「失敗も成功もネタ!ネタ探しに行くと思えば怖いものなんてない」IGが語る”死ぬ気で生きる人生”

 「失敗も成功もネタ!ネタ探しに行くと思えば怖いものなんてない」IGが語る”死ぬ気で生きる人生”
Azusa Hasegawa

有名アーティストのバックダンサーとして華やかな20代を過ごし、怪我をきっかけにヨガの指導者の資格を取得、その後渡米し現地で飛び込んだオーディションで、歌姫レディー・ガガのMV用バックダンサーに合格。コロナ禍で帰国中の今は、自身が考案した「セクササイズ」でテレビ出演も実現。順風満帆のように見えるダンサーIG(アイジ)さんの人生ですが、過去には、自身のセクシャリティに悩み、自分を否定し続けた時代も。初エッセイ「本気で生きるって気持ちよくな〜い?」を出版したIGさんに、「本気で生きると決めた日のこと」を伺いました。

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一度は死のうとした人生だからやりたいことはなんでもできる!

―― IGさんの著書を拝見すると、アメリカでダンスの挑戦をしたり、ヨガの資格を取るためにインドに行ったり、すごくアクティブな印象です。

IGさん:自分だって、考え込みやすいし、つい他人軸で生きてしまう部分もある。だから、挑戦に尻込みしてしまう人の気持ちもわかるんだよね〜。そんな時は「一度終わりかけた人生なんだから」って自分に言い聞かせてるの。というのも、学生時代に鬱になって「自分の人生、もう終わらせた方がいいんじゃないか」ってところまで思い詰めてしまった時があるのね。結局死ぬ勇気もなくて、今こうして生きてるんだけど(笑)。それ以来、「一度終えようとしていた人生なんだから、これからはやりたいことはなんでもやっちゃえ〜!」って思うようになったの。

たしかに、周りはいろいろと言うよ。30歳すぎてアメリカに挑戦した時も、ダンサー仲間から「年齢的に遅い」「IGのジャンルのダンスはアメリカでは通用しない」とかめちゃくちゃ言われた。でもね、最終的には自分の本音に問いかけるの。アタイはアタイ。周りのノイズなんて気にしちゃダメ!

IG

人生をチャプターで考えてみたら?「第一章はこのへんで終わり。ここから私の第二章のスタート」ってね

―― 大人になると周囲の期待や意見も気になっちゃいますもんね。無意識に空気を読んでしまうこともあるし。さらに、「挑戦してもし失敗したら」ということも考えてしまいます。

失敗しても成功しても全部人生のネタよ! 後になって笑って話せればいいじゃな〜い。アタイはね、いつか自伝を出したいって思ってたの。こんなに早く叶うとは思わなかったけど、そうなった時、ネタはたくさんあった方がいいに決まってるよね。もちろん年齢を重ねてくると「すべてを投げ捨てて好きなことをする」ことの難しさもある。家族やお金の問題だってあるし。それでも、自分のストーリーは自分だけのもの。「必死」って必ず死ぬって書くでしょ? やりたいことがあるなら、死ぬ気で頑張るの! 

あと、もうひとつ。新しいことにトライしたいけど、今まで積み上げてきたものを失うのが怖いという人もいるよね。そんな人に私は、人生を「チャプター」で区切ることをおすすめしたい。自伝を書くにしてもチャプターで分けなきゃいけないでしょ? 一つのことを一生懸命やって「この景色はもう十分見たな」と思えれば、次のチャプターに移ってもいいサイン。「途中でやめちゃう私」とか「長続きしない私」ってマイナスにとらえるじゃなくて、「次のチャプターにステップアップする私」って前向きに考えるの。そう思えれば、環境を変えることへの怖さもなくなると思わない?

IG

――なるほど。一度しかない人生、やりたいことを全部やりたいですもんね。

IGさん:そうだよ。今は人生100年時代でしょ!? いろんなことができるから。私は、バックダンサーの仕事で忙しかった29歳の時。本当にめちゃくちゃ忙しかったんだけど、「100年時代のうちもう30年近く日本にいたんだから、そろそろ次は別の国に住んでみたいな」って思ったの。で、すべての仕事を手放して渡米。それで実際に行ってみたら、日本にいた時に見えてなかったものがたくさん見えた。日本の中で有名だったアメリカ人の振り付け師以外にも、現地には有名で優秀な人がもっともっといたし。日本にいて「アメリカってこうなんでしょ〜」って思い込んでことが、本当にただの思い込みってことがわかったの。アタイの経験で言わせてもらうと、飛び込んでみないと何もわからないから! 周りの声じゃなくて、自分の目で見て感じたことが正解。

IG

――今もなお挑戦を続けているように見えるIGさんですが、コロナ禍が終わったらやってみたいことはありますか?

いろいろ考えてるよ〜! まずひとつ目は、今アメリカから一時帰国してる状態なんだけど、元通りになったらまたアメリカに挑戦してみたい。レディー・ガガのMVオーディションのようなチャンスは、もしかしたらもうないかもしれない。失敗が続くかもしれない。でもその失敗の過程すらおもしろいじゃない!?  アメリカでのオーディション生活なんかもYouTubeにアップできたらいいな、と考えたりしてる。それがウケたら、失敗も成功ってことでしょ。ネタ探しに行くようなもんだから、全然怖くないよ。

もう一つは、アタイが考案した「セクササイズ」を、もっともっと広めた〜い! 日本のいろいろなところに行ってセクササイズのイベントをして、目標は武道館で1万人セクササイズ! さらには、世界中でセクササイズのツアーもできたらいいな。万里の長城でセクササイズ、ピラミッドでセクササイズ。実現できたらすごくな〜い? 他にも、ヨガを始めてから気になっているアーユルヴェーダの資格も取りたいし、インド占星術の勉強もしたいって思ってる。やりたいことはたくさん、夢の途中よ!

IG(アイジ)プロフィール

IG

日本とアメリカを拠点に活動するダンサー、振付師、セクササイズクリエイター、ヨガインストラクター(RYT500取得)。現在はTBS「 Let's!美バディ」美バメンとしてレギュラー出演中。自身が考案した「セクササイズ」がSNSから人気に火がつき、大ヒット。また2021年6月には初の著書『本気で生きるって気持ちよくな〜い?』(双葉社)が発売に。公式youtubeでセクササイズを配信中!instagram@ig_sexercise

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Text by Tomoko Minagawa
Photos by Azusa Hasegawa
Special thanks to Yuki Yamamoto

AUTHOR

ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。



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