストラン)のグアバ・シフォン・パンケーキを食べるのも帰省の楽しみのひとつ。


現在、アーチはヨガを教えることを通じて自分の「たましいの目的」を見つけたと確信している。「ヨガは私にとって、人生に多々ある困難の瞬間においてつねに導きの光でした」彼女は言う。「私はこの光をほかの人たちにも渡したいのです」

 

ライター
スザンヌ・ササキ。スザンヌはフリーランスのライター、翻訳家であり、ヨガ講師の資格、フェイシャルストレッチセラピストの資格を持つ。スザンヌはヴィンヤサスタイルの講師。可動性を挙げる訓練や筋膜ストレッチの経験を生かして、全体的な体の動きやボディアウェアネスを向上させ、生徒が最高の感覚を得られる新しいレベルに到達できるよう手助けしている。彼女のパワーヨガのクラスはCorepower Yogaで開催されているほか、Ohana Space Yogaでは日本語とのバイリンガルクラスも開催されている。

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Article from yogaHAWAIImagazine.com
Translated by Miyuki Hosoya

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