太ももの外側には大腿筋膜張筋という筋肉があり,この筋肉は骨盤から腸脛靭帯につながり、脛骨の外側に付着しています。大腿筋膜張筋には股関節の外転(外に開く)、屈曲(曲げる)、内旋(内側に捻る)する機能があります。歩く際に脚をまっすぐ前に振り出すなど、股関節や膝関節を安定させる重要な役割を持っている部分になります。
本来は脚をまっすぐにしてくれる大腿筋膜張筋が過剰に硬くなることで骨盤が前傾し、太ももが内側にねじられやすくなり、膝が内向きになります。さらに腸脛靭帯が引っ張られることで、大腿骨の外側と擦れてしまい炎症を起こすこともあります。ランニングで発症することが多いため、ランナー膝とも呼ばれます。歩いたり、走ったりすると膝の外側が痛くなることがある方は要注意かもしれません。
腸脛靭帯自体には伸び縮みする機能がないといわれているため、大腿筋膜張筋の緊張をとることが張りの解消はもちろん、膝を守るためにも重要となります。
1)横寝になり、リリースローラーを腰骨の下にセットする。
2)上の脚はバランスをとりやすいように立てるなど調整する。
3)身体を少し前に傾けて上下に小さく揺れてほぐす。
4)大きく揺れすぎたり、ローラーが下すぎると骨(大転子)に当たって痛みが出るので注意。
1)仰向けで膝を立て、肩幅より大きめに足を開く。
2)お尻が浮かないように、両膝を片方に傾ける。
3)ローラーでほぐした部分がストレッチされる。
1)壁に近いところで背を向けて横寝になる。
2)股関節と膝を90度に曲げる。
3)下の脚を後ろに引いて、足裏を壁につける。(床より少し高い位置)
4)前に出ている膝の下にヨガブロックまたはクッションをおく。
5)足裏で壁を押しながら後ろの膝を上げ下げする。