【塗るだけで柔軟性アップ?!】女性に嬉しい健康効果がいっぱい「マグネシウム」を味方につけよう
口からではなく皮膚から吸収
マグネシウムはカルシウムやナトリウムのようなミネラルの一種。ミネラル含有量の多いとされる海藻類や大豆やナッツ・魚といった食品や「マルチミネラル」といったサプリなど、私たちは「マグネシウムは食べ物の中に含まれている」といったイメージがあるかと思います。
食べ物や薬を口から摂り入れることを「経口摂取」と言いますが、マグネシウムは経口摂取よりも皮膚から摂り入れる「経皮吸収」の方が吸収率が高いと言われています。
※経皮吸収については『肌荒れやかゆみ、生理痛…、原因不明のトラブルは【経皮毒】が原因かも?【経皮吸収】について学ぼう』という記事でも解説しています。
経皮吸収の方法
ここでは皮膚から摂り入れるおすすめの方法を2つご紹介します。
【1】お風呂の浴槽にマグネシウムと溶かす
【2】マグネシウム入りボディークリームを塗る
【1】お風呂の浴槽にマグネシウムを溶かす
「硫酸マグネシウム」別名『エプソムソルト』。中世にイギリスロンドンの南西にある小さな町「エプソム」という場所で発見され、白くて塩の結晶ように見えたのでその名称が付いたと言われています。サラサラの「ソルト」のようですが、塩は一切含まれておりません。
「エプソムソルト」で検索をするとさまざまな商品が出てきます。エプソムソルトとは、海水に含まれている天然の成分(マグネシウム)で、欧米では一番使われている入浴剤でもあります。エプソムソルトはマグネシウム、硫黄、酵素が含まれた物質です。日本でも温泉に行く機会があれば成分表を是非見てみてください。「マグネシウム」と記載されている温泉がきっとあるはずです。
お風呂に使用するエプソムソルトの量は、100リットルのお風呂に対し約100gを溶かして使用します。お酒や塩を一緒に入れても効果は変わりません。浴槽の湯量の目安は、一人暮らしなどの浴槽に7~8割お湯を張って150~200リットル、少し大きめになると250~300リットルくらいです。10分くらいは浸かれるといいですね。※お肌に合わない可能性もありますので、初めての方は少量から試されることをお勧めします。
シークリスタルス、BASSPA、アコールなどブランドも様々。国産の製品や、無添加・無着色・保存料なし・無香料などのエプソムソルトもありますので、色々と試してみてくださいね。
※エプソムソルトについては『【経皮毒・経皮吸収が気になる人へ】洗剤・バスグッズ・歯磨き粉…|毒素を溜めないおすすめ商品11選』という記事でも解説していますが、そちらに出てくる【洗たくマグちゃん】もまたマグネシウムであるように、マグネシウムは洗濯物の汚れにも効果があります。エプソムソルト入りのお風呂のお湯を洗濯水に使うことは可能である以上に、汚れが落ちやすくなりますので是非お試しください。(マグネシウムは弱アルカリ性でお風呂の塩素を中和してくれる作用もあります)
【2】マグネシウム入りボディークリームを塗る
毎日湯船に浸らない方にもお勧めです。クリームの種類にもよりますが、毎日2g程度のクリームを気になる個所、または全身に塗るだけ。2gは身体全体に薄くのばすくらいの量です。お風呂上がりの肌が水分を含んでいるうちにさっと塗るのがお勧めです。
マグネシウムには肌荒れや乾燥を防ぎ、肌にハリと潤いを与え、健やかに保ち、滑らかにする作用がありますので、通常のボディークリームとの併用する必要はありません。
マグネシウムは酵素と反応し、筋肉が緩み気血水の循環も良くしますので、身体の巡りが良くなり安眠にも繋がります。翌朝の目覚めも良くなりますし、全身のむくみが取れて身体が軽くスッキリとすることでしょう。
※気血水の循環は『体がだるい・疲れ・倦怠感…「湿邪体質」が原因かも?【東洋医学】に学ぶ梅雨時期の過ごし方』の中の≪東洋医学で見る「気・血・水」≫という記事でも解説しています。
クリームもまた数多くありますが、経皮吸収を考えると肌に良いものを使いたいですよね。
世界中の自然派志向の商品があるiHarbでも多く販売していますし、マグバームのような安心安全の国産の商品もあります。まずは皮膚の柔らかいところに少量塗って様子をみて、大丈夫そうであれば、全身や足がつる方は足に、肩が凝る肩は肩に、幹部を中心に薄く延ばして塗ってみてください。※全身の巡りよ良くするために、身体全体に塗ることをお勧めします。
使用上の注意点
マグネシウムは血管を拡張させます。冷え性の方や身体のコリやハリがひどく、それが普通になってしまっている血行不良の方は、血行が良くなりすぎて蕁麻疹のような身体にかゆみが出る場合もあります。その場合は、少量のエプソムソルトが入ったお風呂に浸かる、冷えの根本を解消させるなどして、少しずつ身体のコリやハリを取り除いていってあげてください。
また、心臓病を患っている方、腎臓が弱い方も注意が必要です。猫は腎臓が弱いのはご存知ですか。マグネシウムは主に腎臓で処理されますが、腎臓病は「猫の宿命」とも言われ、15歳以上のネコの約3割が慢性腎臓病になるとも言われています。
【マグネシウムにも種類があります】
エプソムソルトは「硫酸マグネシウム」ですが、こちらは保水効果は高いですが、保湿効果はあまり期待できません。お風呂上りは保水効果で体内に入った水分はしっかり保湿をして肌の水分を保つように心がけてください。クリームは「塩化マグネシウム」入りの保湿効果が高いものが多いですので、乾燥肌の方やアトピーの方にはお勧めです。
その他「水酸化マグネシウム」「酸化マグネシウム」「硫化マグネシウム」は経皮吸収では栄養素として吸収することができますが、経口摂取(口からの摂取)の場合は「穏やかなな下剤」として使われています。経口摂取として販売されているサプリには「クエン酸マグネシウム」「塩化マグネシウム」の他、「酸化マグネシウム」も使用されています。また、「硫化マグネシウム」の点滴や注射もあり、高血圧の妊婦の発作を予防する目的で使用されることもあります。マグネシウムはこのように用途によって役割が変わりますので、エプソムソルトを溶かして飲むなど用途以外での使用は避けましょう。
※厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』にも記載されています。
AUTHOR
半田葉子
バウエル腸セラピスト/vegan菓子 [ 素果子|sugashi ] 店主 幼い頃から環境問題に興味を持つ。20代に心身のバランスを崩したことをきっかけに「からだに入れる選択」「免疫力」「心と身体のバランス」「出す力」の大切さに気づき、自然生活に活かせる食や腸を学びはじめる。会社員、自身のカフェでの菜食調理、地方veganカフェの立ち上げやメニュー提供、海外のオーガニック事情調査、腸講師などを経て、「からだ想いのお菓子を」とオンラインストア [ 素果子|sugashi ] を始動。お菓子作りを続ける傍ら、 長年のマクロビオティック生活と自身の経験や知識を活かし、個人の体質改善カウンセリング・腸マッサージの施術を行っている。InstagramID:kurashinotane_
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