ヨガは痩せている人のもの?年齢や体型に惑わされずに生きるということ
身長193センチで体重163キロのポール・ウィッテは、空を舞うことができる。オアフ近辺のアクロヨガの集まりに行けば、ベースやフライヤーの練習をしている彼に会えるだろう。「ヨガは人間関係に似ている」と彼は言う。
「良い日もあれば、うまくいかない日もある。練習に変化が欲しい日もある。とは言ってもマットの上では良いも悪いも関係ないよ。そこで過ごせることがただ嬉しいんだ」
ポールは、モアナサーフライダーで毎月開催されるヨガイベント、ヴィノ&ヴィンヤサに参加した後は、いつも”アクロジャム”で友人たちと練習をしながら新しいポーズを試している。その顔から微笑みが絶えることはない。
「ヨガのおかげで強さや柔軟性が身につくし、自分自身との繋がりが感じられる」身体のサイズについては、彼は明るくこう答える。「自分にできることをやるだけだよ。自分向けにポーズを修正して、常にハッピーでいること。練習を楽しまなくちゃ」
禅僧で平和活動家のティク・ナット・ハンによるこんな言葉がある。「美しくあるとは、あなた自身でいること。他の人に受け入れられなくてもいい。あなたが自分を受け入れればいい」言うは易く行うは難しではあるが、その瞬間や状況の見方を変えるだけで、本来の自分をありのまま受け入れられるようになる。
おそらく最も大事なのは、身体のサイズが大きくても小さくても、背が高くても低くても、年齢を重ねていても若くても、自分の身体は今生の唯一無二の器だと気づくことだ。だからうまく付き合おう。今ここに在ることを意図すれば、心は敵ではなく、あなた自身に寄り添うように開かれていく。私たちは単なるおなかの脂肪の寄せ集めではない。木や山や戦士のポーズでの自分の力強さを称えよう。呼吸をしながら生きている感覚を味わおう!
良い悪いの判断をせずにただ身体の欲求に注意を向け、マインドを鎮め、心の中のかすかな声に耳を傾けよう。あなたのお尻は20回スクワットをしたいとは言っていないかもしれない。じっくりと耳をすませば、さらに自分の内面に寄り添えるように導かれるだろう。
最終的には、ヨガは変容をもたらす。インスタ映えするための変容ではなく、内面からの深い変容だ。まずは身体との関係が変わり、次第に自分自身との関係も変わっていくだろう。いま必要なものはすべて自分に備わっている。マットに立った時点で「もう成し遂げている」と気づこう。
ライター/レベッカ・レミーラ
カイルア在住で、いつも満面の笑顔で暮らしている。ヨガを10年以上練習し、執筆歴はそれよりも長い。マットの上にいない時や言葉を綴っていない時は、山の尾根や波の上で過ごしている。
ヨガハワイマガジン/「Yoga for All Body Types」
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